過剰な肉食、そしてプロテイン摂取は危険かもしれません。
肉だけを食べるのは危険?
アンチエイジングのためには、野菜や果物を中心とした生活をすべきということはよく言われることですね。
そして、牛や豚、鶏肉など、また卵も含まれるかもしれませんが、あまり食べ過ぎると健康に良くないということが言われますね。
肉類をたくさん食べすぎるのが良くないのは様々な理由が上げられるのですが、その一つはたくさんのタンパク質を体内に取り入れることが、かなり健康に悪影響を与える可能性があると言われているからです。
そして、最も悪影響が心配されているのが、ホモシステインと呼ばれるアミノ酸です。
このホモシステインは、悪玉アミノ酸とも呼ばれるものなのですが、悪玉という名前の通り、血中にたくさんのホモシステインがあると、健康に良くない影響を与えてしまうものです。
私たちの身体はタンパク質からできているため、当然タンパク質を食べ物から補給することはとても重要です。
肉や魚、卵、野菜にもタンパク質が含まれていますので、それらを食べることでタンパク質を補給することができるのですが、そのタンパク質はそのまま体内で使われるわけではなく、アミノ酸に分解されて身体のいろんなところで使われます。
体内では、タンパク質がアミノ酸に分解されたり、またアミノ酸がタンパク質に合成されたり、ということを繰り返して健康を維持しています。
そして、アミノ酸も違ったアミノ酸に変えられて使われたりと、私たちの身体は本当に働き者ですよね。
そして、必須アミノ酸の一つであるメチオニンが代謝されるときに、中間代謝物として作られるのがホモシステインです。
そのホモシステインから、再度メチオニンが作られたり、美白に関わるシステインが作られたりします。
そして、エネルギー産生に関わる前駆体物質の材料になるなど、ホモシステインは本当に重要な役割を担っているアミノ酸です。
これを聞くと、ホモシステインっていい奴じゃないか、と思いますよね。
ホモシステインは、必須アミノ酸であるメチオニンの中間代謝物ですので、私たちの身体には絶対に必要なものですし、当然ゼロにできるものでもありません。
しかし、ホモシステインは中間代謝物ですので、すぐに何か別の物に変わってくれれば問題はないのですが、ホモシステインのままで長時間体内にあるときが問題になってくるのです。
ホモシステインの悪影響
ホモシステインが体内にたくさん溜まってしまうと、いろんな弊害が現れてくるのですが、一番懸念されるのが動脈硬化だと言われています。
ホモシステインがたくさん血中にあると、悪玉コレステロールと呼ばれるLDLコレステロールが酸化されやすくなると言われています。
その酸化された悪玉コレステロールが血管壁にへばりついてしまうと、動脈硬化を引き起こしてしまうのです。
コレステロールについては、今でも研究の段階にあるようで、はっきりとした結論が出ていないような印象を受けますが、コレステロール値が高いということはそれほど心配する必要がないことだと言われ始めています。
しかし、コレステロール、特に悪玉コレステロールが酸化されてしまうと、あまり良くないと言われていますので、悪玉コレステロールの酸化はできるだけ避けるのが良いということになりますね。
しかし、ホモシステインがたくさん血中にあると、酸化が起こってしまうわけですから、それは健康に良くないということになります。
その酸化した悪玉コレステロールが動脈硬化を起こしてしまうと、血流が悪くなりますし、心筋梗塞や脳梗塞の原因ともなってしまう恐ろしいものです。
ですから、ホモシステインを減らす対策をする必要があるわけです。
ホモシステインを効果的に減らすために
ホモシステインを効果的に減らすためには、中間代謝物という地位から素早く、メチオニンやシステインなどの次のステップに移行してもらう必要がありますね。
いつまでも、ホモシステインのままでいないように、しっかりと監視の目を光らせておいて、もたもたしていたら注意する存在が必要なわけです。
そのような役割を担うのが、ビタミンB群です。
特にビタミンB6、ビタミンB12、葉酸だと言われています。
このビタミンB群を摂るためには、やはり野菜や果物をたくさん摂るということが大切になってくるわけです。
ビタミンB群が豊富に摂取できていれば、ホモシステインは速やかに次の段階に進んでくれるため、安心できるということですね。
腸内環境を整える
そして、腸内環境を整えることが、ホモシステインを低下させるために重要であるとも言われています。
その理由は、腸内細菌、特にビフィズス菌などの善玉菌は、ビタミンB群を生成すると言われているからです。
肉食が中心になってしまうと、腸内環境は悪化してしまって、ビフィズス菌の数も減ってしまうものです。
そうなると、当然生成されるビタミンB群も減ってしまうことになりますので、ホモシステインが次のステップに進めなくなってしまうわけです。
腸内環境を整えるためには、やはり食物繊維をたくさん摂るようにすることが重要です。
そのためには、野菜や果物をたくさん摂って、食物繊維を腸に届けることが大切なので
す。
そして、野菜や果物をたくさん摂るということは、抗酸化物質をたくさん取り入れるということにもなりますので、それは悪玉コレステロールの酸化や、体内の酸化なども防いでくれることになりますので、その意味でも大切ということですね。
プロテインの摂りすぎに注意
ジムでトレーニングを行っていたり、運動を習慣にしている方は、意識してプロテインを摂っていたり、サプリメントを摂っていたりするかもしれません。
しかし、プロテインも摂りすぎには注意が必要になります。
その理由はここまで見てきた通り、ホモシステインが大量にたまってしまう可能性があるからです。
運動を常に習慣にしていて、健康診断などでも問題がなかったという方が、突然心筋梗塞になってしまったという例があります。
その方は心筋梗塞になるような要素が考えられなかったそうなのですが、一つだけ考えられることとしては、運動後にしっかりとプロテインを補給していたことでした。
プロテインの過剰な摂取がやはりホモシステインを大量に作り出してしまって、その結果心筋梗塞につながってしまったということのようです。
普通に用量を守ってプロテインを飲んでいる分は問題ないと言われているのですが、日ごろの食生活でも肉食が中心になっている場合は、やはり注意が必要になりそうです。
肉だけダイエットなどは危険
これまで見てきたことから考えるとすぐにわかると思うのですが、肉だけダイエットなどの肉食を進めるものは、やはり注意が必要ということになります。
ホモシステインを全く無視して肉食を続けると、ちょっと危険な気がしますよね。
肉だけダイエットの専門家がいるのかはわかりませんが、専門家の意見を聞いて行う必要があるでしょう。
まとめ
アンチエイジングや美容のためには、肉食は悪いことではないのですが、何事もやはりバランスがとても重要です。
野菜だけを食べていても良くない可能性がありますし、果物だけ肉だけというのも良くない可能性があるわけです。
やはり食生活の基本は野菜や果物を中心に、お肉は風味を良くするために使う、というような感じで行うのが良いのではないかと思います。