味噌汁に使う味噌のすごさとは?骨粗鬆症の予防に効果あり?
味噌を毎日使うべき
味噌汁は健康に良い飲み物であるということは常識ですので、多くの方がアンチエイジングや美容のために味噌汁を飲んでいると思います。
また健康促進や維持のためにも味噌汁はとても素晴らしい効果をもたらしてくれるものです。
あまり味噌汁を飲まない、洋食が好きだからスープは洋風のものばかり、という方も是非味噌汁を毎日の生活に取り入れてほしいと思います。
ただ、味噌汁が健康に良いのは味噌の効果が健康に良い、ということですので、味噌汁ではなくても味噌を食べるようにすれば、その効果を取り入れることができます。
そのため例えばサラダのドレッシングに使ったり、調味料として使っていけば、その健康への効果を取り入れることが可能です。
味噌がおいしいところには強い武士、大名がいた
昔から、味噌は私たち日本人の生活に密接に関わっていました。
日本では表向きは肉食が禁止されていたので、タンパク質の摂取は魚が中心だったそうなのですが、内陸部に行くと魚が手に入りにくいところがあります。
今のように魚を新鮮に保存する技術があまりなかったため、内陸部では魚が手に入らない場所もあったようです。
そんな方々には、味噌が貴重なタンパク源として食べられていたようです。
そして、戦国時代になると、味噌は本当に貴重な食べ物となっていきました。
戦が始まると、侍たちはお米と味噌を抱えて戦に参加したと言われています。
米と味噌で、しっかりと栄養を補給して、合戦で力を発揮したということですから、味噌の力は本当にすごいですよね。
いろんな栄養が味噌には詰まっているため、米と味噌を食べることで十分に栄養が補給されて、戦で活躍できたようです。
そのためでしょうか、おいしい味噌で有名な土地には、強い大名が出てくるようです。
いくつか見てみましょう。
まず信州味噌で有名な信州には、武田信玄がいましたね。
そして、越後味噌で有名な越後には、武田信玄のライバルとして有名な上杉謙信がいました。
仙台味噌で有名な仙台には伊達政宗。
東海味噌、これは豆味噌などと呼ばれることもありますが、東海には言う必要もないかもしれませんが、あの有名な三人、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康がいます。
味噌がどれほど貴重な食べ物なのか、ということがこの事実からわかるというものですね。
ちなみに。徳川家康は味噌汁を飲むことを家臣にも進めていて、当時の平均寿命が40歳未満だったのですが、75歳まで長生きしたということですから、味噌汁の効果もまた確認できますね。
骨粗鬆症の予防に味噌汁
これだけ味噌の効果、味噌汁の効果が高く、昔からその効果を取り入れていたわけですが、とりわけ最近では骨粗鬆症の予防に良いということにも注目が集まっています。
骨粗鬆症というのは、骨密度が低下してしまうことで、骨の中がスカスカの状態になってしまうものです。
骨は私たちの身体を支えるためのとても重要なものです。
通常の大人であれば50Kg程度の体重は最低でもあると思いますが、それをしっかりと支えているのが骨格なわけです。
その骨格がしっかりと丈夫でなければ、運動したり、自分の好きな趣味などに時間を使ったり、もちろん仕事をしたりすることができなくなってしまいます。
アンチエイジングや美容も、丈夫な骨があってこそということですね。
しかし、骨粗鬆症になってしまうと、骨がスカスカになってしまうわけですから、ちょっとしたことですぐに骨折してしまったりするため、十分に身体が動かせなくなってしまいます。
十分に身体を動かせないということは、アンチエイジングや美容にはもちろんですが、健康にも多くの悪影響を与えてしまいます。
寝たきりになってしまうと、老化が一気に進むということを聞いたことがあるかもしれませんが、骨粗鬆症による骨折が原因で寝たきりになってしまうケースがかなり多いようです。
ですから、骨粗鬆症を予防するということは、健康で長生きするための基本となるものだということを認識しておく必要がありますね。
そこで味噌、味噌汁の登場ということになります。
味噌汁がなぜ骨粗鬆症の予防に効果があるのでしょうか?
まず第一に、味噌自体にカルシウムが含まれているということがあります。
味噌で戦に参加していた侍の身体は、やはり骨がとても重要であることは間違いありません。
戦に耐えられるだけの骨を、米と味噌が支えていたということを考えると、味噌で十分に骨を維持することができるのかもしれません。
しかし、それだけでは当然骨粗鬆症の予防というには、少し足りない気がしますよね。
実は味噌汁にすることで、骨粗鬆症の予防効果がより高くなると言われています。
それはなぜかというと、味噌汁にはいろんな具材を入れることができるからなんですね。
豆腐や小松菜、人参、ワカメ、ジャガイモなどなど、いろんな具材を味噌汁に入れることができます。
そして、味噌汁をダシをを取るのも、煮干しや鰹節などを使うことで、カルシウムを摂ることができるようになります。
味噌汁は具材をいろいろ変えることで、味わいを変えることができますので、飽きることなく毎日飲むことができる、ということでも優れた飲み物ですね。
腸内環境を整えることで骨を丈夫に
味噌、味噌汁は発酵食品であるということで、腸内環境を整える効果も期待できます。
なぜなら、乳酸菌や酵母が本当にたくさん含まれているからです。
乳酸菌はそれ自体が、腸内に生息している善玉菌ですし、酵母も腸内に届くと腸内環境にとても良い効果をもたらしてくれます。
発酵食品を取るということは、プロバイオティクスと呼ばれるもので、善玉菌そのものを摂ることで腸内環境を整えることができます。
乳酸菌や酵母は、体内の厳しい環境を潜り抜けて腸まで生きて届くということは、あまりないともいわれていますが、死んだ乳酸菌なども腸内の善玉菌の餌となるため、決して無駄ということはなく、むしろ腸内環境を整えるために重要な役割を果たしてくれます。
そして、腸内環境を整えることが、これまた骨粗鬆症の予防につながると言われています。
骨粗鬆症は、特に女性に多いと言われるのですが、それは女性ホルモンの一種であるエストロゲンの分泌低下によって、骨の中心部にある骨髄に炎症が生じるとされています。
その炎症が骨の分解を速める原因のひとつであると言われているからです。
腸というのは、私たちの身体の免疫にとても大きな影響を与えています。
免疫細胞の多くが腸内に存在していることからも、腸内環境を整えることが免疫を高めることにつながるわけです。
そして最近の研究では、私たちの骨に関しても、腸管や腸内細菌叢からもたらされる免疫や炎症調節の影響を受けるのではないか、ということが報告され始めているのです。
簡単に言ってしまえば、骨粗鬆症の原因となる骨髄の炎症も、腸内環境を整えることで防ぐことができ、その結果骨密度を正常に保つことで、骨粗鬆症を予防することができるのではないか、ということが研究によって示唆され始めているということです。
まとめ
これだけ効果の高い味噌を毎日食べないのは、本当にもったいないというしかありませんね。
味噌汁は飲まない、という場合でも調味料としてぜひ使うようにしていただきたい食材です。
ただし、味噌も大量生産で作られたものは、乳酸菌や酵母が十分に生きていない可能性もありますので、本物の味噌を選びたいものです。
簡単に本物を選ぶには、ワンランク、ツーランク上の味噌を選ぶということになるでしょうか。
味噌を作るのはかなり手間がかかるものですので、どうしてもお値段が高くなるわけで、お高めの味噌を選ぶことで、良い味噌を選べる可能性が高くなります。
高いとはいえ、十分にその効果を得ることができるわけですから、良い投資と考えるべきなのではないでしょうか?