美人、イケメンは得?実はそうではないかもしれません。
外見は大切?
誰でもいつまで若さを保っていたい、キレイでいたい、かっこよくいたいという気持ちは持っているものですよね。
そんなことはどうでも良い、と口では言っていてもやはりいつまでも若くいたいという気持ちはあるはず。
見た目を気にするというのは、どうしたってなくしてしまうことはできません。
そして、美人やイケメンをうらやましく感じることもありますよね。
美人やイケメンというのは、きっと自分とは違って素晴らしい人生を送っているに違いない、と感じることも多いと思います。
それに対して自分は美人でもイケメンでもないから、損をしているに違いないと考え、コンプレックスを感じたり、ストレスを感じてしまうかもしれませんね。
コンプレックスを持っていない人は一人もいないと言われますので、美人でもイケメンでも持っているものです。
しかし、コンプレックスも大きくなるとストレスになってしまう可能性もあります。
そこで、本当に美人やイケメンは日常生活の中で大きなメリットを得ているのか、ということを調べてみることにしました。
見た目が与える影響
2012年にイギリスのサセックス大学が行った研究で、見た目が与える影響について興味深い結果が報告されています。
この研究は模擬裁判のようなもので、見た目の良いグループが裁判を受けた場合と、見た目が悪いグループが受けた裁判で、同じ犯罪を犯したと仮定してどのような判決が出るか、ということを調べたものになります。
その結果は、見た目が良いグループの方が、陪審役が「たまたま疲れていたのだろう」「相手方にも非があるのではないか」という甘い判定をしがちでした。
対して、見た目が悪いグループについては、大変厳しい判決が言い渡される傾向があり、罰金については見た目が良いグループの倍にもなりました。
外見の違いの中身
しかし、見た目が良い悪い、というのは美人かそうでないか、イケメンかブサメンかという違いではなかったのです。
この研究結果であきらかになったことは、顔を含めるルックスの良し悪しによって判決の結果が変わるということではなく、容疑者の髪型や服装が、陪審役の判定を大きく左右していたということでした。
この結果は意外に思われるかもしれませんね。
研究結果からわかることは、スーツでビシッと服装を決めていたり、髪を整えていたりする男性や、きちんとお化粧をしていたり、よそいきの服装をしていたり、髪をきれいにセットしたりする女性は好感度が高いということですよね。
さらに外見にしっかりと気を使っている場合は、顔の美醜は信頼度とほとんど関係がないことが、やはりこの研究によって明らかになったのです。
他者がその人を「信頼できる」「好感が持てる」と判断する基準となるのは、実際に顔が整っているか、つまり美人かイケメンかはあまり関係ないということです。
それよりも、自分を美しく見せようと努力している人、社会的によく思われようとしている人を、信頼できると考えたり、好感が持てると感じるということですね。
この結果からはこのようなことも言えます。
イケメンや美人であったとしても、身だしなみをだらしなくしていたら印象はがらりと変わってしまって、全く信頼できない人と映ってしまうということです。
イケメンや美人から結果が導き出されるのは、社会と上手くやっていこうという考えが、その人から感じられないことが原因となっているからです。
反対に、たとえルックスに自信がない人、美人でもイケメンでもない人が、身だしなみをきちんと整えていたら、社会はその人をしっかりと判断して、信頼できるとか好感が持てると考えます。
となると、「美人やイケメンが得で、そうでない人は損だ」考える必要はなくなりそうですね。
ゲインロス効果
さらに、心理学では「ゲインロス効果」というものがあるそうです。
普段印象が薄い人が少し活躍をすると「期待以上に有望な人だった」と過剰に高く評価される気がしませんか?
これをゲイン効果と呼びます。
逆に美人やイケメンのように最初から目立つ人が失敗をすると、外見だけで実力はないので、すごくガッカリしたと過剰に落胆される気がしないでしょうか?
これをロス効果と呼びます。
こう考えると、イケメンや美人はむしろそんなのかもしれませんね。
あなたも同じような経験を、実はしているのかもしれません。
例えば、何も意識していない芸能人よりも、自分が応援しているアイドルや俳優さんがスキャンダルを起こす時のことを考えてみてください。
必要以上に、過剰にガッカリすることはないでしょうか?
またあまり気に留めていなかったタレントさんが、ボランティアなどの大きな社会活動をしていると知ったとしたらどうでしょうか?
その人を大きく見直したり、強く感動してファンになってしまうこともあるかもしれません。
もちろん見た目はとても重要ですし、美人やイケメンは、第一印象で目立つことから、得することはあるのかもしれません。
しかしそうでない場合でも、あきらめてしまう必要は全くないことが分かったと思います。
なぜなら研究の結果から、他者が真に好感や信頼を寄せるのは、顔の良し悪しではないことがわかりましたよね。
私はやる気があります、良く思われるように頑張っています、などのメッセージが伝わるように、きれいで整った外見を保つことがとても大切ということです。
そして、美人やイケメンは過剰な期待をかけられてしまいますので、その動作すべてに期待がかかってしまうため、ちょっとしたミスも許されないというような、すごく大変な生活を送っているのかもしれませんね。
こう考えると、美人やイケメンもなかなか大変ですね。
もし自分は顔に自信がないからどうせダメだ...と思っている方がいるかもしれません。
しかし、その場合はあきらめることなく、この研究結果を絶対に忘れないようにしていただきたいと思います。
今すぐに鏡を見て、自分の姿をチェックしてみてください。
どうでしょうか、しっかりと信頼が持てる、好感を感じるような姿をしているでしょうか?
やはり身だしなみというのは、自分が満足するということが目的なのではなく、相手に不快感を抱かせない、ということが基本中の基本になります。
そのような身だしなみができているかどうかがチェックポイントになります。
極端な話になりますが、奇抜な芸能人のような恰好は、それが芸能人だから許されることであり、一般社会では不快感を与えるだけのことが多いものです。
ファッションは個性ということもありますが、個性であれば相手に不快感を与えてよいということではありませんよね。
個性が許されるのは、周りに迷惑をかけない範囲で許されるということは決して忘れるべきではありません。
まとめ
研究結果を知った今となっては、如何に相手に信頼されるような外見ができるかが重要であり、顔の容姿はそれほど関係ないということが理解できたと思います。
身なりをしっかりと整えなければ、イケメンであろうと美人であろうと、誰からも評価されない可能性があるほど重要な要素でしたね。
アンチエイジングや健康促進というのは、継続して行う必要があるものであり、ぜひとも習慣にして続けていただきたいことです。
しかし、外見については今すぐでも取り組めば、相手の印象を変えることができることです。
ぜひとも、今からあなたの外見を整えて、相手に信頼できる、好感が持てるという印象を与えるものにしていただきたいと思います。