読書好きけんの雑記ブログ(ヘルシー志向強め)

日々思いついたことをシェアしたいと思っています。読書で得た知識も備忘録を兼ねて、わかりやすく感想をアップしようと考えています。

「本当はごはんを作るのが好きなのに、しんどくなった人たちへ」(コウケンテツ著)を読んだ感想

食事は大切だけど作るのはつらい

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食事が健康やパフォーマンスを向上させるために、とても重要であるということは誰もが理解していることですよね。

 

ですから、健康に良いものを作って食べたい、野菜をたくさん使っておいしく家族に食べてもらいたい、などのように考えている方も少なくないと思います。

 

しかし、毎日の食事の準備となると、これが意外と大変ですよね。

 

毎日の料理を考えるのも面倒だし、一品だけでは文句を言われるし、作っても感謝されない、などなどいろんな負の感情が湧き出てくるのが料理かもしれません。

 

食べるものが私たちの身体を作っているわけですが、それゆえ大切だとわかっているのですがそれを作るのが面倒、疲れるというときも当然あるのが私たち人間です。

 

そんなときにも、手を抜くことなく料理を作っている方、特にお母さんが多いのかもしれませんが、本当にすごいことです。

 

私も料理が好きなので料理はしますし、それが健康に良いことだとも考えています。

 

調味料も材料を見て、良い材料を使っているものを買いますし、塩も天然塩を買うようにしています。

 

おいしい料理ができた時には、嬉しく思いますが、正直面倒だと考えることもしょっちゅうです。

 

そんな状況をどう改善すればよいのか、ということを考えていると、コウケンテツさんの著書を見つけたのです。

 

それが本書の「本当はごはんを作るのが好きなのに、しんどくなった人たちへ」でした。

 

まさにごはんを作る、料理をすることに疲れてしまった、しんどくなってしまったという私のために書かれた本なのではないかと思いましたね。

 

そして読んでみて、すごく勇気が出てくることばかり書いてあるので、本当に驚きました。

 

家でごはんを作らなければならない方は、一読されると本当に勇気づけられると思いますよ。

 

本書の「おわりに」の部分に、コウケンテツさんの考えが書かれています。

 

「いわゆる普通のレシピ本ではなく、ごはんを作る人が元気が出るような本を」という僕のわがままを聞いていただいたぴあさん。本当にありがとうございます。

 

この本はレシピはいくつか紹介されていますが、簡単にできるものが多く紹介されていますし、コウケンテツさんの、元気を出してもらいたいという気持ちを書いている部分の方が多い内容になっています。

 

コウケンテツさんはご存知の方も多いと思いますが、料理研究家として活躍されています。

 

旬の素材を生かした手軽でおいしい家庭料理を提案し、テレビや雑誌、講演会など多方面で活躍中。また30か国以上を旅し、世界の家庭料理を学んだ経験も持つ。

 

私はコウケンテツさんのYouTubeチャンネルをよく見ていまして、レシピをたくさん参考にさせていただいています。

 

気が付かないプレッシャー

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ごはんを作る、料理を作るという場合には、たくさんの見えないプレッシャーのようなものがありますよね。

 

これは日本だけなのかな、と私は感じてしまうところもありますがどうなのでしょうか?

 

アメリカのドラマなどを見てみると、いつもピザを頼んだり、ケータリングで中華を頼んだりしていて、ごはんを自分で作るということが全くなさそうです。

 

また東南アジアなどでは、外食文化が強いようで、朝食から外食という家庭の方が多いというのもそう感じさせるところです。

 

しかし、日本の家庭ではごはんは、栄養のバランスがしっかりと取れていて、そのためには手作りでなければならず、レトルトやインスタントの食品は身体に悪そうだから使わない、という感じで見えないプレッシャーのようなものがたくさんあります。

 

そして、コウケンテツさんはこう書いています。

 

そして実は僕が最も大きな要因だと思っているのは、「食べるだけの人の問題」。料理をする人が頑張ってごはんを作っても、「ただ食べるだけ」の家族は感謝の気持ちを持たない。おまけに「食べたくない」「味がいまいち」などと言いたい放題言われることもあるといいます。これではモチベーションを保てないのは当然のことですよね。

 

確かに、私が子供の頃には、ごはんは自動的に出てくるものでしたし、自分は何の苦労もしていませんでした。

 

そして、残しても何の問題もないと思っていましたが、自分が料理を作るようになると、そういったことが実は作った人の感情に影響を与えるのだということを知りました。

 

味の感想も言うことなく、感謝の言葉を言うわけでもなく、当たり前のように食べていたごはん、それを作るのがかなり大変なことなのだということは、料理してみないとわからないものですね。

 

そして本書を読むことで、感謝の言葉を伝えるだけで、おそらくごはんを作ることから来るしんどさが相当減るだろうな、ということを知りました。

 

ごはんを作る人のあらゆる苦労を減らす

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本書の随所から感じることは、ごはんを作る人の苦労をできる限り少なくして、料理につかれることがないようにしたい、という気持ちです。

 

料理をする、ごはんを作るというのは、食べ物をつくればそれで終わりということはありませんよね。

 

まずは献立を考えなければなりませんし、買い物に行って食材を買わなければならず、ごはんを作って盛り付けて、食べ終わったら洗い物をしなければならない、など様々な工程があるわけです。

 

その工程すべてが面倒で疲れるものですよね。

 

そこで、本書では例えば、洗い物を減らす工夫が考えられていたり、調理もすごく簡単にできておいしいレシピなどがたくさん紹介されています。

 

そして、品数を多くそろえなければならない、というのも一度考えてみる必要があるのかもしれません。

 

コウケンテツさんは海外にもロケによくいかれているようで、中国での経験が書かれています。

 

保存容器にギュウギュウに詰め込んだ冷たい水餃子をそのままレンジで温め、タレをたっぷりかけただけの晩ごはん。副菜どころかお米などの主食もない。それをとてもおいしそうに食べていたお父さん。その姿を見て、我が目を疑いました。全然、話ちゃうやんけ。

 

一品だけというと、どうしても栄養の偏りなどが気になるという方がいらっしゃるかもしれませんが、栄養のバランスを一食だけでそろえようとする必要は必ずしもないのではないでしょうか。

 

毎日餃子、ということならば少々問題があるのかもしれませんが、疲れてしまっている、何も作りたくないというような状況の場合は、一品だけという選択もありだと思います。

 

栄養のバランスは、一食崩れたところで、その後の食事で摂り返すことで問題はない、というような柔らかい感じで栄養についても考えてみると、ごはんをつくる苦労が少し減るのかもしれません。

 

疲れて何も作りたくない、という場合にはレトルトなどを使う、缶詰などを使うということも良いことではないでしょうか。

 

コウケンテツさんはこう書いています。

 

僕は「子どもの満腹感=親の愛情」だと思っています。

 

子どもが空腹にも関わらず、親がスマホで何かゲームをしていたり、SNSでやり取りしているような状況は愛情不足かもしれませんが、お腹いっぱいに食べさせていれば、しっかりと愛情は届いているということです。

 

それがたまにはレトルトやインスタントでお腹がいっぱいになってもよいのではないか、ということですね。

 

そう考えると、ごはんを作るのも少し気が楽になりますね。

 

まとめ

 

ごはんを作るということは、食べるだけという人には想像できないほどに大変なものです。

 

献立を考えたり、栄養のバランスも考えたり、塩分の量を気にしたり、というようにただおいしい物を作っていればよい、というわけではありません。

 

そこに手抜きが入るスキがないように感じてしまうことでプレッシャーを感じてしまって疲れてしまう方も多いようですが、そんな方にこそ本書はおすすめです。