書籍をたぐりよせることで記憶をより強化できる!
記憶は連鎖している
私は記憶というのは、それぞれ独立して脳の中に保存されているのだと常々思っていました。
「Apple」という単語は「リンゴ」という意味だと覚えたら、その記憶はそれで収納されてそこで終わり、と考えていたわけです。
しかし、私たちの記憶というのはそんなに単純なものではない、ということが脳科学などで明らかになってきていて、記憶はいろんなものと関連付けられて記憶されているということが分かってきています。
ですから、勉強する場合や読書をする場合、また仕事をする場合においても、情報をいかに他の情報とリンクさせていくか、という作業がとても重要だということです。
ゼロから始めないことが重要
このような脳の性質を考えると、あらゆることはゼロから始めるべきではないということです。
新しく何かを学ぶ時であっても、すでに知っている何かは必ずあるはずですよね。
例えば読書を始めるときには、本のタイトルや解説、本の帯に書かれている情報などから連想できる情報をまずは書いてみると、かなり本の内容が頭に残りやすくなります。
それは、あなたの中にすでにある情報と、読んでいる本の内容が関連付けられていくからです。
関連付けられるということを意図的に行うことで、読書をさらに効率的に行うことができるわけです。
さらに知識を関連付けるために
知識は関連付けられるほどに強化されていきますし、思い出しやすくなるわけですが、そのような状況をさらに自分で意図して作り上げていくことができれば、かなり効果的に勉強できますよね。
そこで私がお勧めしたいのが、図書館を利用する方法です。
なぜ図書館を利用するのかというと、今からお話しする方法は大量に本を準備する必要があるからであり、すべてを購入するとなると、かなりの金額になってしまうからです。
そこで、図書館で準備できる本は図書館で借りることで、かなり節約につながりますので、あまりお金をかけたくない、という場合は図書館を利用されることをお勧めします。
新型コロナが流行していますが、私の近くの図書館では職員の方が1冊ずつしっかりと消毒されているのを見ました。
おそらくすべての図書館の本がしっかりと消毒されているのではないか、と考えています。
ですから安心して借りることができると思います。
文献をたぐりよせていく
勉強している時や読書をしているときには、その本1冊に集中していると思います。
受験や資格試験などにおいては、時間的な制約がありますので、たくさんの本を読むことができない関係で、優れた参考書のような本を1冊ないしは数冊だけ用意して、それを完璧になるまで繰り返す、という方法が有効です。
しかし、仕事などでその分野のスペシャリストになりたい、大きな問題、トラブルにぶつかってしまったために解決策を探したい、などの場合は本1冊では不十分であることが多いです。
ですから、できるだけたくさんの本を読むことで、知識を深めたり、解決策を見つけることができたりするのですが、そのためにはたくさんの文献を集める必要があります。
そこで、関連した書籍を集める方法が必要です。
同じタイトル、テーマで書かれている本
そのためには、まず同じタイトルやテーマで書かれた本を集めるのが一つの方法です。
同じタイトル、テーマで書かれた本をできる限り集めて読んでいくことで、その情報に関連している内容をたくさん頭の中に入れることができます。
同じ著者の本
また、同じ著者が書いた本をたくさん読んでみるという方法もあります。
その著者が書いた本をたくさん読むことで、その人の思考などを関連付けて記憶していくことができるためとても良い方法です。
本の最後に書かれている参考文献
さらに、参考文献として書かれている本を集めるという方法があります。
これはその本を書くために参考にした書籍が書かれているわけですから、関連付けられる情報が満載なはずです。
ですから、宝の山と言えるような情報になります。
書籍のたぐりよせを繰り返す
そして、この書籍のたぐりよせは、違う本を用意するたびに行うことができるため、いわば無限ループのような状況になります。
無限というのは言い過ぎかもしれませんが、かなりの本を集めることができます。
その分野のスペシャリストになるため、何かを徹底的に学びたいという場合には、できる限り書籍を集めていくことが重要ですが、そこまでではないという場合は、自分のできる範囲までの書籍を集めるようにすれば十分です。
自分が満足する量、またこれで限界という程度まで集めれば十分でしょう。
そして、それらの本を読んでいくわけですが、読むスピードはおそらく最初の1冊はゆっくりかもしれませんが、冊数が増えていくごとに読むスピードが速くなるはずです。
それは、脳の中に情報のネットワークが徐々にできていくために、知っている内容が多くなっていくからです。
そのような情報を得ることができれば、後はその知識を使うだけですが、アウトプットすることも、情報がたくさんあればあるほど芋づる式に思い出すことができるようになります。
このような経験はかなり嬉しいものですよ。
まとめ
読書や勉強、そして仕事を上手に進める人というのは、知ってか知らずか私たちの脳の特性に合わせた方法で進めていきます。
特性の一つとして、情報を関連付けて記憶していく、というものがあるわけですが、それを利用するためには、やはり関連する情報を同時に処理していくという過程がとても有効です。
そのためには、図書館を利用してたくさんの関連する本を読むというのがとても有効なわけです。
たくさんの本を1日で全て読めればそれが理想ですが、そんなことはほぼ誰も不可能ですので、時間をかけつつ読んでいけば十分です。
そして、コアになると思われる情報に関しては、しっかりと理解しつつ本を読んでいくことで、関連した情報を記憶してくことがとても重要ですね。