矢野事務次官の寄稿で財務省のトップが会計の知識がないことが明らかに!
事務次官が会計を知らない?
矢野事務次官の「文藝春秋」11月号への寄稿が話題になりましたね。
多くの方が賛成、反対を唱えるようになっています。
私が考える問題は、矢野事務次官が会計についてわかっていないのではないか、ということになるでしょう。
矢野事務次官が示している借金というのは、国の一般会計の負債のところだけを見て話しているようです。
バランスシートは「バランス」という言葉が使われているように、負債と合わせて資産が書かれているはずです。
左側に資産がかかれ、右側に負債と純資産が書かれていて、左と右は同じ数字になるはずです。
矢野事務次官は、この右側の負債だけを取り出して話しているということが、まず第一の問題です。
「一般会計」について
そして問題はたくさんあるのですが、大きな問題は国の一般会計だけを取り出しているということです。
一般会計というのは、国の会計の一部であり、他にも特別会計など本当にたくさんの会計があります。
その中の一般会計だけを取り出して話すというのは、いったいどういうことを意味しているのでしょうか?
実例で考えてみたいと思います。
あなたの近くにあるコンビニを考えてみましょう。
セブンイレブンやローソン、ファミリーマートなどなんでもよいのですが、そこの店舗を考えてみてください。
その店舗も商品を仕入れて売っているのですから、バランスシートを作成するはずです。
資産はこれだけ、負債はこれだけあって純資産はこれだけ、ということは商売をやっていれば必ず作成できるものです。
そしてその1店舗のバランスシートだけで、そのコンビニの本社の財務状況を判断できるでしょうか?
例えば東京駅の近くにあるコンビニ1店舗のバランスシートが非常に素晴らしい内容だから、コンビニ全体もきっと素晴らしいに違いない、という判断は誰もしないはずです。
さらに1店舗だけが非常に経営が悪いならば、コンビニ全体も経営が危ないはずだとは誰も思わないでしょう。
しかし、国の会計になるとこれがまかり通るようです。
一般会計だけを見るというのは、コンビニ全体の一部の店舗を抜き出して財務状況を判断しているのと同じことです。
つまり普通の経営をしていれば、そんな財務の見方はしないということが、国のバランスシートでは平然と行われているということです。
まとめ
このような基本的な会計の見方ができない人物が、財務省のトップにいるのですから、増税などの間違った政策で私たち国民が苦しめられているということが明らかになったことは功績かもしれません。
しかし、マスコミもこれを真に受けて日本は借金大国だと報道するのですから、困ったものです。
タレントがMCをしている番組でも、借金大国だということを言いますから、多くの方が誤解してしまっているのかもしれません。
そんな状況ですから、コロナで苦しむ国民を欺いて、過去最高の税収を得たりするのですね。
次の選挙ではしっかりと、そのあたりを理解している人を国会に送り出したいものです。