読書好きけんの雑記ブログ(ヘルシー志向強め)

日々思いついたことをシェアしたいと思っています。読書で得た知識も備忘録を兼ねて、わかりやすく感想をアップしようと考えています。

努力が苦手、継続が苦手な場合の対処法とは?

努力が継続できない

 

どんなことでも何かを成し遂げたいと思えば、そのために努力しなければならない、ということは異論がないですよね。

 

そしてそのために努力しようとするけれど、それを継続できる人とできない人がいます。

 

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多くの方が努力を継続することができない、と考えて悩んでいるのではないでしょうか?

 

実は努力を継続することができるかどうかは、脳の違いが関係しているという研究報告があります。

 

アメリカのヴァンダービルト大学の研究で、脳の働く場所が違うことが示唆される結果が報告されています。

 

この実験では、25人の被験者によって行われていますので、人数は少ないのですが、興味深い内容になっています。

 

実験内容は次の内容のタスクから好きな方を選んでもらいます。

 

  • 簡単なタスク(利き手の人差し指で7秒間に30回ボタンを押す。成功したときの報酬は少額)
  • 難しいタスク(利き手でないほうの小指で21秒間に100回ボタンを押す。成功したときの報酬は高額)

 

そしてタスク実行中に起こる脳の変化を観察するというものです。

 

観察の結果、タスクを最後までやり遂げようとする人(=努力できる人)と、タスクを途中で諦めてしまう人(=努力できない人)で脳の働きに違いが見つかりました。

 

具体的には以下のように、脳の3つの部位に大きな違いが見られることが判明しました。

 

まずは、タスクを最後までやり遂げようとして継続し続けることができた人は、脳の報酬系の一部である線条体前頭前皮質腹内側部」という部分が活発に働いていることが分かりました。

 

脳のこの部分は「これだけ頑張れば、これだけの報酬が得られる」という報酬予測を司る部分です。

 

これを達成すればこれだけの報酬が得られるという予測の機能が働くことによって、脳内で快感を得ることができるため、タスクを進める、つまり努力を継続していくための原動力を得ていたということになります。

 

一方で、努力できない人は「島皮質」という脳の部分が活発に働いていることが分かりました。

 

この島皮質が活発になると損得勘定がネガティブに働くと言われています。

 

それはどういうことかというと、「頑張っても無駄ではないのか……?」「つらいからやめよう……」という考え方をしてしまうのです。

 

そのようなことを考えてしまえば、行動が続くとは考えにくいですよね。

 

過程のつらさよりも最終的に得られる成果を思い描いてモチベーションをキープできるのであれば「努力が得意」な側ということができそうです。

 

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しかし、反対に最終的な成果よりも過程のつらさが先に頭の中をよぎってしまうのであれば、「努力が苦手」な側のタイプということになってしまうのかもしれません。

 

脳の機能はどうしようもない?

 

この実験結果を見ると、脳の働きが違うのだから、努力できない性格はどうしようもないのではないか、という考えになってしまうかもしれません。

 

しかし、そうではないのが人間の脳の素晴らしいところです。

 

誰もが努力を継続させる脳の部分を活発に使うことができるのです。

 

例えば、自分が好きなことを行っている場合は、時間を忘れてそれをやってしまう、問い経験が誰にでもあるはずです。

 

そのような状況では、努力しようという意識をしていないにもかかわらず、それを継続して行うことができます。

 

つまり、誰もが何かを継続して行うための脳の機能を使うことができるということです。

 

さらにこの状況は、先ほどの「島皮質」が活発に働いていない、ということを示唆しているのです。

 

島皮質が働くと、俗にいう「飽きた」という状況になるのですが、飽きたという感覚がないということが重要になります。

 

好きなことを行っているときには、飽きたという感覚がない、島皮質が働いていない、という状況を努力が必要な場合にも再現してしまえばよいということです。

 

ゲーム感覚を取り入れる

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仕事や勉強などで努力を継続できない、という場合はゲーム感覚を取り入れるとよい、ということがよく言われますね。

 

遊びの感覚のようなものを取り入れることができれば、比較的簡単に継続することができる、というのは納得できると思います。

 

しかし、問題はどうやってそのゲーム感覚を取り入れるのか、ということですよね。

 

いろんな方法をやってみたり、工夫もしてみたけれど、ゲーム感覚のようなものを感じることができなかった、という感覚が多いのではないでしょうか?

 

そんな方には、脳科学者の中野信子さんが提唱されている方法が良いのではないか、と私は思っています。

 

それは、行ったことを細かく記憶していくという方法です。

 

努力しなければならいことを、何時間行った、内容はこのようなこと、というように日々記録していくことで、ゲーム感覚が強くなっていきます。

 

今日は昨日よりも、15分間長くできたとか、今日は昨日よりも10分早く終わった、というように数値化することで見えてくることもありますので、楽しくなっていくと思います。

 

そして、時間を計測する場合は、それを使ってできるだけ早く終わらせよう、という気持ちも働くため、集中して物事に取り組むこともできます。

 

同じ目標の仲間を作る

 

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努力の継続というと、なんとなく個人で行わなければならない、という感覚があるかもしれません。

 

しかし、やはり同じ目標を持った仲間がいた方が、努力の継続もより簡単にできるものです。

 

今日はここをやった、というような報告を行うことでお互いの刺激になりますし、わからないところを教えあうというようなことも可能です。

 

同じ目標を持っているからライバルだ、という感覚ではなく、お互いに成長していこうという気持ちを持つことが、そのグループ全体を押し上げていく効果を持ちますので、蹴落とそうというような感覚は持たない方が良いですよ。

 

仲間のためになることをたくさん行うことで、あなたの成長にもつながるのですから、一石二鳥とはこのことですね。

 

そして理想を言えば、その目標をすでにかなえている人に会いに行くことで、その後の方向付けがしやすくなります。

 

ライバルと一緒にその人を訪問することができれば、かなり良い刺激を受けることができると思いますよ。

 

そのような人を探すことに時間をかけることは、最初は無駄なように感じるかもしれませんが、その時間が実は本当に貴重なものだったのだということが分かってくると思います。

 

ご褒美を用意する

 

そして、努力を継続させるためには、ご褒美を用意することも大切だとされています。

 

ご褒美としては、明確にイメージできるものが良いとされています。

 

島皮質が活発に働くタイプの人は、細かくご褒美を作っていく、というのが良いかもしれません。

 

例えば、TOEICで900点取ったらハワイに行く、というご褒美を作ってもすぐに、そんなことをしても無駄、という考えが頭によぎってしまう可能性がありますから。

 

そこで、ハワイというご褒美を設定しつつも、日々のご褒美も用意することが良いかもしれませんね。

 

ご褒美と言っても、大きなものである必要はなく、テキスト5ページで漫画を読む、散歩するなど、身近なご褒美で十分に効果があるそうですよ。

 

まとめ

 

努力の継続というものは、どうしても根性などの精神論になってしまいがちです。

 

しかし、それはなかなかうまくいかないのは誰もが経験されていることだと思います。

 

なぜうまくいかないのか、というと脳の機能がそうなっているからです。

 

そのため、如何に脳が努力をするように機能するか、ということを考えなければ、効果もあまりないということになります。

 

脳が努力を継続するように働くために必要な方法は、個人個人で違うものですが、まずはゲーム感覚を取り入れるために、行ったことを記録していく、ということが一番取り組みやすいのではないかと思います。

 

記録していくと、面白くてやめられないという方もいらっしゃいますので、試してみる価値は十分にあると思いますよ。