コーヒー豆の特徴を大まかに把握することでおいしいコーヒーを探す方法
おいしいコーヒーの前提は?
先日はコーヒーの焙煎について少し詳しくお話しさせていただきました。
そして今回はおいしいコーヒー豆を選ぶ方法について考えてみたいと思います。
ところで、おいしいお茶を入れるために最も重要なことは、おいしいお茶の葉を選ぶことと言われます。
私はこれを最初に聞いたときには、ちょっと拍子抜けしてしまった記憶があるのですが、言われてみれば当たり前のことですよね。
お茶の葉がおいしくなければ、いくらテクニックでカバーしようとしてもそれは無理な話です。
急須からどれぐらいのスピードでお湯を注ぐか、お湯の温度はどれぐらいか、茶器は温めておくべきか、ということはおいしいお茶の葉があってこそ活きてくるわけです。
これはコーヒーにも全く同じことが言えます。
コーヒーの味はコーヒー豆によって決まってくるわけですから、おいしいコーヒー豆をしっかりと選ぶことがまずは大前提となります。
コーヒー豆を選ぶときの注意点①(産地の表記)
おいしいコーヒーを入れるためには、おいしいコーヒー豆を選んで買ってくる必要があるわけですが、注意すべき点はどこにあるのでしょうか?
コーヒー豆は店舗でケースに入って豆が見えるような状態で売られていることが多いですが、そこに産地の情報が書かれているか、ということはとても大切です。
産地と言っても、例えばブラジルとか、コロンビアとか、ホンジュラス、などのように国名だけが書かれているのはちょっと不十分と言わざるを得ません。
ブラジルを例に考えてみるとわかるのですが、ブラジルって南北にすごく長いですし、東西にも幅広い国です。
ですから、ブラジルと言われても、ブラジルのどこ?ということが分からないと情報としては不十分ということになるのです。
ですから、国名とどこの農園で採られたコーヒー豆なのかとか、中には生産者の名前まで記載している店舗もありますので、そういったところを選ぶのがベストということになります。
そのような店舗は、コーヒー豆の取引に真剣に向き合っていることが分かりますし、さらに取引の透明性から自信をもって販売している、ということが分かると思います。
注意点②(焙煎)
コーヒー豆は焙煎されることによって、コーヒーとして飲めるようになるのですが、その焙煎の技術にコーヒーの味は大きく左右されます。
と言っても、焙煎されているものを選ぶ場合は、どのような過程で焙煎されているかを確認することは難しいです。
そこで焙煎で注意することとして、やはり焙煎日を確認することが重要です。
焙煎についてはこちらを参考にしてみてください。
注意点③(コーヒー豆が入れ替わっているか)
コーヒー豆が入れ替わっているか、というのはどういうことかというと、1年中同じコーヒーの銘柄を売っているところは避けた方が良いということです。
ブレンドなどは1年中販売しているのは問題ないのですが、シングルオリジンと言わるようなコーヒー豆は通年で売ることはできないものです。
シングルオリジンとは、農園や組合、品質などで分類されるもので、この農園で収穫された○○という名前のコーヒー、という感じで販売されるものです。
このようなコーヒー豆が1年中収穫できるか、というともちろんそんなことはなく、収穫された分がなくなれば、来年までそのコーヒー豆は販売できない、ということになります。
ですから、コーヒー豆を販売している店舗のコーヒー豆の種類が、一定の期間を過ぎると銘柄が変わってしまう、というのが新鮮な豆を販売している証拠の一つとなります。
自分が好きなコーヒー豆が、ある時点で販売されなくなる、というのはちょっと寂しい気がしますが、それがおいしいコーヒーを飲むための条件となるのであれば仕方がないことですね。
しかし、この時期にはこのコーヒー、またこの時期にはこのコーヒー豆、というようなこだわりができるかもしれない、というように考えれば、コーヒー豆の入れ替わりも悪くないのかもしれません。
コーヒー豆の生産国の特徴を大まかに把握する
コーヒー豆の特徴は、近くの農場で収穫されたものであっても、味わいが少し異なったりします。
そのような個性や特徴を楽しむのもコーヒーの醍醐味なわけですが、生産国によって微妙に違う特徴を把握しておくことで、その特徴から自分に合ったコーヒーを選ぶことができるようになると、さらに楽しくなりますよ。
大まかな特徴は次のようになります。
- ブラジルやコロンビアなどの南米
コーヒーの甘さと酸味のバランスがとれているのが特徴です。酸味にはなんとなく丸みを感じる上品さがあるため、フルーティさよりも甘味と酸味のバランスがとれたコーヒーが好き、という方にお勧めです。
中米のコーヒーはフルーティさが特徴になります。中米のコーヒー農園は比較的標高が高い場所での栽培が多いため、さわやかな酸味が特徴のコーヒーがとれます。有名なゲイシャ種も中米で栽培されています。フルーティなコーヒーが好きな方は中米のコーヒーがお勧めです。
アフリカのコーヒーの特徴は、シャープな酸味、キレのある酸味が特徴になります。中米のさわやかな酸味とは少し異なり、キレのある酸味が特徴ですのでエレガントでかつフルーティな味わいが好きな方はアフリカがお勧めです。
- インドネシアやインドなどの東南アジア
東南アジア系のコーヒーはコクを感じる強いコーヒーが特徴です。コーヒーが好きという方は、強いボディーでコク深い味わいが好きな方が多いですが、東南アジアのコーヒーはその希望にしっかりと答えてくれると思います。
このような分類は大まかなものですので、確実に一致するというものではありません。
ちょっとした豆知識のようなものですが、それを知っていることでコーヒーを飲みながら答え合わせのようなことをするのも楽しいひと時ですよ。
まとめ
コーヒー豆の選び方は、まずは新鮮であり、透明性のある取引がされているか、ということに注目して選ぶと間違いはないのかなと思います。
そして、生産国の特徴などを把握しておけば、自分に合ったコーヒーを選ぶことができた時の喜びはかなり大きなものになりますよ。
私はブラジルの豆を基本に考えているのですが、以前飲んだインドのコーヒー豆のボディの強さとコクの味わいに感動したことがあり、インドの豆が手に入ったときにはそれを楽しんでいます。