米国株の人気が高くなっている理由について
米国株は魅力的?
米国株への投資を考える方が増えているようですね。
やはりNYダウ平均の上昇などを見ていると、米国株に投資していないと損という気持ちになってしまうことがあります。
リスクというのは自分の理解できないことをしているときに管理ができなくなるものですので、米国株に投資するにしてもしっかりと理解していないと、やはり大きなリスクを抱えることになります。
米国株の魅力
米国株が人気なのは、日本株にない特徴がたくさんあるからでしょう。
アメリカ人は預貯金よりも投資するというイメージが私にはあるのですが、それもこの米国株の魅力が原因になっているような気がします。
1株から買える
例えば、アメリカの企業の多くが1株から購入できることです。
日本では、一般的に100株が最低取引単位になっていることが多いです。
そのため、やはりある程度の資金を準備しないと投資ができないわけですが、1株単位から投資できるアメリカ株は、非常に手軽に投資することが可能です。
1株単位ですので、企業の株価によっては小学生のお小遣いでも投資することが可能ですよね。
アメリカでは子供に株を買うことを進める親も多く、株を購入することは経済を学ぶ良い方法だとされているようです。
確かに株を購入すると、経済について自然と知りたいという気持ちになりますので、1株というあまり大きな資金を投入しなくてもよいのであれば、積極的に投資していくというのもよい方法ではないでしょうか。
配当が多い
日本株の場合は、配当がある企業は通常年に2回行われますね。
期末の配当と中間配当の2回です。
例えば1株100円の配当の場合は、中間配当で50円、期末で50円の配当が行われるわけです。
配当目的で投資している方もいらっしゃるでしょうし、配当目的でなくても配当の金額が大きいほど嬉しいものです。
そして、回数も多ければ多いほど嬉しいわけですが、日本株は通常2回ですが、アメリカの企業は年に4回配当を出しているところがたくさんあります。
四半期に1回配当があるわけですね。
配当が多い目的としては、投資家に企業の経営を支えてもらうために、長く株式を保有してもらいたいということがあります。
配当が多ければ、あまり手放したくない、という気持ちになることから保有が長期になるのですね。
もちろん株価が下がってしまえば、投資家も離れていってしまいますし、配当も支払うことができませんから、健全な経営というものが基本になります。
会社を支える株主の利益を考えた配当の回数であるとともに、株主が経営を監視しているという環境を上手く作り出しているような気がします。
ストップ安、ストップ高がない
日本の株式市場では、ある銘柄が大きく値上がりした、もしくは大きく値下がりした場合に、市場の混乱を避けるためにストップ高やストップ安という制度があります。
この制度によって、その銘柄を買う人が多すぎる、また売る人が多すぎる場合は、その銘柄はそれ以上取引ができなくなり、翌日まで取引ができなくなってしまいます。
しかし、アメリカの株式市場にはこのストップ安やストップ高の制度がありません。
これはおそらく、投資家の考え方、行動などをすべて市場に反映させることが、市場の効率的な運営になると考えるからだと言われています。
ストップ高やストップ安の代わりとして、アメリカの市場ではサーキットブレーカーという制度があります。
これは市場全体が大きく下落したときに、市場の混乱を防ぐために作られた制度です。
サーキットブレーカー制度には、レベルが3つ用意されています。
- レベル1
S&P500が前日終値より7%下落した場合:15分間取引停止
- レベル2
S&P500が前日終値より13%下落した場合:15分間取引停止
- レベル3
S&P500が前日終値より20%下落した場合:終日取引停止
サーキットブレーカーは、新型コロナウイルスの流行の際に発動されました。
市場の混乱を避けるためにサーキットブレーカー制度があるのですが、それが本当に有効なのかということは専門家でも意見が分かれるようです。
そして近年はAIの活用などで相場が必要以上に動くこともあり、議論が活発になってきているようです。
米国株でFIREを目指す人が増えている
FIREと言っても火事のことではありません。
「Financial Independence, Retire Early」の頭文字を取ったもので、経済的な自立を早期に達成して仕事を退職しようというものです。
経済的な自立というのは、自分の夢を追い求めても、経済的な基盤がゆるがない状態であるということです。
経済的な自立を達成するために一番活用されるのが、やはり投資であり、中でも株式投資が利用されるようです。
その理由の一つが配当でしょう。
高配当企業の株式を持ち続けることで、高配当を年に数回受け取ることで経済的な基盤としているわけですね。
さらにアメリカの株式では年に4回の配当がある企業が多いので、そこに投資することで配当を得れば、経済的にもかなりありがたいことです。
ですから、FIREを目指す場合はアメリカへの投資を積極的に考えることになります。
とはいえ、米国株への投資も当然リスクがあるため、しっかりとリスクを管理しないと後々大変なことになる可能性がありますので、FIRE目的としては安易に行うべきではないかもしれません。
例えば配当は増配し続けている企業を選んでいても、突然減配される可能性がありますから、それらのリスクをしっかりと管理しなければ、後々大変なことになってしまいますから。
まとめ
米国株は、為替の変動など様々なことを考慮に入れて、リスクについて把握しなければならない、そして何より英語を読める必要があると考えることから、二の足を踏んでいる方が多いようです。
アメリカの株式投資は日本の証券会社からも投資が可能な場合がありますので、意外と敷居は低いのですが、それを知らない方も多いようですね。
1株からでも買えるのが魅力の米国株ですが、やはりリスクのない投資はありません。
自分のコントロールできる範囲内で投資を行うべき、ということは米国株でも日本株でも変わりません。
それを理解した上で、米国株への投資を考えるのであれば、選択肢が増えることになるため、良い結果を生み出す可能性も高くなりますね。