アメリカの超富裕層が行っている錬金術について
アメリカの超富裕層は納税していない?
アメリカには個人資産10兆円を超える人が何人もいます。
国家予算並みの資産を形成しているわけですが、中には税金を全く納めていない人もいるというから驚きです。
これは脱税などの犯罪ではなくて、現行の法律では犯罪に当たらないものなのだそうです。
アメリカのメディア「プロパブリカ」の報道によると、ジェフ・ベゾスやイーロン・マスクが税金を全く納めていない年があるそうです。
両者ともに10兆円を超える資産を保有していることは有名ですが、それにも関わらず税金を払っていない、というのはどういうことなのでしょうか?
個人の資産はほぼ所有株
多くのトリリオネアと呼ばれる人たちは、その個人資産を現金で持っているわけではなくて、株式を所有する形で持っています。
先ほどのジェフ・ベゾスに関していえば、その資産はほぼすべてAmazon株で保有しています。
そして、その保有している株式の株価上昇によって富を増大させているわけです。
保有株に関しては、売却しない限り利益が確定しないために、課税対象とはならず、税金を支払う必要もないということです。
さらに現金が必要になった時にも、保有している株式を売却する必要がないということがポイントです。
保有株を売却するとそこに課税されるわけですが、それを彼らはもちろん知っています。
そこで、行われることは、銀行に行って保有株式などを担保にしてお金を借りるわけです。
借入金の利息と保有株売却益への課税率
なぜお金を銀行から借りるのかというと、銀行からの借り入れによって発生する利率よりも、保有株式を売却することにかかる税率の方が圧倒的に高いからです。
どちらを選ぶかは一目瞭然ですよね。
そして、借入に対する利息もまた銀行から借りることができるため、全く懐は痛まないことになります。
これは無尽蔵ともいえるぐらいの担保を保有していることから実行できることですので、一般の私たちが行うとすぐに破綻してしまいます。
というよりも、銀行がお金を貸してくれない確率の方が高いかもしれません。
しかし、大金持ちになると、このような芸当が可能になるのですね。
そして、ジェフ・ベゾスがAmazonから受け取っている年俸は81840ドルということですので、1000万円に届かない程度ということです。
それに対する所得税も、彼にとっては微々たるものです。
借金に対する利子は所得控除にもなるということで、所得に対する課税もより少なくすることができます。
まさに現代の錬金術ということになりますね。
学ぶべきこと
これだけの富裕層が課税を免れているのはいかがなものか、という感想は誰もが抱くことではないでしょうか?
私もそう思います。
しかし、私たちもこの例を参考にして学ぶべきことがあるような気がします。
私達は税金に対してあまりにも知らなすぎなような気がします。
もちろん脱税をするということは犯罪ですし、後々さらに膨大な金額を支払わなければならないことになります。
そうではなくて、自分にできる節税方法については、調べてそれを実践しなければならないということです。
サラリーマンだから確定申告しなくてよい、と考えている場合は今一度税金について調べた方が良いかもしれません。
実は取り戻せる税金があるかもしれませんよ。
まとめ
富裕層には様々な錬金術が存在し、これ以外にもたくさん方法があるようです。
しかし、私たちはそれに文句を言いたくなってしまいますが、その気持ちを少しだけ抑えて、そこから学べることはないか、という目線も重要ではないかと思います。
きっと私たちにも必要な知識が隠されているのではないか、と私はいつも期待しながらこのような記事を読んでいます。