成功へと導くマインドセットの獲得方法とは?
努力はしても無駄?
成功するためには、失敗してもあきらめることなく、目標に向かって努力し続けることが大切、ということを聞いたことがあると思います。
というより聞いたことがない人は、おそらくいないと思います。
そして、誰もこの意見に反論を述べることもないのではないでしょうか?
しかし、実際の行動になると、そのような行動をとれる方はあまり多くないように感じます。
成功するまで行動し続ける人と、行動を継続して行うことができない人との違いは、様々な研究でその原因が調べられています。
人間の心理というのは、やはり複雑ですので、はいこれ!という結論はなかなか出てこないものですが、いくつかの理由は明らかになってきているようです。
マインドセットの違い
その一つがマインドセットです。
このマインドセットとは、これまでの経験や教育、先入観から作られる思考パターン、固定化された考え方のことです。
そして、社会の暗黙のルールやパラダイム、思い込みなど、自分でも意識していない要素もマインドセットの中に含まれる点を理解する必要があります。
これらを総合してマインドセットをすごく簡単にいうと「無意識の思考のクセ・思い込み」になりそうです。
その無意識の思い込みが多くの人にとって、成功まで努力するというような思考になっていないということが、これまた言えそうですよね。
マインドセットは大きく分けると、2つのタイプに分けられます。
また、硬直マインドセット、しなやかマインドセットなどという分類もされるのですが、同じような意味です。
固定型マインドセット
固定型マインドセットは、人間の能力や資質は固定的なものであり、努力などによって変わらないという思考を持っている状態です。
そのため、失敗を恐れたり新しいものに挑戦することをためらってしまう傾向があります。
なぜなら、努力をしても無駄だというマインドセットがあるからです。
しかし、歴史に名を残している、そして今現在活躍している人の多くは、才能がないと言われていた人たちが多いです。
成長型マインドセットをヘンリー・フォードに学ぶ
私がそれを一番感じるのは、自動車王と呼ばれたヘンリー・フォードのこの言葉です。
努力が効果を表すまでには時間がかかる。多くの人はそれまでに飽き、迷い、挫折する
ヘンリー・フォードは、T型フォードを大量生産することで成功していますが、そこに至るまでの道のりは決して平たんではありませんでした。
一度ならずも設立した自動車会社を倒産させています。
まず、固定型マインドセットを持っている場合は、自動車会社を作ろうという気持ちすら持たないとは思いますが、100歩譲って会社を作ったとしても、一度倒産させてしまえば、そこでおそらくあきらめることでしょう。
しかし、彼はあきらめずにもう一度自動車会社を設立するのですが、またその会社を追われることになります。
彼は安くて一般大衆も自動車を持てるようにしたいという考えであったのに対し、資金提供者は高級車を製造して、金持ちに販売して早く資金を回収したいという考えだったからです。
しかし、そこであきらめないのがヘンリー・フォードのすごいところです。
さらに 40歳のとき「フォード・モーター・カンパニー」を設立しました。
このフォード・モーター・カンパニーで、T型フォードの量産に成功して、自動車王の地位を確立していったのです。
彼のこのストーリーから考えて、成功は才能や遺伝が決めるものである、というマインドセットを全く持っていないということの表れでしょう。
ヘンリー・フォードの逸話を見ても、才能は磨けば伸びるという信念が、どれほどの情熱を生みだすか、ということがわかると思います。
しかし、多くの方が固定型マインドセットを持っているために、継続して目標を追い求めることができない状況になっています。
成長型マインドセットになるためには
では、ヘンリー・フォードのような成長型マインドセットを持つためには、いったい何をすればよいのでしょうか?
これは深く根付いた考え方ですので、意識してマインドセットを微調整していく必要があります。
ここで成長型マインドセットを持っている人の特徴を考えてみましょう。
成長型マインドセットを持っている場合、失敗したとしても何が原因で失敗したのだろうと考えます。
そして、その失敗した原因を解明したところで、新しい方法を試してみる、そして失敗を克服するという過程を経ることになります。
そして、その過程を成功するまで続けることで、自分の目的を達成することができるわけです。
ここで考えるべきなのは、失敗しても改善策を考えて試してみるという思考です。
固定型マインドセットの人は、すべて才能や遺伝子で決まっているというマインドセットを持っているために、改善してチャレンジしようという気持ちが起こらないことが多いです。
それに対して成長型マインドセットの方は、改善策をどんどん試していく、というマインドセットになります。
ですから、重要なのは改善してそれを試すというプロセスを経ることが重要なわけです。
固定型マインドセットを持っている場合、その多くは結果に注目してしまい、失敗をした結果から何をやってもうまくいかない、という気持ちになってしまうことが多いです。
そして、そのような考え方を持ってしまうと、当然ですが成長しようとする気持ちもうせてしまいます。
ですから、注目すべきなのは結果ではなく、その過程のプロセスということになるのです。
目標に向かう過程で、私はこのようなプロセスで努力することができた、というその過程自体を評価するようにするのです。
失敗してもそれは結果ですから、どこが悪かったのか改善策を考えてまたチャレンジする。
そして、チャレンジしたその過程こそが目的に近づいている証拠ですから、そこを評価することで、成長していく過程をしっかりと認識することができるため、徐々に成長型マインドセットへと変わっていくというわけです。
これは子供を対象にした研究でも指摘されていることです。
テストなどで100点を取ったという結果を褒められた子供は、一度失敗してしまうと、自分は才能がないのかと考えて、自信を簡単に喪失してしまったり、やっても無駄という気持ちが芽生えて、勉強量が減ってしまうという報告があります。
逆に、テストなどで100点をとるために行った、勉強などのプロセスを褒めると、失敗してもそこから学び、さらに成長させていこうという意欲が強くなったという結果が出ています。
ですから、結果はもちろん大切なのですが、そこへ至るためのプロセスを無視してはいけないということです。
プロセスをしっかりと評価することができれば、成長型マインドセットになっていくため、さらにプロセスを頑張りたい、という気持ちが強くなっていくというとても良いスパイラルに入ることができます。
そうなれば、きっと目標までの努力もつらい物ではなくなっているはずですから、人生イージーモードになっていくかもしれませんね。
まとめ
成長型マインドセットを持つためには、努力の過程をしっかりと評価していく必要があります。
これは誰かに評価されることでも良いですし、もちろん自分自身で評価しても効果は高いです。
何事も才能だから仕方ないとあきらめるのではなく、成長型マインドセットを獲得して、あきらめていた自分の目標を実現させましょう。