攻撃的な人、威圧的な人を上手に操る方法について
攻撃的な人が苦手、なんとかしたい
高圧的な人、攻撃的な人が得意な人というのはあまりいないでしょう。
高圧的な上司や先輩、さらには同僚などがいると、それがストレスになってしまって、本当につらいものです。
しかも人間関係ですから、毎日のようにその状況を経験するわけですから、気がめいってしまいます。
相当ひどい場合にはうつ病などになってしまうことがあるのですが、そこまでいかなくても精神衛生などに大きな影響を与えてしまうため、何とかしたいですよね。
なぜ攻撃的、威圧的な態度をとるのか?
そもそも、攻撃的、威圧的な態度を取る人は、なぜそのような行動をとってしまうのか、ということが分からない、というのが普通の人の感覚だと思います。
攻撃的な態度を取ると、人に嫌われるのがわからないのか、という気持ちも沸いてきます。
ところが、攻撃的な態度、威圧的な態度を取る人の周りには、意外と人が集まっていたりします。
攻撃的な人、威圧的な態度の人というのは、実は寂しがり屋だそうで、できるだけ仲間を作ってさみしくならないようにしたい、という気持ちが働くようです。
そして、さらに厄介なのは、そういう行動をとる人は、実は自分に自信がないということが多いです。
普通にしていると、どうしても自分が軽んじられているような気がするために、攻撃的な態度を取ることで、自分の自信のなさを隠そうとしているわけです。
攻撃的な態度を取ることで、自信のなさを隠して仲間を増やしたいという、なんとも厄介な存在ですね。
ハロー効果
この攻撃的な人がとる行動によって起こるのが、心理学でいわれる「ハロー効果」です。
心理学者のエドワード・ソーンダイクによって、その名前が付けられてました。
ハロー効果のハローは、「Hello」ではなく「Halo」のことで、後光とか光輪などを意味するものです。
神様とか仏様をイメージするときには、後ろから光が照らされているような姿をイメージすることが多いと思いますが、その光のことがHaloです。
後光を見ると、それがどんな存在なのかわからない場合でも、神々しさなどを感じてすごい存在なのだと感じると思います。
どんな存在なのかわからない、ということが問題であり、正常な判断ができていれば、その存在がどのようなものなのかを、まずは理解しようとするはずです。
しかし、ハロー効果が働くと、その正常な判断に影響を与えて、何も考えないで、すごい存在なのだと考えてしまうことになるのです。
ハロー効果とは、後光効果と訳されることがありますので参考までに。
そして、そのハロー効果ですが、攻撃的な人が利用するものでもあるため、少々注意が必要です。
おそらく多くの攻撃的な人は、ハロー効果のことには気が付いてないとは思いますが、結果的に利用しているという状況なのでしょう。
つまり威圧的な態度を取る、攻撃的な態度を取ることで、すごい人なのだと思わせることで、周りの人の尊敬などを得ることがあるのです。
そうなると、攻撃的な行動が正当化されてしまうような状況ができあがり、攻撃的な人はますます攻撃的になってしまう、という最悪の状況になってしまう可能性があります。
攻撃的な人にはどう接するべきか
それでは、そのような攻撃的な人には、どのように対応していけばよいのでしょうか?
攻撃的な人に攻撃的な態度を返すということは、よろしくない対応だということはお分かりだと思います。
攻撃的な態度を返すと、さらに攻撃的になったり、事態があらぬ方向に進んでしまう可能性があります。
とはいえ、攻撃的な態度に何も対処法がないということではなく、使うべき手段はいくつかあります。
そんな中でも一番効果が高いと思われるのは、相手をちょっと褒めるということです。
何度もちょっとしたこと、いろんなことを褒めることで、自分に有利な状況を作り出すことができます。
攻撃的な人を褒めるなんて、とんでもないと思われるかもしれませんが、意外と効果がありますよ。
褒めると言っても、ものすごく持ち上げるような褒め方をする必要はありません。
先ほど攻撃的な人は、自信のなさから攻撃してくる、そして仲間を作ろうとしているということをお話ししました。
その性質を思いっきり利用してやろうというのが、この褒めることなのです。
褒めることで、その人の仲間なのだと思わせることができますので、攻撃的な態度も軟化していくものです。
また、たくさん褒めることで、相手はいい気分になるとともに、あまり攻撃的な態度を取ると、褒めてもらえないな、という気持ちが潜在的に働くことになり、次第に攻撃的な態度は軟化していくものです。
そして、軟化していったときに、相手の行動をコントロールすることで、攻撃的な相手を操ってしまえばよいのです。
例えば、仕事で現状を確認するようなことを聞かれた場合、まずは褒めます。
適格な指示をいつもありがとうございます、などなんでも構いません。
そして、その後で相手にとって明確で答えやすい質問、例えばやってほしいことを2択にして質問してみるなどで、相手に判断を投げかけます。
褒められていますから、相手もいい気分で、あなたを助けてあげたいという気持ちがありますから、その質問には比較的簡単に答えてくれるでしょう。
そして答えを得た場合には、しっかりと感謝の気持ちとともに、また褒めることを言って、相手の気持ちを高めておきましょう。
この状況は、相手が判断を下したわけですから、あなたに責任は発生しないはずで、たとえミスしても責任はその人がとるべき状況になっています。
しかもその状況を、攻撃的な人が自ら作り出したわけです。
そして、その背後にはその人を操ったあなたが存在している、いわばフィクサーの役割を果たしたということになりますね。
重要なことは、誰も損していない、WIN-WINの関係であなたは主導権を握っているということです。
まさに理想的な状況です。
まとめ
褒めるということに抵抗がある、という方はたくさんいますが、褒めることはものすごく大きな武器になることが理解できた今、積極的に褒めるようにしていくべきです。
なんとなく恥ずかしい、という気持ちもわかりますが、慣れればなんてことはなくなります。
今日から褒めることを習慣にしてください。