アンチエイジングとデンタルフロス、歯間歯ブラシ
口と歯のケア
口の中ってきれいにしていますか?
口の中の健康って、思っている以上にアンチエイジングや美容には重要なんですよ。
毎日朝と夜に歯磨きしているから、口の中はきれいにしている、と考えるかもしれませんがそれでは足りないことが多いです。
アンチエイジングを目的をした場合に限らず、歯磨きだけではとても足りないと最近は考えられてきています。
特に年齢を重ねると、口の中をきれいにすることの重要性が増していきます。
なぜなら、年を取るにつれて、歯垢が石灰化しやすくなっていくからなんです。
それは、唾液の中のミネラルや口の中の細菌が原因となります。
また、年齢を重ねると唾液の分泌量が減るために、さらに食べカスなどが歯の表面などに残りやすくなります。
ですから、年齢が上がるほどにデンタルフロスや歯間歯ブラシを正しく使って、頻繁に歯の掃除をする必要があります。
ここで重要なポイントは、デンタルフロスや歯間歯ブラシを使うことで、歯ブラシだけで終わりにしないということです。
歯の定期健診が老化を防ぐ?
そして、合わせて重要になるのが、歯医者さんに定期的に通って、歯の健康をチェックしてもらうことが重要です。
歯医者さんに行くイメージというのは、歯に何かトラブルがあったときにだけ、例えば虫歯などがあったときに行くという感じではないでしょうか?
しかし健康のために歯医者さんへは、歯と歯茎、口内の健康をチェックするために、年に数回行くことがとても大切なんです。
歯の定期健診をおこなうということですね。
ある研究では、歯磨きに歯ブラシを使うか使わないかは関係なく、デンタルフロスを使わないと死亡率が上がり、歯医者に行くのが年に1回だけという場合も、死亡率が上がるという報告があります。
これはちょっと驚きの研究結果ではないでしょうか?
歯ブラシを使うか使わないかではなく、デンタルフロスと歯医者に行くことが死亡率につながるというのは、誰も想像しなかったでしょう。
とはいっても、歯ブラシを使わなくてよい、という意味ではないので、歯ブラシを使った歯磨きもしっかりと行ってくださいね。
口の中のケアがなぜ老化に関係するのか
今まで見てきた通り口の中のケアは、健康のためにとても重要で、アンチエイジングや美容にも当然重要なものだということはご理解いただけたでしょう。
この結果はつまり、逆に口の健康をないがしろにすると、老化が進んでしまったりするということになります。
老化が進む原因は次のようなものです。
- 口の中には700種類以上のバクテリアがいる。
- 舌は菌膜(バイオフィルム)が作られやすい場所だと考えられています。菌膜というのは、微生物の集合体です。菌がたむろして、舌の表面に密着するのです。それが口臭や炎症、歯垢や虫歯、さらには早期老化の原因となります。
- 口の中にいる極悪の細菌は、なんと頸動脈の血管壁を厚くするのだそうです。それによって、脳への血流が妨げられ、アテローム性動脈硬化や脳卒中の原因になると考えられています。
歯ブラシを使うと歯を磨くことはできますが、歯の間を磨くことはできません。
しかしながら、歯の間にもこういった菌がたくさんいます。
そして、歯の表面は、自浄作用(唾液などの作用)できれいになることはあっても、歯の間はきれいにはならないのです。
ですから、デンタルフロス、歯間歯ブラシを使った歯のケアが重要になるわけですね。
歯周病
歯周病は、歯周病菌が炎症を引き起こす感染症のことで、通常この歯周病は、歯の磨き残しがきっかけで発症します。
歯磨きがしっかりできていないと、歯垢が出来てしまいその中にある歯周病菌が活動を始めます。
そして、歯と歯茎の境目で細菌が増殖し、炎症が起きる、というわけです。
歯周病菌は、空気を嫌う性質があり、歯肉と歯の間に入り込み、歯の面に沿って、奥へ奥へともぐりこんでいき、歯茎に炎症を起こす病気ですので、歯の間のクリーニングはやはり必須ということになります。
歯間歯ブラシ、デンタルフロスの重要性を改めて感じますね。
歯周病と記憶力
そして、この歯周病は、最近の研究では記憶力に影響を与えると言われています。
物忘れ、言葉がすっと出てこないなど、老化による脳の衰えを感じる方は多くいらっしゃいます。
アンチエイジングは、この脳の衰えも改善していくことがとても重要です。
記憶力がなぜ低下するのかについては、様々な要因が複雑に絡んでいます。
健康上の理由、睡眠時間の不足、不規則な生活習慣や人との関わりが極端に少ないなどの理由が挙げられます。
それに加えて、歯周病という新たな因子が問題視され始めているのです。
歯周病そのものは若い人にも多い疾患ではあるのですが、歯周病をこじらせて歯を失ってしまったとすると、脳への刺激が減ってしまいます。
自分の歯でものを噛むと、ものを噛んだという信号が脳に届き、脳の活動が活性化します。
この自分の歯で噛むということが、脳、記憶力にはとても大切で、
- 自分の歯を使ってものを噛む
- 脳に「噛んだ」という信号を送る
- 認知する
このプロセスの回数が減ってしまうため、脳の活動が鈍って記憶力が下がってしまうと考えられいるのです。
そのため脳を健全に保つためにも、デンタルフロスを使うことがとても重要なのですね。
デンタルフロスについて
今まで見てきた通り、デンタルフロスはとても重要なアイテムですが、そのデンタルフロスにはいくつかの種類があります。
糸巻きタイプ
糸巻きタイプは、何十メートルというフロスがケースの中に、まかれた収納されいてるタイプで、自分の使いたい長さに切って使うことができます。
そのため、経済的で慣れていると、とても便利なデンタルフロスです。
テクニックが少し必要なので、慣れるまで時間がかかる場合があります。
ホルダータイプ(F字型)
F型は前歯をフロッシングしやすく作られています。
ホルダーが付いているため、初心者でも使いやすいです。
ホルダータイプ(Y字型)
Y型は奥歯をフロッシングしやすく作られています。奥歯が気になるという方は、Y字型のデンタルフロスがお勧めです。
ワックスタイプとノンワックスタイプ
デンタルフロスには、ワックスとノンワックスの2つのタイプがあります。
ワックスタイプは、歯の間に入りやすくするように繊維の滑りを良くしたもので、ほつれづらくなっています。
普段、デンタルフロスを行わない方、使い方に慣れていない方は、まずは滑りの良い加工をしたワックスタイプがお勧めです。
ただ使い慣れてきた方には、ワックスタイプはあまりお勧めできません。
滑りやすい加工がされていることもあり、歯垢をかきだすのはノンワックスタイプの方が効果があります。
最初はワックスタイプを使って使い慣れたら、ノンワックスタイプに変えましょう。
歯間歯ブラシ
歯間歯ブラシには、大きく3つの種類があります。
ナイロンタイプ(L字型)
歯垢除去力が高いくて、様々なサイズがあります。奥歯にも使いやすいです。
ゴムタイプ(L字型)
初めての人でも使いやすい歯間歯ブラシです。
ゴムタイプ(ストレート型)
ゴムタイプ(L字型)と同じく、初めての人でも使いやすい歯間歯ブラシです。
選び方
歯と歯のすき間に合ったサイズを選ぶことが大切です。そのサイズとは、歯と歯の間にスッと抵抗なく挿入でき、動かすときにきついと感じない程度の大きさを選ぶことです。
はじめて使用する場合は、まずは小さいサイズから試しましょう。
オイルプリング
ココナッツオイルやゴマ油で口をゆすぐことをオイルプリングと言います。
大匙1~2杯のオイルを口に含み、口を閉じて、5~20分間口の中をゆすぎます。
オイルは飲み込まずに、ごみ箱などに吐き出してください。
台所や洗面台の流しに流すと、パイプのつまりの原因となりますので注意してください。
しかしながらこのオイルプディングは、研究でも賛否両論あるようです。
最近では、ココナッツオイルの効能にも賛否が分かれているところですので、判断は各自の判断にお任せします。
自分には合わないと思ったら、無理に続ける必要はないと思います。
まとめ
口の中の健康というのは、思った以上に私たちの健康に重要な影響を及ぼします。
その健康を維持するためには、常にケアを心がけましょう。
今まで見てきたことを考えると、1日2回のデンタルフロスと、1日3回の歯磨きを行うことが、口の健康のためにはとても重要なことになります。
面倒だと思うかもしれませんが、さぼったデメリットはあまりも大きいものです。
そして、最近の研究では歯周病が腸内環境にも影響を与えると言われ始めています。
しっかりと歯磨きとデンタルフロスで健康を維持し、歯医者さんでの定期健診もさぼらずに行くようにして、歯と歯茎の健康をしっかりとキープしましょう。