先延ばしを防ぐにはタイマーを活用しよう。
先延ばししてはいけないとわかっているけれど・・
やらなければならないことはわかっているけれど、なかなか物事に取り組むことができない、どうしても先延ばししてしまう、というのは誰もが経験したことがあると思います。
今やらなければならない、とわかっているにも関わらず先延ばししてしまう、というのは良くないことだとわかっています。
しかし、どうしても先延ばししてしまう。
それが私たち人間だ、とあきらめてしまうのは簡単ですが、何とかこれを改善しなければ、目標達成もなかなか難しいものになってしまいます。
今はこれをやらなければならないから、この課題は先延ばししなければならない、というような戦略的な先延ばしについては、もちろん問題ないです。
しかし、戦略的に先延ばししても、それを取り組むべき時に先延ばししてしまう、という場合は、全く同じ問題を抱えることになりますので要注意ですね。
先延ばしによる負の効果
先延ばしが私たちに与える負の効果というのは、思いのほか大きいということはご存知でしょうか?
経験的になんとなく知っている、という方も多いのではないかと思いますが、それは先延ばしすればするほど、それに取り組みたくなくなってしまう、というものです。
後でやろうと思ったことを、その通り後で実行できることはかなり少ないのではないでしょうか?
その理由はいくつかあります。
まずは、課題に取り組もうと思ったときには、その課題を事前に評価するものです。
課題がどれぐらい難しいのか、ということは意識的にしろ、無意識にしろ考えていますよね。
そして、課題がかなり難しい、という場合は気合を入れて望まなければならない、逆に簡単な場合には、気軽な感じで取り組める、と感じるようなことを事前に考えているものです。
課題が挑戦しても無駄というぐらい難しいものの場合は、やる気もすっかりなくなってしまうかもしれませんね。
もちろんその課題がむずかしくても取り組まなければならない、とても重要なものの場合は取り組まないという選択肢はなくなりますので、何とか取り組もうとするはずです。
その場合は、例えばできそうなこと、簡単そうなことから取り組んでみるなどの戦略を立てつつ進んでいくことになります。
そのようにして、いわば課題の難しさなどを調整しつつ進んでいくことが可能です。
しかし、先延ばししてしまった場合、私たちの心理には良くない影響を与えているということが分かっています。
それは、課題を先延ばしすることによって、その課題に対する恐れや不安を増大させてしまうということです。
先延ばしすればするほど、その課題がむずかしいものに感じてしまうことから、ますますやりたくなくなる、ということですね。
まさに負のスパイラル状態になってしまうわけです。
作業を増大させる
そして先延ばししてしまうと、単純に作業を増大させる効果があります。
先延ばししてしまえば、時間的に〆切に近づいていくことになりますから、〆切に間に合わせるためには、より多くの作業を一度にこなしていく必要が出てきます。
先延ばしすれば、後々大変だということが分かっていると思いますが、その一つがこの作業がより大変になるという事実ですよね。
しかし、それでも先延ばししてしまうため、作業がより膨大になってしまうのですが、それが取り組む課題に対して、より恐怖や不安を増大させるように働きます。
その結果、ますますやりたくないという状態になってしまうのですね。
こんなに作業がたまってしまったのだから、やっても無駄というような諦めの感情も出てくるかもしれません。
先延ばしには良い効果が一つもなさそうです。
先延ばしをなくすためには
そんな負の効果しかない先延ばしをなくすためには、いったい何をすればよいのでしょうか?
実は先延ばしをなくすために戦略というのは、たった一つだけだと言われています。
それは、「四の五の言わずにやってしまえ」ということです。
それができれば苦労しない、ということになりますね。
それができないから先延ばししているのであって、そんなアドバイスは何の役にも立ちそうにない・・・
確かにその気持ちはよくわかります。
私も先延ばししていたころは、そんな気持ちでした。
先延ばしをなくすためには、半ば強制的にでも始めてしまわなければならないですが、自分の意志ではそれを達成することが難しい。
そこで利用したいのが、タイマーです。
やらなければならないことがある場合は、タイマーを1分とか2分とかにセットして、その物事を始めてしまいます。
タイマーを使えば、強制力のようなものがあるため、物事を始めるのにとても効果的です。
不思議なものですが、始めてしまえば物事を行わなければならない、という苦痛も和らいで、集中力が増していきます。
タイマーがなったら、いったんストップしてもよいですし、もっとやりたいという気持ちになった場合は、そのまま進めても大丈夫です。
物事は、始める前には集中力がないものですが、始めてしまえばどんどん集中力が増していくため、続けたいという気持ちになることも多いですから。
タイマーがなったらやめてもよいと決めて始めているのですから、途中でやめても大丈夫です。
ツァイガルニク効果やオヴシアンキーナー効果
その場合は、ツァイガルニク効果やオヴシアンキーナー効果などを期待することができるのです。
ツァイガルニク効果は、未完で中断した事柄の方が、すべて終わらせた事柄よりもよく記憶している、という効果のことです。
そして、オヴシアンキーナー効果は、未完成で中断した作業を(なんのインセンティブがない場合でさえ) やりたくなってしまう効果のことを言います。
これは実生活でも何度か経験されたことがあると思います。
ドラマやアニメが途中で終わってしまって、来週に続くという場合、気分がすっきりしたという方はいないはずで、その続きが気になって仕方がないはずです。
そこにはインセンティブ、つまりお金がもらえるという外的な要素はないにも関わらず、興味はますます強くなっているということもポイントです。
ドラマやアニメの続きを見たいという場合を考えると、何ももらえなくてもよいからとにかく続きが見たい、という気持ちになりますよね。
その気持ちが、途中で課題をやめた場合にも働くということですね。
先延ばしをしてしまうと負の効果がたくさんあるわけですが、1分でも2分でも課題に取り組めば、こんなにすごい効果があるということです。
これはぜひとも取り入れていただきたい効果です。
これらの効果は、独学などに取り入れるととても効果が高いので、こちらも参考にしてみてください。
まとめ
先延ばししたい、という気持ちは誰もが持っているものだと思います。
先延ばししてしまうと、それに満足できるのはその一瞬だけで、その後は先延ばしした後悔と、やらなければという憂鬱な気持ちなど様々なマイナスの感情が湧き上がってきます。
そして先延ばししたことによって、与えられる負の影響を考えると、先延ばしの恐ろしさが自覚できるのではないでしょうか?
しかし、先延ばししないでほんの少しだけ取り組むだけで、すごい効果が生まれるということも事実です。
ですから、今日からは先延ばししたい、と思ったときにはタイマーをセットして、とにかく始めてしまうようにしてください。
きっと効果をすぐに実感できると思いますよ。