読書好きけんの雑記ブログ(ヘルシー志向強め)

日々思いついたことをシェアしたいと思っています。読書で得た知識も備忘録を兼ねて、わかりやすく感想をアップしようと考えています。

神戸製鋼所が申告漏れ?脱税や所得隠しとは違うの?

申告漏れの指摘

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神戸製鋼所が申告漏れを大阪国税局に指摘されたそうです。

 

税務調査によって指摘された金額は14億2000万円ということで、一般人には大きな金額ですが、神戸製鋼所のような大企業にはそれほど大きな金額ではありません。

 

国税局の指摘によると、中国での産業機械の営業活動で、現地の代理店に支払った販売手数料などを経費として計上していたことを指摘したようです。

 

2013年から2019年までの7年間で、14億2000万円ということで、重加算税を含めた追徴課税は3億1000万円になり、神戸製鋼所は来月までに納付するということです。

 

神戸製鋼所は以下のように述べています。

 

一部に見解の相違はあったが、国税当局の指摘を受け入れることにした。今後は更に適切な納税に努める。

 

申告漏れとは

 

申告漏れというのは、その名の通り申告すべきである納税額が漏れていることです。

 

原因はいくつかありますが、単純な計算ミスや経費計上の誤りなどがあります。

 

今回の神戸製鋼所の場合は、経費計上の誤りに当たるようで、経費として認められないものが経費として申告され、納税額が少なくなっていたことになります。

 

申告漏れで重要になるのは、税金をごまかそうというような悪意がなくて、意図的に納税額が低くなるような工作を行っていないことです。

 

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悪意を持って申告を少なくしたり、工作したりすると、申告漏れではなく所得隠しや脱税になってしまいます。

 

所得隠しや脱税は、企業の信用にかかわる重大な問題ですし、株価にも多大な影響を与えてしまいます。

 

株式会社の場合は、有価証券報告書に記載されていること、特に財務諸表だけが企業の情報を得るために使える書類と言ってもよいわけですが、それに虚偽の記載を行うことは、資本主義の根幹を揺るがすことになりかねません。

 

脱税の場合は財務諸表などに虚偽に記載がなされることが多いですから、この脱税に対しては重い罪が課せられることになります。

 

しかし、今回は申告漏れということですので、悪意を持って間違った経費を申告しているわけではないようです。

 

つまり脱税や所得隠しではないということです。

 

重加算税について

 

申告漏れということですが、報道によると重加算税を含めた追徴課税は3億1000万円となっています。

 

私が不思議に思っているのは、重加算税についてです。

 

申告漏れの加算税は以下の通りです。

 

 

そして、所得隠し及び脱税の加算税は以下の通りです。

 

  • 重加算税

 

この重加算税は、帳簿の隠蔽・仮装などの悪質な不正事実がある場合に課されるものです。

 

報道では重加算税と書かれているのですが、重加算税が本当に課されたのかは分かりません。

 

今の株式相場を見てみると、この報道はそれほど株価に影響を与えていないため、悪意のある所得隠しや脱税ではないと判断しているようですので、申告漏れというのが正しいようです。

 

まとめ

 

神戸製鋼所ほどの大きな企業は、この程度の申告漏れは珍しいことではありません。

 

それほど大騒ぎする必要もないことですが、このような報道に神経質に反応するのが株式相場であったりします。

 

重要なことは、やはりネガティブな報道があった場合には、投資家として正しい行動をとれるように常に準備しておくことですね。