論破することが良いという風潮に疑問を感じませんか?
論破は良い?
論破することが素晴らしいというような風潮を感じるのですが、これに少々違和感を感じています。
というのは論破というのは何が何でも自分の主張を相手に受け入れさせるというようなイメージを持つ方が多いからです。
そのような形での論破をしなければならない場面というのは確かにあります。
一番分かりやすいのは法廷になるでしょうか?
法廷では相手を論破しなければならないですし、弁護士や検察官はそれが仕事のような気がします。
実際に法廷で仕事をするということは少ない、ということを聞きますが法廷に立った場合は、相手を論破しなければならないはずです。
しかし、実生活では今世間で言われているような論破が必要かどうかというと、ほとんど必要ないように感じます。
論破とは何か
そもそも論破とはどのようなことを意味するのでしょうか?
論破とは辞書などで調べると、議論して相手の説を破ると書かれていると思います。
この説明では相手の説を破るということが論破なのですが、破る方法については議論してと書かれているだけで、実際にどのようにして論破するかということが分かりません。
論破するという言葉の「破」というところに、なんとなく暴力的なイメージを抱いてしまうため、相手に不満を抱かせたままでも相手を納得させるのが論破だと勘違いしているように思います。
本当の論破とは何か?
論破とは相手を屈服させるようなものと理解している方は、周りに多くの敵を作ってしまう可能性があります。
敵を増やしてよい、というなら止めることはありませんが、相手と仲良くしていきたいという場合は、論破の意味をしっかりと理解しておく必要があるでしょう。
論破とは議論して相手の説を破ることですが、そこには「相手が納得している」かどうかということがとても重要になります。
相手が自分の説が間違っているということを理解して、喜んで相手の説に従うという状況を作りだすのが理想的です。
こうなれば、論破した相手はあなたの味方となってくれるわけです。
相手を屈服させるということとは全く逆の状況を作り出すことができるのですね。
相手を屈服させることなく、納得させることで論破することができる場合、その人の周りにはとても心強い味方がたくさん集まってくるはずです。
逆に相手の意見を力ずくで抑え込むような形で論破してしまうと、その人にはあまり近寄りたくない、という人たちばかりになってしまうでしょう。
仕事などではいろんな人からの援助が自然に集まってくるような状況を作り出すのが最も重要なことではないでしょうか?
さらに上司ですらあなたの援助に回るようになれば、その会社での地位はおそらく不動のものになるでしょう。
ですから、如何に相手に納得してもらいながら、自分の主張をしていくかという方法を知っていることほど大きな武器はないわけです。
まとめ
論破するという言葉には、相手を丸め込むというようなイメージを抱きがちですが、自分のメリットのためというわけではないですが、どんな時でもWIN-WINの関係というものを意識しておくことが重要です。
それができない場合は、自己満足の論破に終わり、周りには敵だらけという最悪の状況を作り出すかもしれません。