テロメアは伸ばすことができる!伸ばしてアンチエイジングしたい!!
テロメラーゼについて
テロメアの維持は、アンチエイジングや美容にはとても重要なことです。
テロメアというのは、細胞分裂の回数を決めるものと言われ、テロメアが短くなれば、細胞分裂が止まってしまいます。
細胞分裂をするということは、傷ついた細胞や古くなった細胞と、新しい細胞を入れ変える作業と言えますので、若々しくいるためにはいつまでも続くことが望まれます。
ですから、テロメアはできるだけ消耗させないようにすることが大切なのです。
テロメアを伸ばす?
テロメアは長いままであることが望ましいですが、やはり短くなっていってしまいます。
しかし、テロメアは短くなったものを増幅させることができる、ということが最近の研究で分かってきています。
以前の研究によれば、テロメアのDNAは短くなるだけで、長くなるとは考えられていませんでした。
なぜならDNAは変化しないものであり、生まれたときに持っていたDNAを死ぬまで持ち続けるのだと考えられていたからです。
細胞の中の染色体DNAは、既存のDNAの複製によってしか作られないとも考えられていました。
だから染色体DNAの先端にあるテロメアも、短くなることはあっても長くなることはないと思われたのです。
細胞分裂によって新しい細胞ができるわけですが、それによって短くなったテロメアもコピーされることが理由ですね。
ここから言えることは、テロメアが長くなるということは、何もないDNAが新たに作られることを意味するため、そんなことは不可能だと思われたのですね。
しかし、研究の結果、テロメアは伸びている場合がある、ということが確認されました。
この結果はかなりありがたいものですよね。
この研究の結果を踏まえて、科学者たちはこう考えたのです。
新たにテロメアのDNAを作るようなことを可能にしているものは何か?
その問いに対する仮説として考えられたのが、テロメアにDNAを付け加えることを可能にする酵素があるのではないかということでした。
その酵素は「テロメラーゼ」と呼ばれるものです。
そして、研究の中で、テロメラーゼがテロメアにDNAを補うことで、テロメアを再建することが確認されたのです。
細胞が分裂するたびに、テロメアは短くなってしまい、その長さが危機的な数値に達してしまうと、細胞分裂をやめるようにサインを出します。
しかし、テロメラーゼは細胞分裂の度にDNAを補填して、染色体の端を再建してテロメアの短縮に抵抗するのです。
人工テロメラーゼについて
細胞分裂よってテロメアが短くなることを、テロメラーゼが防いでくれるのであれば、細胞分裂が永遠に続くのではないか、と夢のある話になりそうですね。
しかし、話はそううまくはいかないようです。
テロメラーゼを人工的に、例えばサプリメントなどで摂ったとしたら、かえって命を危険にさらす可能性があるのです。
なぜなら、人工のテロメラーゼは細胞の無制御な増殖を助けることになってしまう可能性があるからです。
細胞の無制御な増殖というのは、ガンの特徴と言われています。
ガンは基本的には、細胞の増殖に歯止めがかからなくなってしまう病気と言われています。
つまり人工的なテロメラーゼは、ガン化の危険性があるのです。
上手くいかないものですね。
テロメラーゼの不足によるデメリット
先ほどの話と矛盾するような話ですが、テロメラーゼが少なすぎるのもガン化を招くと言われています。
テロメラーゼが少なすぎて、テロメアが短くなった結果、発症リスクが高くなるガンも存在するからです。
そのため、重要なのは、テロメアに対するテロメラーゼの行動を上手くコントロールすることです。
正しい時に正しい細胞にテロメラーゼを働かせることができれば、先ほどのようなリスクは低くなります。
毎日の生活の中で、正しくテロメラーゼが働くようにすることで、アンチエイジングや美容を効果的に行い、健康寿命も伸ばすことができるのです。
テロメラーゼを正しく働かせるために
テロメラーゼは、人工的なものはやはり危険な面があるということがわかりました。
テロメラーゼは、私たちの身体の中に自然にあるものですので、人工的に補う必要はなく、正しく働くようにするためには、日ごろの生活を改善することを考える必要があります。
とはいっても、特別難しいことを行う必要はありません。
健康に良いと言われることを行うことで、テロメラーゼは正しく働いてくれるようになります。
テロメラーゼのために良いことはたくさんありますが、やはりまずは運動がとても重要になります。
研究によって、運動をする人は、しない人よりもテロメアが長いという報告があります。
これは双子の場合にも当てはまり、運動をする人の方がテロメアが長いそうです。
同じ遺伝子を持っているはずの双子なのに、やはり運動の効果はすごいですね。
細胞の健康のためには、少し強めの有酸素運動が効果的と言われています。
大体60%程度の力で歩いたり、走ったりということを40分程度、週に最低3回行うことで、テロメラーゼの増加をもたらすことがわかっています。
60%の力の目安としては、息が少し上がるけれど、会話は何とか可能、というようなレベルです。
この程度の運動でよいと言われています。
激しい運動をしているアスリートは、身体が非常に強く、代謝もよくて健康で、長いテロメアも持っていると言われますが、彼らのテロメアの長さは、先ほどのような運動をする人に比べて、著しく長いというわけではなかったそうです。
ですから、中程度の運動を継続して行うことで、十分にテロメラーゼを安全に増やしていくことができます。
ストレスが多い場合
ストレスが多い場合は、テロメアにダメージを与えている可能性があります。
ストレスと上手に付き合うことが重要ですが、ストレスを感じてつらいという状態なら、運動はした方が良いというレベルではありません。
運動は「必須」です。
運動には、ストレスによるテロメアの短縮を防ぐ効果があると言われています。
まとめ
テロメアを維持することはとても大切なことです。
そして、テロメアはテロメラーゼによって、伸ばすことができるということは驚きでした。