豚肉はアンチエイジングや美容に重要?その理由とは?
肉は健康に良くないのか?
アンチエイジングや美容のため、健康促進のためには、肉食は避けられがちですよね。
なんとなく太りやすい、腸内環境を乱す、脂質が身体によくないなどの理由でしょうか、できるだけ食べないほうがよいようなイメージを持っていませんか?
当然、肉類だけを食べ続けると健康には良くないわけですが、やはり何事もバランスが大切ですので、肉食を避けるということもあまりよくない結果をもたらすことがあります。
栄養に関して深い知識を持っている場合には、栄養不足になることなく肉食を避けることができるかもしれませんが、普通はそれほど栄養についての知識を持っていない人の方が多いと思います。
ですから、単純に肉を避けているだけ、という場合には栄養不足になっている可能性があります。
特にタンパク質不足になっている場合は、アンチエイジングや美容の効果が全くなくなってしまう可能性がありますので注意が必要です。
肉が嫌いな人、肉が体質的に食べられない人などは、無理に肉を食べることが負担となってしまうことも考えられますので、無理やり食べる必要もないのですが、その場合は野菜などからタンパク質をしっかりと摂る必要があります。
その場合には、栄養に関して調べておく必要がありますね。
清涼飲料水やスナック菓子、ファーストフードばかり食べている場合は、確実に栄養不足になっていますので、そういった食生活を改めるためにも、栄養に関する知識が多少あることは重要かもしれません。
赤身肉について
肉、特に赤身肉に関しては、健康に対していろんな研究がおこなわれていて、様々な研究報告が出されています。
その中でも注目したいのが、ポーランドのウッチ医科大学による研究です。
その研究では赤身肉を頻繁に食べている人のほうが、意外に感じるかもしれませんが老化の指標であるテロメアが長いという結果となりました。
テロメアに関しては、こちらを参考にしてみてください。
簡単にお話しすると、私たちの身体は細胞が分裂することで新しい細胞に入れ替わっているのですが、何度細胞分裂ができるかは、テロメアの長さで決まっていると言われています。
つまりテロメアが長いほうが、長生きできる可能性が高いということになり、またテロメアが長いほうが若さを持続できる可能性も高いということになります。
実際テロメアが長い人の方が、見た目が若いという研究報告もあります。
動物性脂肪は健康に悪い?
動物性脂肪は、以前は身体に悪いとされていたので、バターや牛脂などを避けているという方は多いと思います。
しかし、適量食べるのであれば、動物性脂肪は身体に悪いことはなく、むしろ良い効果を与えるということがわかってきています。
逆に避けるべきは、マーガリンなどのトランス脂肪酸を含む脂質であり、動物性脂肪はそれほど神経質にならなくてもよいようです。
ただ、霜降り肉に関しては、少し注意が必要なようで、霜降り肉を食べるとさすがに動物性脂肪を摂りすぎという結果になってしまうことが多いようです。
霜降りの肉、例えば牛の肉は、牛をできるだけ運動させないように、しっかりと健康状態を管理しながら飼育されるものです。
愛情込めて飼育されているわけですが、やはり運動不足の状態になっているわけですから、不健康な肉を食べてしまう可能性があるということになります。
ですから、おいしい霜降り肉は、たまに食べるごちそうという程度で食べるのが一番なようですね。
そして、霜降り肉を食べるときには、それ以上の野菜を食べることが重要です。
できれば3倍の野菜を食べることで、消化を助けたり、大腸がんのリスクを減らすことができると言われています。
豚肉の効果
赤身肉ということであれば、牛肉を選ぶところですが、今回は豚肉を考えてみたいと思います。
牛肉の赤身肉には、たくさんの健康に良い成分が含まれているのですが、ちょっとお値段が高いですし、豚肉の方が手が出しやすいですよね。
私は肉を買うときには、豚肉か鶏肉を買っています。
理由は安いから。
また、牛肉は焼肉を外食でたまに食べるとおいしいのですが、そのおいしさが自宅ではなかなか再現できないので、あまり買いません。
ビタミンB1
豚肉にたくさん含まれているのは、なんといってもビタミンB1です。
豚肉にはこのビタミンB1が、牛肉の約10倍含まれているそうです。
このビタミンB1は、疲労回復のビタミンとも呼ばれるもので、私たちには必要不可欠なものです。
なぜ疲労回復のビタミンと呼ばれているのかというと、ビタミンB1は糖質の代謝を促すためです。
私たちは糖質を代謝してエネルギーに変え、そのエネルギーを身体の隅々にまで送って生活をしています。
特に私たち日本人の主食は米ですから、米の糖質をスムーズに代謝してエネルギーに変えることはとても大切ですよね。
ビタミンB1はそれを促してくれるため、疲労回復のビタミンと呼ばれているのです。
逆にビタミンB1が不足してしまうと、エネルギーが上手に代謝されない状態になるわけですから、なんとなく疲れやすい、だるいというような状態になってしまうのです。
また、ビタミンB1は糖質を代謝することを促すのですが、そのエネルギーを最も必要としているのは、私たちの脳です。
ビタミンB1が不足し続けると、その脳に十分な栄養が届かない状態になることから、脳にも悪影響が出てしまうことになります。
最初はイライラしたり、集中力が続かない、というような状態になるのですが、それが続くと深刻な病気を引き起こすことがあります。
その一つがウェルニッケ脳症と呼ばれる病気です。
ウェルニッケ脳症とは、眼球の運動麻痺、意識障害などが特徴で、進行すると昏睡に陥ります。
ビタミンB1がどれほど重要なビタミンか理解できたのではないでしょうか?
豚肉を食べることで、このビタミンB1を効率的に摂ることができるため、日ごろどうも疲れやすいとか、集中力が続かない、と感じている場合は、豚肉のレシピを食べるとよいかもしれません。
このビタミンB1は水溶性のビタミンで、失われやすいビタミンであると言われています。
そのため、できるだけ効率的に吸収したいものですが、ビタミンB1は玉ねぎやニンニクに含まれる硫化アリルと一緒に食べると吸収率が高くなると言われています。
そうなると、今日の献立は決まったのではないでしょうか?
豚肉と玉ねぎというと、やはり豚の生姜焼きですよね。
ステアリン酸
豚肉には、ステアリン酸と呼ばれる飽和脂肪酸が含まれています。
あまり聞かない名前の脂肪酸ですが、この成分は肌の保湿性を高め、肌に潤いやハリをもたらしてくれる、アンチエイジングや美容にはとても大切なものです。
もうお分かりだとは思うのですが、美肌効果を期待してたくさん食べてしまうと、当然肥満の可能性があります。
ですから、美肌効果があるとはいっても、適量食べるということがとても重要ですよ。
適用というと、難しく感じるかもしれませんが、私は一食で摂る肉は手のひらの大きさというように考えています。
手のひらの指以外の部分に肉が乗る程度と考えればOK。
「手ばかり法」と呼ばれる方法ですが、いちいち図るのが面倒という方にはお勧めの方法ですね。
まとめ
肉は避けてばかりではよくないのかもしれませんね。
上手に食べれば、健康に良い効果が本当にたくさんあります。
特に豚肉にはビタミンB1が豊富に含まれているために、日ごろ残業などで疲れがたまっているという場合には、栄養ドリンクなどを飲むよりもよほど効果がありそうですね。