元TOKIOの山口達也さんの飲酒運転に思うこと。
飲酒運転のニュースについて
元TOKIOの山口達也さんが、飲酒運転で事故を起こしたニュースが話題になりましたね。
死者やけが人がいなかったようなので、不幸中の幸いということになりますが、飲酒運転は過去にも悲しい結果につながっているケースが本当にたくさんありますので、絶対に許される行為ではありません。
アルコールを飲む際は、適量を守って酒に飲まれないようにするということが重要だとよく言われます。
そもそもアルコールを一滴でも飲んだ場合は、自動車やオートバイを運転してはいけないので、適量などという話ではありませんが、適量を守るということが実はできていない方が多いのではないですか?
アルコール依存症になるまで制御できない、という方はさすがに少ないと思いますが、翌日にまで残るような飲み方をして、前日の飲酒を後悔するということが続いているという方は多いようです。
アルコールを適量で止めるためにはどのようなことに注意すればよいのか、少し考えてみたいと思います。
ストレス発散にアルコールを飲む
ストレス発散にアルコールを飲む、という方は多いと思いますが、これはかなり良くない飲み方です。
その日あった嫌なことや、失敗などを忘れようとして、居酒屋などでアルコールを飲むという場合は少し注意が必要な飲み方になります。
まず、アルコールが嫌なことを忘れさせてくれるというのは、記憶を飛ばしてしまうほど飲んだ場合のみでしょう。
その状態は、確実にアルコールを適量飲んでいる状態ではないため、自分の健康への悪影響のみならず、他人に迷惑をかけている可能性が高いですね。
飲酒では嫌なことを忘れることができない
そして、アルコールでストレスや嫌なことを忘れることはできないということが、様々な研究によって報告されています。
その中の一つ、エセクター大学の研究によると、アルコールは直前に起こったことの記憶をより鮮明にする、という研究報告が出されているのです。
この実験はシンプルなもので、18~57歳までの母国語が英語の男女88人を対象に、自宅で英単語学習をしてもらうというものでした。
学習の内容はヘッドフォンで複数の単語を聞き取り、その単語の中に指定されたアルファベットが何個含まれていたかを答えるといった誰もが経験したことがあるようなものです。
また、被験者たちが聞きなれない新しい英単語を読み上げた後に、間違った英単語が読み上げられ、どこが間違っているかを指摘するといったことが実験内容になっていました。
被験者らは無作為に2グループに分類されており、学習後に一方のグループには好きなだけ飲酒するように指示し、もう一方には飲酒はしないようにお願いしていました。
2時間ほど経った後もう一度単語学習を実施して就寝してもらい、そして翌日にもまた同じ単語学習を行ったところ、飲酒を禁じられたグループでは学習結果に変化がなかったのに対し、飲酒を許されたグループでは酒量が多いほど先日よりも結果が良くなるという結果が確認されたというのです。
この研究結果では、飲酒が記憶を鮮明にすることが確認されたのですが、学習の効果としてはそれほど高くなるというわけでもなく、アルコールを飲みすぎることで健康への悪影響があった場合は、記憶力が当然悪くなるため、学習効果を高めるためにどんどんアルコールを飲みなさいということではありません。
この研究からわかることは、ストレス解消のためのアルコール摂取はその役割を果たさない可能性が高いということです。
どういうことかというと、ストレスを感じる、嫌なことがあった、ということでそれを忘れたいからアルコールを飲んだとします。
ところがアルコールは直前の記憶を強化する効果が確認されているわけですから、そのストレスや嫌なことを、さらに鮮明に記憶に残すことになるわけです。
もう踏んだり蹴ったりではないですか?
ここから言えることは一つだけですよね。
アルコールを飲むときは、ストレスや嫌なことがあったときではなく、うれしいことがあったときということになります。
今まで考えられてきた、ストレス解消のためのアルコール摂取というのは、ダブル、トリプルパンチで悪影響を与えてしまうことになることを、しっかりと覚えておく必要がありそうです。
アルコール中毒になりやすい
そして、ストレスや嫌なことがあったときにアルコールを飲むという習慣は、どうしてもアルコール依存症になりやすい飲み方ということになります。
それはどうしてなのでしょうか?
先ほどの研究結果を考えると、ストレスや嫌なことがあった後の飲酒は、その記憶を増大させる可能性がありました。
そうなると、嫌なことやストレスを感じている状態を、さらに強烈に思い出すことになりますから、それを忘れようとしてさらにアルコールを飲むことにつながります。
続けざまの飲酒でさらに記憶が強化される可能性があるために、さらにアルコールの量が増えていく、という最悪の状況が生み出されてしまいます。
そうなるともうアルコールが手放せなくなってしまうことから、アルコール中毒への近道を歩いていることになるわけです。
嫌なことがあった場合は、逆に飲酒を避けなければならないということになります。
嫌なことがあった場合はどうするか?
ストレスを感じた、嫌なことがあって忘れたい、という場合はアルコールに頼ることができません。
それではどうすれば、そのような状況に対応することができるのでしょうか?
運動をする
私が個人的に効果を感じるのは、やはり筋トレや有酸素運動を行うことです。
特に嫌なことがあったとき、ストレスを感じた時には、30分以上の有酸素運動に効果を感じます。
また、有酸素運動を習慣にしておくことで、ストレスや嫌なことがあったときにも、対応がスムーズに行えるようになるために、ぜひとも運動の習慣をつけておくことをお勧めしたいと思います。
嫌なことを紙に書く
そして、地味なのですが意外と効果が高いのが、紙に嫌なことをすべて書き出すということです。
嫌なことがあった場合には、心の中でそれを考えたり、忘れようとすることが多いと思いますが、それではなかなか気持ちの整理がつかないことが多いですよね。
そんな時は、嫌なこと、ストレスを感じることをすべて紙に書いてみることで、自分が何に気分を害しているのか、何にストレスを感じているのかが明確になるため、かなり気分がすっきりします。
そこから運動をすると、さらに効果が高いですよ。
もちろん運動だけでも、かなりの効果がありますが、使えるものは何でも使ってしまって、気分をすっきりさせることが大切ですね。
まとめ
山口さんは、芸能界という華やかそうですが、厳しさも伝わってくる世界に身を置いていた方ですので、そこからくる様々なストレスなどがたくさんあったことは想像できます。
また、彼がどのような気持ちでアルコールを飲んでいたかということはわかりませんが、アルコールで嫌なことやストレスを感じることを忘れたい、という気持ちがあったのではないか、と勝手な想像をしてしまいます。
その想像が正しいのかどうか確かめる方法はありませんが、アルコールとの間違った付き合い方が、どのような結果を生むのか、ということを彼が起こした事故から学び、私たちは正しい行動をとるようにすることが重要だと思います。
アルコールは、健康に良い側面もありますので、できればその効果だけをいただきながら、上手にアルコールと付き合っていきたいものです。