自分自身をディスカウント、値引きしていませんか?
ディスカウント?値引き?
ディスカウントというと何を思い浮かべるでしょうか?
ディスカウントというのは、通常は値引きのような意味合いで使われますし、私たちにとってはありがたいことですよね。
少しでも値引きしてもらって買える、また販売者側からすると、値引きをすることでたくさん売れて、さらにお客様に喜んでもらえるとありがたいものです。
最近は海外に行くことはなかなかできませんが、以前は海外旅行で何かお土産のようなものを買う場合には、ディスカウントをしてもらって買うということは常識になっていますよね。
また、家電量販店ではネットで最安値を調べて、その値段を見せてここまでディスカウントしてください、というようなことも行われますし、私も毎回行います。
家電量販店では、限界まで値引きをお願いしないと損、という感覚すらあります。
ディスカウントは、値引きという意味ならば、ポジティブな印象を私は持っています。
中には、ディスカウントをするなんて恥ずかしい、という方もいらっしゃいますので、その場合はネガティブな印象ということになるでしょうね。
しかし、大半の方にとってはポジティブなものではないでしょうか?
心理学におけるディスカウント
このディスカウントという言葉ですが、値引きの場面以外にも使われることはご存知でしょうか?
心理学でもディスカウントという言葉が使われますが、これはちょっとマイナスのイメージになります。
心理学で使われるディスカウントは、自分の価値を低く見積もる、というようなイメージの言葉になります。
具体的な例を考えてみようと思います。
例えば英会話を学びたいと考えているとしましょう。
しかし、自分には英会話は無理だ、と自分の能力をディスカウントしてしまうと、やはり英会話の習得は不可能でしょう。
また、職場でもディスカウントは頻繁に起こっているはずです。
例えば、人付き合いが苦手な人が、仕事でチームとして働く、ということはよくあることだと思います。
チームなのですから、チーム全員で協力し合ってプロジェクトを進めていく必要があるわけですが、人付き合いが苦手な人は、その輪の中に入ろうとしないことが多いですよね。
自分は人付き合いが苦手だから、チームの中に入らなくても何とかなるし、これまでもそうだった、と考えてチームの輪に入ろうとしないことがあります。
その場合は、不得意だからやらない、という考えで行っていることかもしれませんが、自分の可能性も大きく下げている可能性があります。
自分は人付き合いが苦手だから、積極的にチームに入っていくことはできない、と自分の能力を過小評価しているということになり、自分自身をディスカウントしているということになるのです。
自分をディスカウントしていると、その場は良いかもしれませんが、後々の結果に大きく影響することがあります。
チームに積極的に参加する能力を、永遠に獲得できないということになれば、失う可能性はどれほどのものか、きっと想像ができると思います。
この状況はさらに、コミュニケーションが苦手だから克服しようという考えもおそらく持てないことになります。
人付き合いが苦手な場合、コミュニケーション能力が低いことが多いですよね。
そのコミュニケーション能力を高める必要があるということに気が付けば、改善する余地もあるのですが、自分の可能性をディスカウントして、コミュニケーション能力を改善することがなければ、一生そのままで終わってしまいます。
ディスカウントすることは、自然に行われてしまっていることが多くて、自分では気が付かないということが多いのも恐ろしいところです。
他にもディスカウントしている場面はたくさんあります。
例えば、「あの人には何を言っても無駄だ」と考えて、注意やアドバイスをすることをしない、という場合もディスカウントである可能性があります。
その人が持っている行動を改善する能力をディスカウントしていることになりますし、さらに自分自身の相手を良い方向へ導く能力をディスカウントしている可能性があります。
あきらめてしまっているような考えの場合は、ディスカウントである可能性が高いと言えそうです。
人間関係のストレス
私たちは生きている限り、必ず何らかの悩みや問題を抱えているものですし、そのほとんどが人間関係からきているのではないかと思います。
人間関係も、そこから逃げて人間関係を一切なくしてしまうことができれば一番良いわけですが、そうもいかないのがつらいところですよね。
人間関係から逃げても、稼ぐ力があるのであればそれでよいですが、大半の人はそうではないはずです。
毎日職場で嫌な人とも顔を合わせなければいけない、というのがほとんどの方の日常でしょう。
その状況を改善することができれば、ストレスも緩和される可能性が大ですよね。
ストレスは、やはり長期間にわたるものは健康に悪影響を与えてしまいますし、当然アンチエイジングなど望むことができないものです。
人間関係のストレスは、長期間続くものになりやすいので、あらゆる手段を使って解消していくことが大切になります。
そこで重要になるのは、やはり自分自身のことをディスカウントしていないか、ということを確認する必要があります。
自分の能力をディスカウントしていないか?
自分のできること、行動する能力をディスカウントしていないか?
相手の能力をディスカウントしていないか?
自分と同僚、友達と一緒にできること、能力をディスカウントしてないか?
あらゆることを考えて、ディスカウントしてないか、ということを確認してみることが大切です。
どうせ自分は何もできないから、この人間関係に耐えていくしかない、というような考えを持っている場合には、あなたの能力をディスカウントしていることになります。
何か行動を起こさないことには、何も変わらずストレスを抱えたままということになりますので、そのディスカウントしている自分を変える必要がありますね。
ディスカウントしてしまっている、あらゆる可能性が閉ざされてしまうことが最も良くないことになります。
人間関係で問題がある場合は、当事者で何とかしたいと考えるものですし、まずはそうすべきであると言えます。
しかし、そこで問題が解決しないのであれば、さらなる可能性を考える必要があるわけですが、自分には解決する能力がないとディスカウントしてしまってはそこで終わりです。
解決させるために、上司に相談したり、上司の上司、さらには会社のトップに相談してしまう、というようなことも可能であるにも関わらず、自分をディスカウントしてしまうことで、その発想が浮かばない、という状況になってしまいます。
これは極端な例になりますが、そこまでいかなくても、自分の能力をディスカウントしてしまうと、自分の可能性を閉ざしてしまうことがあるということです。
つまり、自分の可能性をディスカウントしてしまっているということに気が付く必要があるわけです。
心理学で指摘しているディスカウントの恐ろしいところは、この自分の可能性をディスカウントしてしまうことにあります。
まとめ
ディスカウントは、買い物ではとてもありがたいことになりますが、自分の能力をディスカウントしている場合は、ちょっと根が深い問題になってしまいます。
特に人間関係でトラブルがあるような場合は、何らかのディスカウントがあると考えてそれを解決していくようにしなければなりません。
これが意外とつらい作業になるのですが、そこから始めなければ、やはり人間関係の問題は解決が難しいと思います。