読書好きけんの雑記ブログ(ヘルシー志向強め)

日々思いついたことをシェアしたいと思っています。読書で得た知識も備忘録を兼ねて、わかりやすく感想をアップしようと考えています。

しぐさや動作でポジティブになれる!

感情が動作やしぐさに与える影響

 

人は動作やしぐさのようなものを無意識に行うものですが、意図的に行うことで健康やメンタルに影響を与えることができると言われたらどうでしょうか?

 

動作によって力を得ることができるならば、ぜひともそれを利用したいところです。

 

動作やしぐさは通常は無意識に行いますし、動物もいろんなしぐさをします。

 

例えば、犬は嬉しいときにはしっぽをふりますね。

 

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猫は、何か獲物を捕まえるときにお尻を左右に振る動作をしたりします。

 

無意識とはいえ、そこには何か感情のようなものが伴っているように感じますよね。

 

私たち人間もハッピーなときには自然と笑顔がこぼれたり、思わずガッツポーズをとったりします。

 

逆に悲しいときは、うつむいてしまったり、自然と涙がこぼれたりしませんか?

 

このように私たちは感情の起伏に伴って、身体にその反応が出てしまうと考えてしまいますよね。

 

動作が感情に影響を与える

 

それはそれで正しいのですが、どうも人間はその関係がもっと複雑であることが研究によってわかってきました。

 

心理学の研究によって次第に明らかになってきているのは、感情が先にあって、その後に身体の動きが伴うだけではないということです。

 

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楽しそうなポーズをとったり、明るい印象の服を着たりすれば気分が上がり、逆に悲しそうなポーズをしたり、暗い印象の服を着たりすれば気分も下がるということも研究によってわかってきています。

 

心理学者のダリル・ベム氏は、これを情動二要因理論として説明しています。

 

情動二要因理論の情動、これは感情の起伏を意味しているのですが、実際の喜怒哀楽そのものから引き起こるだけではないということがこの理論の核となる部分です。

 

それとてもに身体のポーズや服装からも引き起こされるという、二つのルートによって感情の起伏が起こるということを説明しています。

 

だから二要因理論と呼ばれるわけです。


この情動二要因理論はスタンレー・シャクター氏が提唱したものですが、のちにダリル・ベム氏が改変している理論です。


この理論は、ある人が囚人の服を着たら、おとなしく従順な感情になり、反対に警官や看守の服を着ると、実際に話す言葉や態度が威圧的に変わることから見出されたものです。

 

つまり囚人の服を着る、警官や看守の服を着るというファッションの変化によっても、人間の感情は変化するということがこの研究でわかりました。

 

緊張しがちの人、これから商談を決めなければならない、という場合はファッションも意識して、意欲がわくようなものを選ぶことが重要になりそうですね。

 

このセオリーに基づいてファッションを意識すると、プレゼンや企画会議の際は、黒やグレー、茶の服やネクタイは選ぶべきではないかもしれません。

 

身に着けているものの色が暗いせいでいつもより気が小さくなったり、オドオドしたりしてしまう可能性があるからです。

 

特にプレゼンなどで心臓が飛び出そうなほどに緊張するタイプの方は、ますます暗い色のファッションは避けるべきなのかもしれません。

 

しかし、ビジネスでピンクのスーツをいきなり来たり、奇抜なファッションで登場するわけにもいきません。

 

ですから、ハンカチやネクタイ、アクセサリーなどを少し明るい色にする、という程度のことで良いと思います。

 

しかし、ファッションから、感情に影響を受ける人間というのは本当に繊細ですよね。


見上げる行動をすれば性格もポジティブに


また学術雑誌「Science(サイエンス)」にフランスの研究チームによる興味深い実験についての記事があります。

 

この研究では二つのグループに分かれて、まず一つめのグループには、床に置いてある豆を高いところに置いてある皿に20分間運ぶという作業を行ってもらいます。

 

そして、もう一つのグループには、高いところに置いてある豆を床にある皿におろしてもらうのです。

 

豆を高いところの皿にのせるグループは、下から上を見上げる動作を行うことになります。

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逆に後半のグループは、反対に見下ろすポーズをとり続けるということになります。

 

その結果がかなり興味深いのですが、この作業の後に両方のグループに面接調査を受けてもらっています。

 

前半の見上げるポーズをし続けたグループは、その後の面接調査で、楽しかった思い出や自分が幸せであること、家族を愛しているこなど、ポジティブなことばかり話す傾向にありました。

 

反対に、後半の床の低いところを見下ろし続けたグループは、職場環境や人間関係などでの極めてネガティブなことばかり話したそうです。

 

このグループの違いはただ一つ、上を見る動作を続けるか、下を見る動作を続けるか、ということだけですよね。

 

この研究によって、私たちの動作は感情の起伏に大きな影響を与えるということが示されたことになります。

 

スマホはネガティブになりやすい

 

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この現象を知ってしまった今となっては、この結果を日常生活に活かさない手はありませんね。

 

毎日スマホばかりをいじっていると私たちの動作はどうなりますか?

 

スマホを大きく上げてみている人は一人もいませんから、常に下を見ているという状態ですね。

 

つまりスマホを見続ける動作は、私たちの気持ちをネガティブにする効果を持っているということです。

 

スマホを常に見ていると不幸体質になってしまうかもしれませんよ。

 

ですからいつもスマホを見ているのではなく、なるべく空や太陽、雲を見上げるようにしましょう。

 

太陽を長時間直視することは目に良くないですが、空を見上げると不思議と元気をもらえるような気がします。

 

そして休憩時間には、上に延びるようなストレッチを行うことで、下ばかり見ている仕事中の動作から解放されるようにすると、メンタルにも良い影響を与えてくれそうですね。

 

また、座りっぱなしも下を見てしまうことが多いですから、ただ座って悩んでばかりいないで立って考えるということも効果的です。

 

特にネガティブな問題を考えているときには、あなた自身が下を向いてしまう傾向がありますよね。

 

悩んでいるときに、上を向いている人はあまりいませんから。

 

しかし、ネガティブな問題をあえて立って考えたり、歩いて考えたりすることで、ネガティブな問題の解決策が見つかるかもしれませんよ、

 

そして、今日はプロジェクトの重大なプレゼンがある、お客様との重要な商談があるという場合には、ファッションにも注意することが必要ですね。

 

ファッションが感情に影響を与えることがわかっている今、ポジティブになる色を選ぶことはとても大切です。

 

プレゼンや商談で、しっかりと、しかし落ち着いて自信に満ちた状態で臨むために、ネクタイの色を明るくしたり、アクセサリーを変えたりして、自分の実力をいかんなく発揮できるようにしたいですね。

 

まとめ

 

私たち人間は思った以上に複雑で繊細な生き物のようですね。

 

感情の起伏によって動作やしぐさが変わるという方向がある一方で、動作やしぐさ、そしてファッションによっても、感情やメンタルに影響を与える側面がある。

 

これを上手に利用することで、日常生活はさらに楽に送ることがで切るのかもしれません。

 

緊張しやすい場合はもちろんですが、これから商談、プレゼンだという場合は、堂々とした自分を演じるためにも、パワフルな動作を行うことで、よりポジティブな思考を持ちやすくなり、成功しやすくなると思います。

 

もちろんそれまでの準備が必要ですが、その準備を無駄にしないためにも、動作やファッションなどから得られるポジティブな影響を利用しない手はありませんよね。