座り過ぎは健康に悪い。座り過ぎを予防する方法は?
座りっぱなしはそんなに危険?
座りっぱなしは健康に良くないということは、多くの方が共有している情報だと思います。
座り続けることは、喫煙と同じぐらい健康に良くないことだ、ということが言われていることもご存知でしょう。
1日に座る時間が11時間以上の人は、4時間以下の人よりも死亡率が高くなるという研究報告もあります。
その割合は40%も高くなる、ということでかなり神経質になる方も多いようですよ。
この確率については、相対リスクであるため注意が必要になりますが、死亡率が高くなるということは事実ですので気をつけたいですね。
軽く相対リスクをお話ししておくと、確率20%が通常だとして、それが40%高くなるというのはどういうことかわかりますか?
確率が20%から28%に上がるということです。
10%の場合だと14%にまで上がるということですね。
40%という数字だけを見ると、ものすごく大きな数字に感じてしまいますが、それは相対リスクであるということが全く話されないためです。
心配する必要はあるのですが、座りすぎたからもう駄目だ、というように絶望的に感じてしまう必要もないと思います。
日々座らないように意識しつつ生活していくことで、座りすぎることを避けていく、それも無理のない範囲で行うことで十分だと思います。
座りすぎを防ぐアイデア
それでは、座りすぎを防ぐためには何をすればよいのでしょうか?
一番手っ取り早いのは、やはり立って仕事や作業、勉強を行うことですね。
椅子をなくしてしまって、ちょっと背が高いテーブルだけにして、強引に座らない状況を作り出すことで、座りすぎも強制的に防ぐことができます。
とはいっても、立ち続けるということは疲れてしまいますし、座って仕事した方が立ち続けている時よりも効率が高くなることもありますね。
環境が一定であるよりも、変化があるほうが集中力も持続しやすいものですから、立つ、座るを選択できるような環境を作れるならば作ったほうが良いでしょう。
最近は、高さを上下させることができるテーブルも販売されていて、それほど高価ではなくなってきていますので、そういうものを取り入れることも検討して見られるとよいですね。
私の理想は、スタンディングテーブルが一定時間を過ぎると勝手に高さが変わり、強制的に立って作業をしなければならない、というものです。
それがあれば、座る時間を気にする必要もなく、机に従って作業や仕事をしていれば良いのですから楽ですよね。
なぜなら、勝手にテーブルの高さが変わるのですから。
もちろん高さは一気に跳ね上がるわけではなく、ゆっくり上がってもらわないと怪我につながりますが、それは設計されていることを期待したいです。
自分で時間を見ながら作業をしていると、どうしても集中しているときは座ったままになってしまって、結果座る時間が長くなってしまうということがあります。
逆に環境が強制的に立つように状況を作り出してくれるのであれば、座りすぎるリスクを減らすのに、自分で時間をはかったりする必要がないので気楽ですからね。
とはいえ、そのような環境はなかなか手に入りませんし、オフィスなどで働いている場合は、環境を変えてくれと言っても、なかなか採用されないものですよね。
ですから、やはり自分で座りすぎのリスクを回避するしかありません。
ポモドーロ・テクニック
そこでお勧めしたいのはポモドーロ・テクニックです。
ポモドーロ・テクニックというのは、簡単に言うと25分作業や仕事をする、勉強をして、5分休憩するということを繰り返すものです。
時間の間隔、休憩時間などは自分で変えても問題ないのですが、一般的には25分と5分というものが多いです。
ポモドーロ・テクニックに従って立ったり座ったりをすることで、座りすぎを予防することができます。
25分座って作業を行い、5分立って行うということを繰り返すことで、自然と座りすぎを減らすことができますよね。
最近では、ポモドーロ・テクニックのためのアプリがたくさんあります。
無料でつかえるものがたくさんありますので、そのようなアプリを使って時間管理をすると無理なく座りすぎを防ぐことができると思います。
スマホやPCにダウンロードしておくと便利ですよ。
職場でスマホが使えなかったり、PCも自由にアプリなどをダウンロードできない、という場合は自分で時間を計って行うしかないかもしれません。
個人情報などを扱う会社などは、やはり外部からデバイスを持ち込むことが禁止されていることが多いものです。
でも、座りすぎの危険性を上司や管理者に訴えて、PCに時間を計測できるようなアプリを導入してもらうことは可能かもしれません。
それを導入することは、あなただけの利益ではなく、社員全員の健康を促進することになり、結果として会社の利益になるということを上手に説明して、根気よく何度も言い続ければ、きっと採用してもらえると思います。
そんなの面倒という場合は、自分の時計などで計るしかありませんね。
座りすぎによるマイナスは回復困難
一つ認識しておかなかければならないことがあります。
それは、座りすぎた後にそれを取り戻そうとしても、ほぼ不可能であると言われている事実です。
例えば、週3回ジムに通っているから、座りすぎても問題ないと考えていると危険です。
座りっぱなしになってしまった後に、1時間しっかりと運動したとしても、マイナスは相殺されないと言われています。
しかし、座り過ぎを防ぐために、1~2分立ってみるだけで、座りっぱなしの弊害は防げるということも事実です。
なんとも矛盾を感じてしまう事実なのですが、こまめに立つだけで座りっぱなしのリスクを避けることができるのはありがたいですよね。
ですから、意味もなく立つ、しかもこまめに立つということを行うだけで、良いということになりますから、背筋を伸ばすために立って背伸びする、腕を伸ばすときは立つ、などということを習慣にすることで、座りっぱなしを避けることができます。
軽い運動、例えば屈伸運動やストレッチなどができる環境ならそれを行えばよいのですが、オフィスにいてもただ立つだけなら何の障害もないはずです。
オフィスでトイレに行くときにも、違う階のトイレを使うようにして、階段でそこまで登ったり下りたりすることで、軽い運動を行うことができます。
日頃の生活で取り入れることができる軽い運動を事前に考えておいて、こまめに行うようにすることが重要です。
今日からぜひこまめに立つことを習慣化してくださいね。
まとめ
座りっぱなしは、死亡率を高めることは常識ですが、ちょっとした心がけでそれは予防できそうですよね。
ちょっと立つだけでよいのですから。
1時間以上は座り過ぎないように意識する必要があるのですが、こまめに立つことを習慣化すれば、1時間も座り続けることはなくなると思います。
最初は面倒かもしれませんが、あなたの健康のためにぜひ立つことを習慣化してください。