集中力が高くならない、維持できない。それは目標の立て方が問題かもしれません。
集中力を高められない
集中力を高める方法というのは、本当にたくさん発表されていますね。
どれが集中力を高めるのに本当に効果が高いのかよくわからない、という方も多いのではないでしょうか?
私も勉強や読書、仕事などで集中力を高めるために、そして高い集中力を維持するために、いろんな方法を調べたり、試してみたりしました。
しかし、これが素晴らしい、というたった一つの方法というものには出会ったことがありません。
どの方法も少しは効果があるのですが、時間を忘れて没頭してしまった、というほどの集中力を発揮させてくれるものには、出会えたことがないのです。
このよな経験をされたことは、おそらく一度はあると思います。
私のように、いろんな集中法を試してみるのだけれど、いまいち効果を感じないという場合には、どのようにすればよいのでしょうか。
集中力を鍛える必要があるか?
集中力を高めたい、維持したいという気持ちから考えると、集中力を筋トレのように鍛える必要があるのかもしれない、そんな風に思いました。
しかし、結論から言ってしまうと、その必要はあまりないようです。
なぜなら、私たちは自分が好きなことは、時間を忘れて没頭してしまうほどに集中力を発揮することができます。
この事実からわかるように、私たちにはすでに高い集中力を発揮する能力は備わっている、ということになります。
ですから、この集中力を発揮できる能力を最大限に使えるようにする、ということが集中力を高めるということにつながります。
では、どのようにすれば、その高い集中力を発揮できるようになるのかというと、答えは簡単ですよね。
先ほどの中に答えが示されていました。
それは、自分が好きなことをすればよいわけです。
自分の嫌いなことに集中力を発揮したい
しかし、多くの場合は自分が嫌いなことをやっているときに、集中力を高めたいはずです。
そのような場合には、どうすればよいのでしょうか?
私たちはどんなことでもそうですが、ここまでやる、ということが分かっていれば、非常に力を発揮することができますよね。
逆に、何も決まっていないけれど、とにかくやってみろ、と言われてもなかなかやる気が起きてきません。
これはつまり、目標があればそこに向かって頑張れるし、集中して物事に取り組むことができる、ということです。
目標を立てるためには
研究によってわかってきていることは、目標を立てる際には、まずは自分自身の範囲を超えているような目標を立てることです。
これを「自己超越目標」と呼んだりします。
言葉にすると分かりづらいかもしれませんが、具体的に考えればわかると思います。
- お金持ちになりたい。
- 有名になって美女、イケメンと付き合いたい。
- この試験に合格したい
このような目標は、自分のためのものであり、自分自身の範囲を超えていないものです。
- 寄付して貧困をなくしたい。
- 勉強して日本のGDPをもっと上げたい。
- 企業して多くの人の雇用を作りたい。
このような目標は、自己を超越している、自分だけではなくて、他の人にも影響を与えるような目標になります。
もちろん
- 仕事を頑張って家族を幸せにしたい。
- 仲間をもっと助けたい。
とうような、身近ですが他者に影響を与えるような目標も、立派な自己超越目標になります。
ここで重要になるのは、自己超越目標と今自分が行おうとしていることに、関連性を見出すことです。
これはそれほど難しいことではないですよね。
貧困をなくしたい、そのためにこの勉強をしているんだ。
仕事をしっかりとして、お金を稼いで寄付することで、世界に貢献したい。
というような感じで、少々無理やりでも関連付けることができればOKです。
テキサス大学の研究では、高校生を対象にして自己超越目標の効果を確認したものがあります。
まずは、高校生の参加者たちに、今の社会問題について議論してもらいました。
その後に、その社会問題に関して、今行っているの勉強をどのように活かしていけばよい中、いろいろな方法を考えてもらいました。
そして、実験に参加した高校生を追跡調査した結果は驚くべきものでした。
彼らのスマホゲームなどに費やす時間が減り、代わりに勉強に取り組む時間が約2倍も増加していたというのです。
自己超越目標の効果というのは、思っているよりもすごいようですね。
意味のないこと、意味を見いだせないことには集中できない
私たちは、意味のないことや意味を見いだせないことには、どうしても集中できません。
例えば、学校で習っていた数学について、このように考えたことがないですか?
数学のこんな問題が社会生活の何に役に立つのか?
もちろん数学に限らず、あらゆる教科にこの考えが浮かんだことが誰にでもあるはずです。
この考えが頭を支配している状況で、集中力を発揮できるかというと、できないですよね。
しかしながら、数学を勉強する意味を見出すために、
この数学を勉強することで、経済の仕組みをより理解できるようになるため、世界の経済をより発展させることができる。
というように、自己超越目標を持っていれば、意味を見いだせない時よりも、はるかに集中できるという気がすると思います。
そして、それは勘違いではなく、科学的な根拠も示されているということは、すでにご紹介させていただきました。
この過程は、仕事などでも同じことです。
その仕事が嫌な仕事であっても、その先には必ずお客様がいるはずです。
そして、そのお客様だけではなく、いろんな方に役に立つものなのではないでしょうか?
その方々が幸せになるように、自己超越目標を立てることで、集中力を維持することができるのであれば、今日からぜひ実践していただきたいと思います。
まとめ
集中力を高める方法というのはたくさんあるわけですが、集中力を単体で考えてもなかなか向上させることができない、というのが事実ではないかと思います。
集中力を高める工夫をしつつも、今行っていることに意味を持たせる、意味を見出して自己超越目標を立てる、ということでより集中力を高めることができるのかもしれませんね。