読書好きけんの雑記ブログ(ヘルシー志向強め)

日々思いついたことをシェアしたいと思っています。読書で得た知識も備忘録を兼ねて、わかりやすく感想をアップしようと考えています。

財務省の言うプライマリーバランスの黒字化は間違っている!

企業はプライマリーバランスの黒字化が重要

 

プライマリーバランスの黒字化というと、収入の方が支出よりも多い状態で、非常の望ましいことだというのが一般的な考えでしょう。

 

しかし、一般的な考えとしては正しいのですが、それをどこに当てはめるかということを考えなければ、プライマリーバランスの黒字化には大きな弊害があるということをご存知でしょうか?

 

プライマリーバランスの黒字化が重要なのは、例えば企業経営が考えられます。

 

黒字でない企業などすぐにつぶれてしまいますからね。

 

そのため株式市場では企業の収益や負債などについて非常に敏感に反応します。

 

当然ですが株式投資を行っている人は、当然株式市場の上昇を望んでいるものです。

 

資本主義である以上、資本家が株式を購入してその資金をもとに会社を経営して利益を得て、それを株主に還元するということが基本になります。

 

f:id:bobminions:20210529145125p:plain

 

しかし、株式市場の上昇の恩恵は当然投資家が最初に受け取るわけですが、経営者や従業員にも給料のアップなどにつながるため、投資家だけではなく誰にとっても重要なことになります。

 

企業が利益を十分に上げなければ従業員の給料などが上がるはずもなく、株主のために利益を上げるために働くわけですが、同時に自分自身のためにもなるわけですね。

 

株主が最初に利益を得ることに不満を抱く方も多いですが、リスクを取るのが株主ですから損失を最初に蒙るのも株主です。

 

さらに基本的には誰でも株主になることができますから、機会は平等に与えられているということも重要です。

 

そのためには、企業はプライマリーバランスを常に意識して、借金をたくさんするようなことはもちろん良くないですし、黒字を維持して利益を継続的に上げていくことが重要です。

 

政府のプライマリーバランスも同じ?

 

企業についてのプライマリーバランスは当然黒字でなければなりませんが、最近は政府のプライマリーバランスの黒字化を目指していることが財務省が大々的に発表していますし、マスコミなどでも報道されています。

 

しかし、政府のプライマリーバランスが黒字になることは本当に正しいのでしょうか?

 

投資家の金言として「人の行く裏に道あり花の山」というものがあります。

 

ですから、政府のプライマリーバランスの黒字化が間違っているという考えについても検証する必要があります。

 

結論から言ってしまえば間違っています。

 

企業のプライマリーバランスを黒字化することは当然正しいのですが、それは企業が通貨を発行する権限を持っていないからです。

 

しかし、政府は通貨を発行する権限を有していますから、基本的に借金で首が回らないということがあり得ないのです。

 

政府が通貨を発行しているわけですから、万が一借金を返済する必要がある場合は、通貨を発行して返済すればよいわけです。

 

財務省の主張している増税については、この事実から考えると根拠を失ってしまいます。

 

政府のプライマリーバランスを黒字化するということは?

 

政府は通貨を発行する権限を有しているわけですから、政府が通貨を発行することをやめて緊縮財政のような政策を取ると、私たち国民はお金を巻き上げられて貧乏になっていくことになります。

 

お金を発行できないですから、政府が発行するお金を使うしかないわけで、その政府が増税などでお金を吸い上げれば貧乏になるのは当然です。

 

f:id:bobminions:20210721110742p:plain

 

この事実から言えることは、政府の赤字は私たち国民の黒字になっているということです。

 

マスコミなどが発表しているように、国の借金が1300兆円になると、国民一人当たりの借金は1000万円近くになる、というのは事実とは反することになりますね。

 

この話をそのまま考えると、1300兆円はいったいどこに行ったのか、という質問に答えることができません。

 

政府の赤字は国民の黒字ということが分かれば、1300兆円は私たちの生活に使われているということが分かりますよね。

 

ということは、緊縮財政を行うということは、政府が黒字で国民が赤字ということになりますので、何のための国家なのかということになります。

 

いくらでも通貨を発行できるわけではない

 

このような話をすると、5000兆円でも今すぐに発行すればよいではないか、という意見を言う人が出てくるのですが、もちろん通貨の発行量は限界があります。

 

一番分かりやすいと思われるのは、やはりインフレ率でしょう。

 

GDPが約500兆円の日本で、今すぐに5000兆円も通貨を発行してしまえば、お金の価値が一気に下がってしまって、物価が逆に一気に跳ね上がってしまうことになります。

 

通貨の機能を失ってしまうことは明らかですね。

 

ですから、通貨の発行量はインフレ率を確認しつつ行われることになるのですが、その適正なインフレ率というのが日銀が掲げている2%前後です。

 

日銀が異次元緩和を行ったにもかかわらずインフレどころかデフレが続いている日本は、通貨の供給量が足りていないということになります。

 

なぜ日銀がたくさんお金を印刷しているにも関わらずインフレにならないのかというと、消費税増税などで政府が吸い上げてしまっているからです。

 

日銀がお金を印刷して政府が吸い上げているわけですから、私たちの生活にお金が回っていないため、デフレがずっと続いているわけです。

 

政府はプライマリーバランスの黒字化を目指すべきではなく、当面はデフレ脱却のために異次元緩和とともに、異次元財政支出とでもいうべき行動をとるべきですね。

 

まとめ

 

デフレを維持しているのは、緊縮財政である可能性が高い今、次の選挙が近づいています。

 

私たちの生活を豊かにしてくれる政治家を国会に送りたいのですが、今の財務省が言っているプライマリーバランスの黒字化の間違いに気が付いている政治家が何人いるのでしょうか?

 

healthyounger.hatenablog.com

 

次の自民党総裁選では、このことが議論されそうなので、良い方向に進んでいると信じたいですね。