自動車メーカーの苦境から考えるべきこととは?
自動車の生産が減っている
トヨタをはじめとして、自動車製造業は減産を行っている状況です。
東南アジアでの新型コロナウイルスの流行によって、東南アジアから入ってくる自動車の部品が足りないのが原因のようです。
新型コロナウイルスの流行によって、半導体の生産が減少してしまい、自動車産業に打撃を与えているということは以前から問題になっていました。
それに加えて東南アジアの部品供給が追い付いていないということで、かなり自動車業界は打撃を受けています。
自動車業界は、徹底して無駄を省くような経営を行っているため、極力在庫を抱えないような状況を作り出しています。
それは企業努力として素晴らしいことなのですが、今回のパンデミックのような予想外のことに対しては非常に脆弱だと言わざるを得ません。
誰も予測しえないようなことを予測して在庫を抱えることは、経営にとってはマイナスですので、在庫不足になる今回の状況は仕方がないのかもしれません。
今後の自動車業界の動き
自動車業界が本格的に海外に工場を移転し始めたのは、リーマンショック後のことで、人件費の削減のために行われたことです。
特に東南アジアに拠点を移している企業が多く、人件費を削減することには成功していると言えます。
東南アジアの人件費も上昇傾向にありますが、まだまだ日本よりは安いですからね。
しかし、その東南アジアでの生産ができない状況になるなんて、誰も想像もしなかったのでしょう。
しかも、多くの国で同時に生産がストップしてしまうということは、全く想像できなかったに違いありません。
そこで今後、自動車業界がどのような動きをするのかを考えてみたいと思います。
まずは、この新型コロナウイルスの流行が収まるまで待つということが考えられます。
ただ、このパンデミックがいつまで続くかということは、全く予想できないですし、どうやらかなり長引きそうだということだけは明らかです。
そこで流行が収まるまで待つということは、どの企業もできないだろうと思います。
では別の国に生産拠点を移すことができるかというと、これも現実的ではないでしょう。
パンデミックになっていない国は、ほぼないですから移転する場所を探すことがで着ないのではないでしょうか。
そうなると、海外の拠点を日本に戻しつつ、部品は日本から調達できるものを使うしかないのではないでしょうか?
とはいえ、今日明日で国内に拠点を移すというようなことは、どう考えても不可能ですから、しばらくは自動車業界の苦境が続きそうです。
新しい技術が生まれる?
自動車業界は、自動車が作りたくても作れない状況になっているわけですが、それを改善してできる限りスムーズに生産できるようにすることは必須です。
しかし、この状況を利用して、今まではできなかったことに取り組むことが重要ではないでしょうか?
ここから革新的な物が生み出されたとしたら、それは素晴らしいことになりそうです。
それはなぜかというと、パンデミックであっても利益を生み出すことができるからです。
まとめ
自動車の部品が足りないということは、国内の企業からできる限り部品を調達しようとするはずです。
しかし、国内でも鉄などの価格が上がっていることなどから、原材料の調達も厳しい状況になってきているようです。
そのような状況ですから、国内の企業から部品を調達しようとしても、かなり難しいのかもしれません。
とはいえ、そのような苦境の中から、何か新しい動きが生まれてくるというのも、また事実であったりします。
今後の変化変革に注目しておくべきでしょう。