女系天皇が自民党総裁選で話題になっているけれど・・
女系天皇は女性ではない?
女系天皇の話が多く取り上げられますが、女系天皇の意味をしっかりと理解してお話しされているかは疑問が残ります。
そもそも女系天皇は、女性とは限らないということが理解されていない気がします。
女系天皇とは、女性の天皇が皇族以外の男性と結婚して生まれた子供が即位した場合の話です。
つまり、女系天皇は男性でも女性でもあり得るということになります。
したがって、例えば愛子様が仮に今天皇に即位されたとしても、女性ではありますが男系の女性天皇ということになります。
女性男性という話ではない、ということが抜け落ちている気はしませんか?
男系だけを認めるのは女性差別ではなく男性差別?
さらに男系を認めて女系を認めないということは女性差別だという議論もされることがあります。
しかし、第一に天皇家は人権を大きく制限されている状況である、ということは理解されているでしょうか?
皇室の方々は、憲法に規定されている天皇に国政に関する権能を有しないという項目から、国政に対して影響を与えないように選挙権が与えられてないのです。
これは明らかに人権侵害になるわけですが、憲法に規定があるということからこの状況が容認されているわけです。
このように考えると、皇室に差別があるということは、女性差別だけではないということが言えます。
そして、さらに重要なことは、男系天皇ということは男性は皇族として生まれない限り、皇室に入ることは不可能ということです。
逆に女性は男系の皇族と結婚することで皇室に入ることができます。
これは皇族から男性を締め出す制度になるわけで、議論すべきは男性への差別ということができるわけです。
かなり複雑な問題ですね。
単なる女性差別として考えていては、この問題の本質を見失うことになります。
まとめ
現在自民党総裁選で、この女系天皇の是非が話されていますが、総裁選の争点として扱うのであれば、最低限この程度の理解は持っておくべきでしょう。
マスコミ、記者の質問には、女系天皇=女性天皇という考えが見え隠れしているような気がして、そこだけがクローズアップされているように思います。
女系天皇は必ずしも女性ではない、ということ、女系天皇の話は女性差別ではなく男性差別の可能性がある、ということもしっかりと理解した上で質問するべきでしょう。
そこを理解している候補者なのかどうか、ということも女系天皇容認発言をしている場合は、しっかりと見ていく必要があるでしょう。