蕎麦にはポリフェノールが豊富 アンチエイジングにぜひ食べたい食材
蕎麦の効果効能
蕎麦は日本の文化として根付いています。
立ち食いソバ、年越しそばなど、蕎麦なしには語れないような状態ではないでしょうか?
そんな蕎麦ですが、アンチエイジングや美容の効果も相当に高いということはご存知でしょうか?
蕎麦は健康に良い、というイメージはなんとなく持っている方が多いと思いますが、栄養や成分がどのように良いのか、というのはあまり知られていないような気がします。
蕎麦には、たくさん健康に良い成分が含まれていますので、アンチエイジングのためだけでなく、健康のためにもぜひ食べるべき食材なのですが、やはりどのように健康やアンチエイジングに良いのか、ということを知っておくと、さらに食べようという気持ちになりますよね。
そこで蕎麦に含まれる成分をいくつか見てみましょう。
ルチン
蕎麦に含まれる成分の中でも、注目すべきなのは「ルチン」です。
ルチンは抗酸化物質であるポリフェノールの一つ。
ポリフェノールは、野菜や果物に含まれている成分なのですが、野菜や果物は自分で移動して太陽の光や、環境から受けるストレスを避けることができないため、ポリフェノールを作るようになったと言われています。
蕎麦には、そのポリフェノールの一つであるルチンが含まれているために、抗酸化作用があるので、アンチエイジングには最適と言われています。
老化の一つは、身体の酸化、身体がさびることにあるのですが、それは活性酸素によって引き起こされます。
活性酸素は、人体にとって必要不可欠なものなのですが、体内にたくさんありすぎるようになると、活性酸素が私たちの身体を酸化させてしまうという、困った性質を持っているのです。
そのため活性酸素の酸化は、抗酸化物質で防ぐ必要があるのですが、蕎麦に含まれるルチンがそれを行ってくれます。
また、ルチンには毛細血管を強化して内出血を防ぐ働きがあります。
昔から、そばを食べていると脳溢血になりにくいといわれているのですが、これはルチンの抗酸化作用によるものと考えられています。
ルチンは抗酸化作用があるために、血管の酸化も防止することができるため、血管の柔軟性を維持することができます。
柔軟な血管の中を通る血液は、かたい血管よりもスムーズに流れることができるため、血流はスムーズになります。
それにより血管系の病気になりにくいということが、昔からわかっていたのですね。
さらにルチンには、血液をサラサラにする効果もあると言われています。
血管、血液の両方にルチンが良い効果をもたらしてくれるのですから、蕎麦ってすごいんですね。
ルチンとビタミンCでさらに健康に
さらにルチンは、ビタミンCと一緒になると、毛細血管をもっと強化してくれると言われていますので、ビタミンCを含んだものと一緒に食べることをお勧めします。
すごく簡単にビタミンCを摂る方法があります。
それはネギと一緒に食べるということです。
蕎麦にはふつうネギが入っているものですよね。
かけそばを食べるときも、ネギがセルフサービスで無料で入れられるときには、ぜひ入れて食べることをお勧めします。
血圧への効果
また、ルチンは血管系に好影響を与えるわけですから、血圧が高い方はそばを食べるべきでしょう。
血管が固くなると、どうしても高血圧になってしまいますが、ポリフェノールの抗酸化作用によって、血管が柔らかくなれば、そこを通る血液もスムーズに通ることができるようになり、血圧も高くなる必要がなくなります。
高血圧の予防にもルチンはとても効果があるということですね。
ビタミンB群
蕎麦には、ルチンのほかにも美容効果が期待できる栄養素が含まれています。
なかでも美容効果が高いビタミンB群が含まれているのもポイントです。
ビタミンB1、B2には細胞の再生や代謝を促す働きがあり、皮膚や粘膜を正常に保つ効果が期待できます。
特にビタミンB1は体内に取り込まれた糖質をエネルギーに変える作用を効率的にしてくれます。
効率的にエネルギーに変えることができるということは、身体の修復にも十分なエネルギーが回ることになり、粘膜や皮膚の健康をサポートできるようになったり、神経や筋肉の疲れを緩和してくれます。
また、糖質が唯一の栄養源になると言われる脳神経の働きにも関わる重要な栄養素であることは言うまでもないでしょう。
逆にビタミンB1が不足していると、いくら糖質をたくさん摂取したところで、エネルギーに変えることができなくなります。
私たちの脳や神経機能を正常に保つためにも十分なエネルギーが当然必要です。
ところがビタミンB1が不足してしまうとどうなるのでしょうか?
ビタミンB1が不足して、エネルギーが不足すると精神が不安定になり、イライラしたり集中力が失われたりといった症状があらわれます。
肝臓や腎臓の機能もエネルギーが不足すれば低下し、胃腸障害などの原因にもなります。
ですから、蕎麦に含まれるビタミンB群をとるということは、身体の健康のためには必須のことということができます。
もちろん蕎麦以外の食材でビタミンB群をとることはできますが、蕎麦でおいしくとることができますし、ビタミンB群が不足するなどして疲れてしまい、食欲がどうしてもないようなときも、蕎麦ならばスルスルと食べることができるのも魅力ですね。
ビタミンE
さらに、ルチンと同じく抗酸化作用に優れた若返りの栄養素「ビタミンE」も蕎麦には含まれています。
蕎麦のビタミンEを摂ることで、ルチンの効果と相まってお肌のハリや潤い、シワ防止など、アンチエイジング効果が期待できるでしょう。
食物繊維
また食物繊維も含まれているので、腸内環境が整って便秘や下痢の解消、さらにニキビなどの肌トラブルの改善も期待できそうです。
腸内環境は、免疫系などにも直接かかわっています。
腸内環境が乱れて悪玉菌が増えてしまうと、その影響は腸だけではなく、全身に及んでしまうということです。
蕎麦のように食物繊維が含まれている食材は、大腸まで食物繊維が届き、便の量を増やすことで便通を整える作用とともに、腸内細菌の餌になることで、腸内環境も整えることが可能なのです。
また、食物繊維は糖の吸収を緩やかにしてくれるため、血糖値の急上昇を防いでくれます。
血糖値の急上昇は、老化を進めてしまうプロセスになりますので、それを防いでくれるということです。
コリン
さらに蕎麦に含まれる「コリン」と呼ばれる栄養素には、肝臓に脂肪が付きすぎるのを防ぐ働きがあるのだとか。
肝臓は腎臓とともに、人体の解毒や浄化などのとても重要な活動のためにとても重要です。
その肝臓が脂肪肝になってしまうと、様々な病気の原因となってしまいます。
しかし、コリンによって脂肪肝が予防されるため、肝脂肪が原因で起こる動脈硬化も予防に予防することができますので、生活習慣病にも効果的です。
まとめ
蕎麦がこれほどアンチエイジングに有効な成分が入っているとは驚きですよね。
蕎麦は気軽にいろんな場所で食べることができるので、こんなにたくさんの良い効果があるならば、積極的に食べたいところです。
アンチエイジングに重要なポリフェノール、ルチンは1日 30~50mgと言われています。
蕎麦に含まれるルチンは10~20mg/100g なので、蕎麦を200gほど食べれば達成できますね。
ポリフェノールは体内にためることができないため、少しずつ食べることが大切なので、一度に摂ることはできませんが、目安として覚えておくとよいと思います。