押しつぶされそうなストレスには、自己肯定訓練を行おう。
ストレスを避ける?
ストレスはアンチエイジングや美容によくないということは常識のようになっています。
ストレスそのものが悪いもので、少しでも感じてはいけないと思っている方も多いようです。
だから、できるだけストレスとは無縁の生活を送りたいと考えている方もまた多いですね。
しかし、ストレス自体は人間に必要なものであり、ストレスと上手に付き合うことが出きれば、それはむしろ健康に良いともいわれています。
ストレスに関しては、こちらのページを参考にしてみてください。
ストレスとアイデンティティ
どんな時に、私たちはストレスを感じやすいのでしょうか?
そして、どんなストレスの感じ方が、私たちの健康に良くないものなのでしょうか?
一番ストレスを感じやすいのは、自分のアイデンティティの重要な一面が、揺らいでしまうようなときに、ストレスを感じやすくなります。
私など、アイデンティティと言われると、今一つよくわからなくなるのですが、あなたはいかがでしょうか?
簡単に言うと、私はこんな人間だ、と考えていることです。
具体的な例で考えてましょう。
例えば、あなたの主なアイデンティティが、「良い営業マン」だとしましょう。
そして、今月の営業成績がまったく振るわなかったとしてら、ものすごいプレッシャーを感じてストレスになる可能性があります。
それがアイデンティティが揺らいだ、という状態です。
アイデンティティが「良い生徒」であるならば、期末試験などがとても大きなストレスになる可能性があります。
このような状態になると、単なるプレッシャーだけで済まない可能性が出てきます。
なぜなら、自尊心が大きく傷つけられてしまう可能性があるからです。
まるで自分自身を認めてもらえないような感覚に陥ってしまうこともあります。
つまり、あなたのアイデンティティをかけた挑戦は、それ自体が脅威ストレスとなって、悪い成績や結果へと導くことも少なくありません。
悪い結果が出てしまうと、あなたのアイデンティティが傷ついてしまう。
それがさらに悪い結果に導いてしまうという悪循環に陥ってしまう可能性があります。
ですから、自分のアイデンティティを傷つけるようなものは、できる限り避けましょう。
しかし、あなたのアイデンティティを保つためにも、失敗したら傷つくような状況も乗り越えていかなければならないのもまた現実です。
ですから、あなたのアイデンティティは、失敗したぐらいで揺らぐことがない、表層的なものではない、と肝に銘じることが必要になってきます。
価値肯定訓練
アイデンティティを、揺らがない強固なものにするためには、価値肯定訓練が効果的だと言われています。
この訓練は具体的には、以下のような方法で行われます。
訓練の被験者は、10分間かけて、自分の個人的な価値を書き出すように指示されます。
重要だと思っている社会的な役割を書いたり
- 良い親であること
- 良い労働者であること
- コミュニティのメンバーで積極的に行動していること
または、自分が大切にしている信念など
- 電車では絶対に席が必要な人に席を譲る
- 人の悩みを聞いてあげる
- 地域のために尽くしている
このように書くことはどんなことでも構わないのです。
あなた自身の価値をしっかりと認識するために、どんなことでも書いていくことが重要です。
こんなことで、いったいどんな効果があるというのか?
そう感じているかもしれません。
確かに書き出すだけの、本当に些細な行動に思えるかもしれません。
しかし、この訓練を行った被験者は、研究室での研究でも、実生活でもストレス反応は減少したというのです。
そして、このささやかな訓練が、ストレスの多い課題にもチャレンジの精神で取り組むことができるようになったそうです。
自己肯定訓練の効果
失敗を恐れる精神ではなく、チャレンジの精神で取り組むことができることがポイントです。
つまり、自分自身の価値を認識することで、ストレスの多い課題であっても、より自分の実力を発揮できるようになるということです。
ストレスを感じる場合、自分はダメだと感じることで、ますます実力が発揮できなくなり、さらにそれがストレスになるという悪循環が生まれてしまうことがあります。
しかし、この訓練を行うことで、自分の実力をしっかりと発揮できるようになれば、その悪循環を断つことができるわけです。
ですから、次に何かのストレスを感じる脅威を感じた場合には、ひと呼吸おいて、あなたが大切にしていることを、紙にリスト化してみるようにしましょう。
また、書くものが近くにない場合には、頭の中に思い浮かべるだけでも良いのでやってみましょう。
そうすることで、不安が和らぎ、他人にどう思われるかなどに一喜一憂することがなくなった、という感想を述べる人もいます。
まとめ
ストレスに押しつぶされそうになることは、誰にでもあることであり、避けて通る人は何も成し遂げられません。
とはいえ、できれば避けて通りたいというのも正直なところですよね。
避けたいけれど避けられないからこそ、ストレスがかかるのですし。
ですから、ストレスやプレッシャーを感じた時は、自分自身の価値をもう一度見つめなおしましょう。
そして、それに押しつぶされない状態を作ることで、あなたのアイデンティティを守りましょう。