読書好きけんの雑記ブログ(ヘルシー志向強め)

日々思いついたことをシェアしたいと思っています。読書で得た知識も備忘録を兼ねて、わかりやすく感想をアップしようと考えています。

ストレスがつらい?オキシトシンを分泌させる生活をしましょう。

ストレスは避けられない?

 

ストレス社会と言われますので、誰もが多少なりともストレスを感じています。

 

満員電車や仕事でのトラブル、お客様対応、そして最近は新型コロナによる自粛によってストレスを感じる、という方も多いでしょうね。

 

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ストレスというのは、私たちの身体には必要なもので、適度なストレスは健康に良いという研究もありますが、長期にわたって解消できないストレスは、健康に悪影響を与えるということも研究によって明らかになっています。

 

また、ストレスを解消しないでストレスを放っておくと身体機能を調整している自律神経の働きが乱れてしまいます。

 

それはもちろん健康に大きな影響を及ぼすことになり、例えばストレス性潰瘍と呼ばれる胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの原因となってしまいます。

 

そして、心筋梗塞、高血圧、不整脈、そして近年ではうつ病やパニック症候群なども、ストレス社会が生んだ現代病ではないか、という報告も多数あります。

 

私たちはストレスを感じると、そのストレスに対処しようとしてストレスホルモンを分泌します。

 

そもそもホルモンというものは、脳の直下にある脳下垂体や喉仏の下にある甲状腺など体内のいろんな場所で作られるものであり、人体の生理機能などに作用するものです。

 

そして、ストレスホルモンというのは、ただ一つが分泌されていろんな反応をするというわけではなく、たくさんのホルモンが分泌されます。

 

例えばノルアドレナリン

 

ストレス抑制に関わるノルアドレナリンというホルモンは、分泌されると覚醒作用を示し、心拍数や呼吸数、血圧を上げて体を緊張・興奮状態にする働きがあります。

 

ノルアドレナリンのメリットとしては、やる気を高めるほか、集中力や判断力、長期的な記憶力を高めたり、ストレス耐性を強めたりする作用があると言われています。

 

ですから、勉強や仕事をしっかりと進めていくためには、とても役に立つホルモンなのかもしれませんね。

 

プレゼンテーションなども、適度なストレスがあるほうが、うまく進めることができるのは、このような作用が関係しているのでしょう。

 

ところが、ノルアドレナリンが過剰に分泌されるとイライラしやすくなってしまうと言われており、別名「怒りのホルモン」とも呼ばれています。

 

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そして、コルチゾールというホルモンも、ストレスを感じた時に分泌されます。

 

このコルチゾールはストレスによる脳の機能低下や血糖値の低下などを防ぎつつ、免疫力も高めてくれるという、とてもありがたいホルモンです。

 

ただし、このコルチゾールもまた、過剰に分泌されれば自律神経のバランスを崩すだけでなく、血圧や血糖値が上がり過ぎてしまい、そのような状況になってしまうことで結果的に免疫力を低下させてしまう作用があります。

 

真逆の作用を持ってしまうことになります。

 

良い薬もたくさん飲んでしまうと逆に身体に良くない、ということと似ているのかもしれませんね。

 

ストレスを長期間にわたって感じてしまうと、このようなストレスホルモンが長期間にわたって分泌されることになりますので、身体に良くない影響が出てしまうということなのです。

 

ストレスに強いホルモンとは

 

しかし、ストレスを感じるときに分泌されるホルモンがあるのですから、ストレスに対処して打ち消すようなホルモンもきっとあるはずですよね。

 

そのため、ストレスに関して様々な研究が進められた結果、ストレスに対処するためにとても良い効果を表すホルモンが見つかっています。

 

それがオキシトシンです。

 

オキシトシンは、人と触れ合うときなどに分泌されるホルモンです。

 

「飼い主とイヌが触れ合うことで互いにオキシトシンが分泌される」という麻布大学の研究チームによる論文があります。

 

この論文はアメリカのサイエンス誌に掲載されましたので、オキシトシンの効果が世界で話題になるほどでした。

 

このオキシトシンは、「愛情ホルモン」とも呼ばれるホルモンで、女性の妊娠・出産時に大量に分泌されるホルモンとして知られていました。

 

陣痛促進剤として使われているのもオキシトシンです。

 

しかし、オキシトシンについてはその程度のことしか知られていない状態が長く続いていたため、オキシトシンについての研究が進み、いろんなことが知られるようになってきたのはごく最近のことです。

 

そして、このオキシトシンがストレスに対して効果を発揮するということがわかってきています。

 

マウスを使った実験では、オキシトシンを注射されたグループと、オキシトシンを分泌しないようにされたマウスとの比較が行われました。

 

その結果、オキシトシンを分泌しないようになったマウスは、暴れまわったり下痢をしたりと、体に異変が生じました。

 

これは人間がストレスを感じた時の反応と似ていますよね。

 

対して、オキシトシンを注射されたマウスは、このような反応を示さなかったそうです。

 

マウスの実験とはいえ、私たちの身体でもオキシトシンによって、同じような反応が起きるということが言えそうですよね。

 

オキシトシンを分泌させるためには

 

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ストレスに良い効果があるオキシトシンは、できれば大量に分泌させたいものです。

 

ストレスを日々たくさん感じている場合は、なおさらオキシトシンをたくさん分泌させる必要がありますよね。

 

そこで、どうすればオキシトシンを分泌させることができるのか、ということが重要になります。

 

オキシトシンには、数々の異名があります。

 

「幸せホルモン」「恋愛ホルモン」「抱擁ホルモン」「信頼ホルモン」「絆ホルモン」「思いやりホルモン」「癒しホルモン」など、本当にたくさんありますね。

 

これらに共通するものは何かというと、人とのつながりということが言えそうです。

 

実際に、軽いスキンシップやハグなどでオキシトシンは分泌されると言われています。

 

また、見つめあうだけでも分泌されるという報告もありますので、恋人や夫婦、子供などと積極的にスキンシップなどをするという方法があります。

 

つまりラブラブな状況を作れば、オキシトシンはドバドバ分泌されるのかもしれませんね。

 

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しかし、誰もがラブラブな状況を作り出せるわけではありませんので、その場合はどうすればよいのでしょうか?

 

美しい景色を眺める、好きな音楽を聴く、おいしいものを食べるなど、五感を刺激して人が気持ちいいと感じているときなどは、オキシトシンの分泌が増えると言われています。

 

積極的に快適に感じることを行えば、オキシトシンが分泌されるということですね。

 

そして、恋愛感情がなくても、ただ他者を思いやるだけで、オキシトシンは分泌されるということがわかっています。

 

思いやりを持って他者と接するだけで、オキシトシンは分泌されるのです。

 

また、感謝の言葉を伝えたり、言葉に出さなくても感謝することで、オキシトシンは分泌されます。

 

ストレスを感じるときほど、他者を思いやる気持ちが大切ということですね。

 

オキシトシンのその他の効果

 

オキシトシンは、ストレスにとても良い効果があるのですが、それだけではなく、私たちの身体に様々な恩恵を与えてくれるホルモンです。

 

その効果はすべて列挙することはできませんが、以下のような効果があると言われています。

 

  • 脳・心が癒され、幸せな気分になる
  • 不安や恐怖心のようなマイナスの気持ちが減少する
  • 社交的となり人と関わりたいという気持ちが増す
  • 他者への信頼の気持ちが強くなる
  • 学習意欲と記憶力向上
  • 心臓の機能を上げる
  • 感染症予防につながる

 

オキシトシンによって得られる効果は、誰もが欲しいと思うものばかりですよね。

 

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ですから、積極的にオキシトシンを分泌するように、日ごろの生活を改善していくことが大切です。

 

まとめ

 

オキシトシンの驚くべき効果について見てきましたが、オキシトシンを分泌させる方法はそれほど難しくはない、というのが正直な感想ではないでしょうか。

 

ですから、日ごろの生活に取り入れることも難しくはありませんね。

 

ストレスがつらいという方は、ぜひオキシトシン分泌させるような生活を心がけてみてください。