ストレスには大きな目標を与えて健康に良いものに変えよう
ストレスって?
ストレスというのは、どうにもとらえようのない物のように感じてしまうのは私だけでしょうか?
きっと、ストレスと言われてもよくわからないという方は多いはずです。
よくわからないけれど、確実に感じてしまうものがストレス。
そして、ストレスを感じる瞬間というのは人それぞれですが、日常生活でストレスを感じていないという人はいないはずです。
なぜならストレスというのは、私たち人類が生存するために必要だからです。
この記事の中で、ストレスがなぜ必要なのかについては解説しています。
簡単に言うと、緊急事態に素早く反応するためには、ストレスがかかった状態でなければならないからです。
また、人類が発展するには、危険を冒しても果敢に挑戦する人が必要です。
そのためにも、やはりストレスは必要なものだったのですね。
ストレスは悪者ではない
ですから、本来のストレスというのは、健康に悪影響を与えるものではない、ということをまずは理解する必要があります。
実際の研究の中でもストレスも少量の場合は、健康を脅かすことはないと言われています。
それどころか、短期間でコントロールできるストレスは良い物ですらあるという報告もたくさんあります。
なぜかというと、そのようなストレスは、対応能力を鍛えてくれるからです。
そして、困難を乗り越えるための自信や勇気、またそのための技術などを身につけることができます。
さらに生理学的には、短期的なストレスは細胞の健康を高める効果すらあるのです。
この現象は、ホルミシス、もしくは高靱化と呼ばれるものです。
このように、日常生活における浮き沈みのようなストレスは、本来であれば健康に悪影響を与えることはないのです。
悪いストレスとは
しかし、ストレスが長期にわたって持続するようなタイプのものは、本当に注意が必要です。
このような健康に悪いストレスを感じているときには、私たちは血管が収縮して血流が悪くなります。
これは臨戦態勢に入って、万が一の出血の時にも、血液がたくさん流れ出ないようにするための反応です。
さあ今からライオンと戦うぞ、というときにはとても有効な反応ですが、そのような状況以外では、あまり必要のない反応です。
しかし、仕事や家族関係、人間関係などのストレスの場合は、どうしても長期間のストレスを感じてしまうため、血管の収縮も長期間にわたることがあります。
血管が収縮すれば、血流が悪くなるのですから、健康に悪いものですし、アンチエイジングや美容にも良いわけがありません。
身体の解毒などが遅れてしまうこともあり、臓器への血流が悪くなったり、脳への血流が悪くなることで、さらに悪影響を与えることもあります。
ストレスへの対処
ですから、無用なストレスはできるだけ感じないようにしましょう。
できるだけ、ストレスを感じないようにするために、仕事から離れてしばらく田舎などののどかな場所で過ごしましょう。
こんな決まり文句で終わると、誰も納得しないと思います。
それができないからストレスを感じてしまっているわけですからね。
そこでストレスへの対処法を、少し考えてみましょう。
まず、私がストレスを感じた場合、無用なストレスだから感じないようにしよう、と考えてストレスがなくなったことは一度もありません。
それどころか、ますますストレスを感じてしまう結果になりました。
これは、よく言われる「ピンクの象を思い浮かべるな」と同じ理屈ではないでしょうか?
ピンクの象を思い浮かべるな、と自分に納得させようとすればするほど、ピンクの象を思い浮かべてしまう。
私の感想ですが、ストレスをなくすということは、不可能であると考えたほうが良いような気がします。
ですから、ストレスのとらえ方、考え方を根本から変える必要があると思います。
ストレスは当然あるものとして、「さあストレスがかかってきたぞ。面白い、かかってこい」という気持ちを持ているようにする必要があります。
これがストレスへのチャレンジ反応であり、その反応ができる人は、ストレスの悪影響を受けないことがわかっています。
そのためには、まず第一にストレスを感じた時には、これは自分自身を高めるために感じているから、とても良いストレスだと自分に言い聞かせる必要があります。
ではそうなるために何が必要なのかというと、大儀とでもいうべき大きな目標です。
大儀と言っても、世界平和などの究極の目標などではありません。
(もちろん、そんな大儀は持つなという意味ではありません。そのような考えを持つこと自体は素晴らしいことです。)
そうではなく、ストレスを感じるものに対する大儀のようなものです。
私の例
私は大勢の前で話さなければならない場合、大きなストレスを感じてしまいます。
そのストレスはどうしようもなく、心臓はバクバクするし、手足は冷たくなるし、脚は震えるし、でどうしようもない状況を感じます。
しかし、その時に私は無理やり、このストレスは私が大勢の前でも、平気でしゃべれるようになるために必要なものだ。
今後、数千人数万人の前でも、簡単にしゃべれるようになるためのストレスだから受けて立つ!
という風に考えるようにしています。
大きな目標というのは、こじつけであっても問題ありません。
受けて立つ、かかってこい、と思えるようにできるものなら、どんなものでも構わないのです。
私の先ほどの例でいうならば、将来総理大臣になるために必要なステップだ、と考えても良いのです。
総理大臣になろうものなら、何万という人の前でも堂々と話す能力は必要不可欠ですからね。
そういう考え方を常にできるようにすれば、ストレスへの反応が健康に良いものに変わっていきます。
どんなに大きなことを考えても大丈夫です。
なぜなら、その大儀、大きな目標は誰に話すものでもありませんので、自分の好きなことを考えればよいのです。
ちょっと恥ずかしいと思うようなことでも、どんどん考えていけば、ストレスにも上手に対応できるようになると思います。
まとめ
トップアスリートでも、試合などでストレスを感じています。
なぜトップアスリートがストレスを感じても、最高のパフォーマンスができるのかというと、ストレスと上手に付き合えるからです。
ストレスを感じ始めた、面白い、かかってこい、と思えるかどうか、簡単なことではありませんが、ぜひ習慣にしても行きたいですね。