読書好きけんの雑記ブログ(ヘルシー志向強め)

日々思いついたことをシェアしたいと思っています。読書で得た知識も備忘録を兼ねて、わかりやすく感想をアップしようと考えています。

見るものによって私たちの心理などに与える影響とは?

毎日見るものからの影響

 

私たちは毎日いろんなものを見ることなく生活することはできません。


それら普段目にするものは、すべてその人の人生にわずかとはいえ影響を与えるものです。

 

私たちは全員が同じ場所に住んでいるわけではないので、見ているものがそれぞれ違います。

 

もちろん同じ地域に住んでいたとしても、見ているものは違うはずです。

 

そして、見ているものが違えば、脳への刺激も違いますので、何かしらの影響を与えていると考えられるわけです。

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たとえば、子どもの頃から田舎の海や山を見ながら育つ人もいれば、都会の高層ビルを見上げながら育つ人もいますよね。

 

そして、自分の嫌いなものを見ると、できるだけ早く逃げなければ、という危機を感じるような状況にもなるかもしれませんので、ストレスを感じてしまうこともあるでしょう。

 

それら見ている物の違いがどのように私たちに影響を与えているのか、調べた研究がいくつか発表されているようです。

 

それらの研究について少し調べてみました。

 

先ほどの自然を見ているか、高層ビルを見ているか、という件についても研究されています。

 

それによると、自然を見るか都会の景色を見るかの違いが、空間把握能力・感受性の強さ・忍耐強さ・共感能力に違いが出るということが指摘されています。

 

ブリティッシュ・コロンビア大学で10歳~12歳の児童を対象に行われた研究でそれが明らかになっています。

 

この研究によると、空間把握能力や感受性が強く育っている子どもは、田舎の景色をたくさん見ている、つまり田舎に住んでいる傾向にあることがわかったそうです。

 

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逆に忍耐強さや共感能力が育っている子どもは都会に多く見られるという傾向が指摘されています。

 

もちろんこれらの能力は個人差が大きいものですので、一概に正しいといえる結果ではないというのはもちろんです。

 

しかし、普段から目に映るものは、脳の機能や心の成長過程にかなり影響を与えている可能性がありますね。

 

見るべき対象を変える

 

何を見るように注意すべきなのか、逆に何を見ないようにするべきか、ということはあまり意識していないことですが、研究結果からこれからは実は注意しなければならないことなのかもしれませんね。

 

なぜなら、知らず知らずのうちに、あなたの性格や感情、知能に関わってくる可能性があるわけですから。

 

これからは、心が疲れたときやイライラしているときは、目に映すものを意識的に工夫したり、変えてみたりすると良い効果が得られるかもしれません。

 

また、これから大一番だ、勝負の時だという場合も、見るべきものを変えることで、実力をいかんなく発揮することができるのかもしれません。

 

見るものを変えることで、心のコンディションを手っ取り早く変えられることを知れば、これほど手っ取り早い物もありませんよね。


好きなものの写真を見る効果


実はトロント大学の研究で、これに関して明確な回答を示しているものがあります。

 

この研究では、30代~50代の男女を対象に、いろいろな種類のスライドを見せて、被験者にどのような心の変化があるか、ということが調べられています。

 

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グループ1は、子どもの笑顔・美しい虹・色とりどりの花など、一般的に好まれるスライドを10分間見続ける。


グループ2は、空襲による焼け跡・ゴミで汚された海辺・毒々しい色のヘビなど、一般的に嫌悪感を持たれるスライドを同じく10分間見続ける。

 

結果については想像できるかもしれませんが、結果は以下のようになっています。

 

グループ1の被験者はリラックスした気持ち、癒される感覚が強くなっていることが示されました。

 

グループ2の被験者はその反対の感情が強くなるということが示されています。

 

さらにこの研究では、グループ1の被験者はその後の計算問題で高い成績をとりましたが、グループ2の被験者は計算の間違いが多くみられるという結果が出ています。

 

気持ちの問題だけではなく、計算能力などにも見るものは影響を与えている、ということになりますね。

 

この研究を見ると、何を見ながら生きるかは、メンタルコンディションや集中力などに強く関連するということがはっきりわかると思います。

 

さらにこの研究では、他のことも調べられています。

 

それは、歩行に関する研究です。

 

グループ1の被験者はテスト後の歩行運動で、グループ2の被験者の約3倍も長い時間歩くことができたというのです。

 

この研究結果が何を示しているのかというと、好きなものを目に映すことには、単に心、精神的な癒しになるというだけではなく、身体までが活動的になるという効果があるということです。

 

好きなものを見ると、楽しい気持ちになったり、癒されてリラックスしたりすることはもちろんですが、一時的であってもやる気を高めたり、活力を高めたりするという、とても嬉しい効果があるということになります。

 

こんな素晴らしい現象を、あなたの生活に取り入れない手はないのではないでしょうか?

 

日ごろから、できるだけ自分の好きなものを簡単に見られるようにしておくと、自分の実力が常に発揮できる可能性が高いということです。

 

そして逆に、いつも漫然と嫌いなものばかり見ているような環境は作るべきではないですよね。

 

なぜなら、嫌いなものを見ることで、やる気が下がり、集中力がなくなり、間違いが増え、うつうつとした気持ちが勝手に身についてしまう可能性がありますから。

 

毎日の生活の中で、少し心の状態が良くないなとか、精神的に疲れたなというとき、あなたの好きな人や好きなものを見ることができるようにしておくことが大切です。

 

自分が好きなものであればどんなものでも効果があるようですので、好きな色、好きな動物などの写真や画像を用意しても良いですね。

 

スマホなどを使えば比較的簡単に、自分の好きな画像を用意することができますので、今すぐにでも準備することをお勧めします。

 

また、寝起きが良くないから良くしたいという場合も、この好きなものを見るということは効果的なようです。

 

寝起きが悪いという人は、いきなり起き上がろうとしても、なかなか起き上がることができないですよね。

 

そんなときのためにベッドサイドにあなたが大好きなものの写真などを準備しておき、少し眺めてから起き上がるようにすると、その日一日のやる気も体力も集中力も、いつもよりも長続きするかもしれません。

 

最近では、犬猫のカレンダーなどが人気があるようですので、それを利用するというのもとても良いと思います。

 

職場のデスクに卓上のペットのカレンダーなどを置いておけば、常に目に入ることになりますので、癒しを得ることができますし、落ち着いて自分のなすべきことができる状況に常に置いておくことができるかもしれません。

 

まとめ

 

現代社会は、とてもスピードが速いですので、イライラしたり疲れたりすることが多くなっているかもしれません。

 

そんな状況で、自分の嫌いなものばかり見なければならない、という環境を作るとどうなるかは、これまで見てきた研究によって明らかですよね。

 

ですから、できるだけ自分が好きなものをたくさん、いつでも見られるような環境を作り出すのが理想です。

 

幸いに今では、自分が好きなものを見るために使えるものがたくさんあります。

 

スマホ、パソコンなどは最も使いやすいものですので、待ち受けなどに設定して、いつでも見られるようにしておきましょう。

 

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また、自然は見るだけでも癒しを与えてくれますので、道端の小さな木などでも構いませんので、積極的に見るようにしてください。