読書好きけんの雑記ブログ(ヘルシー志向強め)

日々思いついたことをシェアしたいと思っています。読書で得た知識も備忘録を兼ねて、わかりやすく感想をアップしようと考えています。

「最先端科学×マインドフルネスで実現する最強のメンタル」(辻良史著)の感想

メンタルは鍛えられる?

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メンタルを鍛えるということは、実体が伴わない気がして漠然とした印象が私にはあります。

 

身体を鍛えたい、ダイエットしたいなどは、実体を伴うものですので、どうすればよいのかということを、おおよその人は知っているものです。

 

しかし、メンタルとなると、精神ということになると思うのですが、それが目に見えるものではないため、ちょっとつかみどころがないような気がしてしまいます。

 

しかし、世界で活躍している人たちは、メンタルを鍛えるということを重要視しているようで、スポーツに限らずビジネスで成功している人は、何らかの方法でメンタルを鍛えているようです。

 

あらゆる場面で求められるメンタルというのは、平常心を常に維持するということをイメージしがちですが、鈍感な人ならともかく、緊張するような場面で平常心を保つことなど、私のような一般人には不可能です。

 

そんな私ですので、本書のタイトルにある最強のメンタルという言葉に惹かれました。

 

最強のメンタルというからには、きっとメンタルを効果的に鍛える方法があるのだろうという、期待のようなものも少しこもっていました。

 

最強のメンタルについて

 

本書では最強のメンタルを獲得するための方法が、様々書かれているのですが、その最強のメンタルというものがどういうものなのか、ということがまずは紹介されています。

 

「最強のメンタル」とは、いかなる状況でも一定のパフォーマンスを出し続けるメンタルのことです。

(16ページ)

 

どんな状況でも、自分の持っている実力をすべて発揮することができる精神状態、とでも言うのでしょうか、その状態を最強のメンタルと定義しています。

 

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私自身の状況と合わせて考えると、緊張状態では心臓の鼓動が速くなり、手や足の先が冷たく冷えていき、脚が震えるような状況になりますが、身体がそのような状況になったとしても、自分の実力を発揮することができるメンタルを作ることを「最強のメンタル」というのだろうと解釈しました。

 

そして、最強のメンタルというのは、やはり個人個人の違いがありますので、これが唯一の正解というものもないと考えられます。

 

日常的に、脳の覚醒が低い、落ち着いているタイプにはアクティベーション(活性化)が必要ですし、脳の覚醒が高い、興奮しているタイプには、リラクセーション(沈静化)が必要になってきます。

(51ページ)

 

やはり自分の性格や緊張度などに合わせたトレーニングが必要ということなりますが、本書には自分がどのタイプの人間なのか、そしてどのようにトレーニングするべきなのか、ということが詳しく解説されているので、取り組みやすく感じました。

 

レーニングの方法はたくさん紹介されていますが、マインドフルネスやヨガが中心になっていて、最近大企業が積極的に取り入れている方法が紹介されています。

 

むずかしい方法はなく、誰にでも取り組むことができる内容で、運動が嫌いという人でも抵抗なく取り組むことができると思います。

 

日常生活に活かすために

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マインドうフルネスなどの効果は、マインドを整えたり、脳にとても良い影響を与えるもので、積極的に取り組んでいくべきものですが、それを日常生活に活かすためには、少々苦労されている方も多いようですね。

 

その理由についても、本書では解説されています。

 

マインドフルネスや瞑想などを行うときに、やはり環境を整えて取り組むという方が多いです。

 

つまり静かに座れたり横になれたりする環境の中で、マインドフルネスなどに取り組むということですね。

 

しっかりと精神を集中させながらトレーニングするという意味では、とても有効な方法ですし、特に初心者の場合は環境が整っていないと、なかなかトレーニングに取り組むことができないものです。

 

しかし、日常生活の中では、静かに瞑想やマインドフルネスに適した環境というのは、ほぼ皆無ですよね。

 

多くの人が歩いていたり、話し声がしたり、テレビなどの音が聞こえたりというように、静寂の方が珍しいはずです。

 

実は環境を整えるということに問題があるのです。

 

マインドフルネスを行う環境をしっかりと整えて、集中して取り組むということは大切ですが、それを実生活に活かしていくことを考えなければ、効果は半減してしまいます。

 

それでは何をすればよいのかというと、マインドフルネスを日常生活の中でも行うということです。

 

本書で辻さんは、宮本武蔵を例に出して解説されています。

 

宮本武蔵は、60回以上の真剣を使った実戦で一度も負けなかったことは有名です。

 

武蔵が自信の精神を最高レベルにまで高めるためには、道場稽古だけでは足りず、実戦というストレス環境下でしか到達できないことを人一倍認識していたからだと考えられます。

(130ページ)

 

真剣を使った試合に挑む武蔵のような過酷な環境に身を置く必要はありませんが、やはり日ごろの生活にマインドフルネスなどの効果を活かすためには、ストレス環境に適応させていくプロセス、トレーニングが別途必要になります。

 

マインドフルネスというのは、いろんな方法があるのですが、一番簡単な方法は自分の呼吸に意識をむけるということです。

 

静かで落ち着いた雰囲気の、座禅や瞑想にピッタリという環境であれば、自分の呼吸に意識を合わせるということは比較的簡単です。

 

もちろん、何度も呼吸から意識は離れますので、何度も何度も呼吸に意識を戻す作業は、そのような落ち着いた静かな環境でも必要になります。

 

しかし、それが電車に揺られていたり、うるさい職場、人の多いレストランなどで同じようにできるでしょうか?

 

現実の生活では、そのような環境の方が圧倒的に多いわけですから、その中でマインドを鍛えることができなければ、かなりもったいないことですよね。

 

本書ではこのように書かれています。

 

満員電車なら「なんて今日は素晴らしい修行環境なんだ!」と、ぜひポジティブに捉えてみてください。通勤ラッシュ時は、あらゆるストレスが混在しています。できれば、このような状況の中でも、常にマインドフルな状態を維持したいものです。

(172ページ)

 

ここでは満員電車を例に出されていますが、日常生活でストレスを感じる状況であれば、それはぜひマインドフルな状況を作り出すためのトレーニングの場だと考えて、マインドフルネスなどに取り組まれると、日常生活でいかにそれを活かすことができるのか、ということを学ぶ良い機会に変わります。

 

職場であったり、日常生活ではストレス環境がかなりたくさんありますが、それらがすべてトレーニングの場となれば、一瞬も無駄にはできませんね。

 

まとめ

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ストレスを感じることが多い現代社会では、マインドフルネスなどでマインドを鍛える方法がとても有効であることは間違いありません。

 

アメリカの大企業などは、結果のみを重視するようなイメージがありますが、そのような企業がマインドフルネスを取り入れているのですから、その効果は確実にあると考えるべきです。

 

そして、重要なことはそのトレーニングを日常生活にもしっかりととり入れていくという姿勢ですね。

 

どのような状況においても、マインドフルな状況、今現在に集中することができる状況を作る、ということがマインドフルネスの目的であるはずで、マインドフルネスをすること自体が目的ではないはずです。

 

マインドフルネスに限りませんが、優れたものは日常生活に取り入れることができてこそ、さらに価値を高めることができるのだと思います。