読書好きけんの雑記ブログ(ヘルシー志向強め)

日々思いついたことをシェアしたいと思っています。読書で得た知識も備忘録を兼ねて、わかりやすく感想をアップしようと考えています。

アンチエイジングには腸内環境を整えよう 腸脳相関について

腸内環境は脳につながっている!

woman jumping on green mountains

 

腸内細菌は健康のためにとても重要であることは、よく知られています。


人類が生き延びてきたのは腸内細菌のおかげかもしれない、とまで言われているのはご存知でしょうか?


それは、人類が誕生して以来、「人は腸内細菌とともに生きてきた」という思えるほどに、腸内環境 は人の体に大きな影響を与えていることが最近わかってきたからなんです。

 

よく「善玉菌」「悪玉菌」という言葉を聞くことがあると思います。

 

人間は、善玉菌の代表ともいえるビフィズス菌を腸内に多く宿した者たちが生き残ってきた印象を持つほど、腸内細菌、特に善玉菌は人の脳や健康と密接な関係があるのです。

 

人間ではありませんが、とてもわかりやすいのが腔腸動物です。

 

腔腸動物の体は、「口があって腸があって肛門がある」といったシンプルな基本構造をしています。

 

私たちの身近なところではクラゲやサンゴなどが腔腸動物になります。

 

腔腸動物は、外から入ってきたいろいろな情報を、すべて腸管でキャッチし、脳に伝えます。

 

これを脳相関といいますが、この関係は人間にも備わっています。

 

つまり、腸と脳は互いに影響し合っているのです。

 

 brown tabby cat lying down

 

ネズミとネコの動物実験によっても、腸内の情報が脳に影響することがわかっています。

 

ネズミが食べ物などから「トキソプラズマ」という細菌に感染すると、腸から脳にその情報が伝わり、ネズミはネコを恐れなくなってしまうのです。

 

細菌だって生き残るために、生存するための方法をとります。

 

ネズミの腸に入ったトキソプラズマが「ネコを恐れるな」という命令を脳に下したのは、細菌であるトキソプラズマの生存手段だったのです。。

 

ネコを恐れなくなったネズミはネコに食べられてしまいます。

 

恐れなくなったネズミは強いですが、やはり猫にはかないませんからね。

 

すると、今度はネコがトキソプラズマに感染します。

 

そのネコの糞や尿と接したネズミが再び感染します。

 

こうして細菌は、ネズミとネコを行 ったり来たりしながら生き延びていくのです。

 

腸内細菌は、ネズミの思考、脳をコントロールしてしまっていることに驚きませんか?

 

ハエによる実験もあります。

 

ハチミツで育てたハエと、ふつうの砂糖で育てたハエを混ぜて交配させると、ハチミツで育ったハエ同士、砂糖で育ったハエ同士のペアができます。

 

通常であれば、このように必ず同じ仲間同士で増えていきます。

 

ところが、ハエの腸内細菌を全部ブロックしてしまうと、それがなくなってしまいます。

 

つまり抗生物質を使って腸内細菌を全部殺し、ハエの腸内細菌がいなくなった状態で同じ実験をすると、ハチミツでも砂糖でも、育った環境とは関係なく交配するのです。

 

腸内細菌がいなくなると、全く違った行動をとってしまう、ということがハエの実験からも明らかになったわけです。

 

こうした数々の実験から、食べものによる生活習慣は腸内細菌によって体に情報として伝わり、脳にまで伝わっていくということがわかりました。

 

ネズミの赤ん坊の実験では、抗生物質によって腸内細菌がいない状態にすると、脳神経の発達が悪くなるという報告があります。

 

腸内細菌の情報が脳の発達に影響しているのです。

 

また、別の考えも出てきています。

 

腸内の細菌からの情報を脳に伝える腸管の神経が、何らかの原因で破壊されてしまったらどうでしょうか?

 

腸内にはさまざまな菌がいますが、たとえば幼少時に腸管の神経を破壊してしまうと、菌がつくった情報が腸管から脳に伝わらなくなり、脳が発達しなくなります。

 

幼少時、どのようにして腸管の神経が破壊されるのかというと、一つは唐辛子に含まれているカプサイシンです。

 

唐辛子はある程度の量であれば辛みを感じるだけですが、量が多いと知覚神経が破壊されてしまいます。

 

そして、知覚神経が破壊されると腸管からの情報が脳に行かなくなるのです。

 

ここから得られる結論は、子どもに大量のカプサイシンが入った辛い料理を食べさせるのはよくないということです。

 

とくに幼稚園に行く前の乳幼児がカプサイシンを食べると、腸脳相関が破壊されてしまいます。

 

子供はあまりカプサイシンで辛い物は食べられないものですが、親がいわゆる激辛好きですと、そういった料理を食べる機会も増える可能性が高くなってしまいます。

 

激辛好きの方は注意してください。

 

また、激辛カレーを得意になって食べている若者も要注意です。

 

単にカプサイシンによって味覚が麻痺しているだけなのですから。

 

日和見菌を味方に

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腸内にはさまざまな菌がいると述べましたが、具体的に大きく分けると3種類になります。

 

善玉菌、悪玉菌、そして、善玉でも悪玉でもない日和見菌がいます。

 

母乳で育った赤ちゃんには、ビフィズス菌を代表とする善玉菌が、腸内細菌の70~80%を占めています。

 

それが幼稚園児になり、小学生になるにしたがって善玉菌の割合がゆるやかに下がってきます。

 

グッと下がるのは中学、高校、成人になってからで、中高年になるとさらに下がります。

 

中高年で見ると、善玉菌、日和見菌、悪玉菌の割合は2:7:1くらいになります。

 

乳幼児、赤ちゃんには悪玉菌はないので善玉7:日和見3:悪玉0くらいの割合です。

 

そのうちバランスが崩れて、平均して2:7:1くらいになっていきます。

 

さらに、健康に配慮していない生活をしていると、50代になって腸内は善玉1:日和見8:悪玉1のような極端に悪い割合に変わっていきます。

 

善玉菌と悪玉菌がそれぞれ1割くらいです。

 

一番多い日和見菌は、健康なとき(善玉菌が活性のとき)は善玉菌に味方し、悪玉菌の発生を防いでくれています。

 

しかし、体力が弱って善玉菌が少なくなると、日和見菌は弱い毒性を人体に排出します。

 

その時々の強いほうに味方する、まさに「日和見」な菌なのです。

 

ですから、善玉菌を増やすことが日和見菌を味方につけることになり、結果として悪玉菌をやっつけることになるのです。

 

まとめ

 

脳は腸内環境に支配されているということが分かったと思います。

 

脳が健康であるということは、アンチエイジングにとってとても重要なことです。

 

ホルモンバランスや、自律神経などは、脳によってコントロールされているのですから。

 

加えて腸内細菌は、神経伝達物質も作っています。

 

気分の調整の役割をはたすセロトニンドーパミンなどのホルモンはよく知られています。

 

これらの神経伝達物質は、腸内細菌も産み出すこともできるのです。

 

そして脳とこれらの神経伝達物質をやり取りするような関係になります。

 

「脳は腸内細菌に影響を与えることを、腸内細菌は脳に影響を与える働きをしているようです」と、グレン・トレイズマン博士を言っています。

 

幸せホルモンともいわれる、セロトニンドーパミンを腸内細菌が生み出すことができるように、ぜひとも腸内環境を整えておく必要があります。

 

幸せホルモンがたくさんあれば、日々の生活も活発に行うことができますので、運動や仕事などを積極的に行うことができます。

 

腸内環境が悪くて、幸せホルモンを生み出せない状況だとしたらどうでしょう。

 

気分が落ち込んで運動なんて、全くやる気が起きず、家でゴロゴロしている・・・

 

運動不足は、アンチエイジングには大敵だということは、もう常識といってよい状況だと思いますが、腸内環境の悪化がそれを引き起こす可能性があります。

 

腸脳相関をしっかりと整えましょう。