甘いお菓子には緑茶を合わせる!血糖値への効果と飲むタイミングが判明!
甘い物の弊害
健康促進やアンチエイジングを心がけている方は、甘いお菓子やスイーツを食べることが身体にどのような影響を与えるのかをご存知だと思います。
特に白砂糖を大量に使ったものは、あまり健康に良い物ではありません。
理由はたくさんあるのですが、白砂糖を処理するために私たちの身体はビタミンB群を大量に消費すると言われています。
ビタミンBは私たちのエネルギー代謝にとても重要なビタミンですが、それが不足するようになると、上手にエネルギーを得ることができません。
その結果、身体のいたるところでエネルギー不足が起こるようになり、健康に悪影響を与えてしまうことになります。
また、ビタミンB群が消費されてしまうと、糖質をエネルギーに効率的に変換することができなくなり、使われない糖質が身体の中にたまってしまうことになります。
そうなると、余った糖質は脂肪になるしかないので、結果として肥満になってしまう可能性があり、成人病へとつながる可能性もあります。
そして、失われるのはビタミンB群だけではなく、他のビタミンやミネラルも大量に失われるようです。
そうなるとアンチエイジングどころの話ではなくなります。
とはいえ甘いお菓子を食べたい
ですから、今日から一切甘いお菓子やスイーツは禁止です、と言われて実行できる人なんていないでしょう。
実行できる人は、相当ストイックは人か、甘いものが嫌いな人かのどちらかでしょう。
ストレスを感じることなく、甘いものを食べないということができるのであれば、それを続けることはとても良いことです。
しかし、甘い物が好きな人のほぼ全員が、今日から甘い物禁止と言われて、一生続けることなんてできるわけがありません。
また、甘い物をこれから絶対に食べないと誓って行動しても、その反動でいつかは甘い物を大量に食べてしまう、という結果になるかもしれません。
ですから、ある程度は控えるけれど、甘いお菓子をやめてしまうという必要はないと思います。
しかし、甘い物を避けるという意味で、カロリーゼロの飲み物を飲むのは逆効果である可能性があります。
カロリーゼロの飲み物には注意が必要です。
さて、甘い物を食べるときに、一緒に合わせたいものは、コーヒーであるということは以前にお伝えしたことがあります。
コーヒーにはたくさん健康への良い効果があり、血糖値の上昇を抑えてくれるという効果もあるため、甘いものを食べるときに一緒に飲むのは最適です。
しかし、コーヒーが飲めないという場合は、いったい何を一緒に飲めばよいのでしょうか?
緑茶を飲む
甘いお菓子やスイーツを食べたいときには、緑茶を一緒に飲むようにしましょう。
緑茶にも、コーヒーと同じように健康への良い効果がたくさんあります。
そして、緑茶にはコーヒーと同じように血糖値を下げる効果があると言われています。
甘い物好きには、この効果はありがたいですね。
緑茶の糖尿病予防効果
まず、緑茶が糖尿病予防に効果があるという研究があります。
ペンシルヴァニア州立大学農学部の研究チームの研究では、マウスを使った実験で、緑茶の成分を摂取すると糖尿病と関連のある検査値が低下するという報告を行っています。
この実験では糖尿病のマウスに、緑茶の抽出物を摂取させて運動をさせました。
その結果、16週間後に、体重は27.1%、腹部脂肪は36.6%減少していました。
さらに空腹時血糖値は17%低下し、インスリン値も65%低下し、インスリン抵抗性は65%減少したことが明らかになったのです。
それとは逆に、緑茶成分を摂取しなかったり、運動をしなかったマウスでは、体重や糖尿病の検査値の改善はみられませんでした。
マウス以外の動物実験でも、緑茶のポリフェノールに肥満を予防する効果があることが確かめられています。
この実験の結果については、このように述べられています。
緑茶には糖尿病を改善する効果があることが明らかになりました。ただし、運動をしなければ、緑茶の成分をいかすことはできません。運動と緑茶の摂取の両方を行うことが重要です
ペンシルヴァニア州立大学ジョシュア ランベルト准教授(食料科学)
緑茶を飲んで運動をすることで、血糖値を健康な状態に維持することができるわけです。
この研究では糖尿病になってしまっているマウスが対象でしたが、糖尿病になる前に緑茶の効果を活用する方が結果は望ましいはずですね。
カフェインの効果
上記の実験では、カフェイン抜きの緑茶を使用していましたが、緑茶にはカフェインも含まれていますよね。
このカフェインの作用も実は、健康にとても良い効果があります。
カフェインには身体のエネルギー消費を促す作用があります。
別の研究でマウスにカフェインのみを摂取させた実験では、基礎代謝が向上し、エネルギー消費が増えることが確かめられています。
また、カフェインを摂った後に運動を行うことで、より効果的に脂肪を燃焼させることができるという報告もあります。
なぜ血糖値に良い効果があるのか?
緑茶には血糖値を抑える効果があるのですが、それはなぜなのでしょうか?
答えは緑茶に含まれるポリフェノールであるカテキンにあります。
カテキンはポリフェノールの一種で、85%程度がカテキン類によって占められています。
カテキンにも種類があり、主にエピガロカテキンガレート、エピガロカテキン、エピカテキン、エピカテキンガレートという4種類が存在しています。
中でも高い健康効果で注目されているのが、エピガロカテキンガレートです。
酸化から守る力が強く、ビタミンCの約7倍、ビタミンEの約14倍といわれています。
この抗酸化作用の強さは、アンチエイジングを心がける私たちにとても魅力的な効果です。
そして、このカテキンが血糖値上昇を抑える効果があるのです。
血糖値を抑えたり、脂肪の燃焼を促したりと、私たちにとってはありがたい効果しかないようなイメージですね。
これは、緑茶の効果の恩恵をできる限り得なければいけません。
どの程度、いつ飲むのが良い?
では、緑茶をどれぐらい、どのタイミングで飲むのが良いのでしょうか?
先ほどのマウスが摂取した緑茶の量は、人間では1日8~10杯に相当する量だということです。
この量って、緑茶を多めに飲む人の摂取量に近い量ですよね。
これだけの量を飲むのは難しい、という方は一日に5杯程度でも効果が期待できるそうです。
そして、飲むタイミングも重要なのですが、カテキンの性質からはまず一気に飲んでも効果が薄いということがあります。
緑茶を飲んだ後に、カテキンが血中に吸収される量はだいたい2〜3%なのですが、1時間半後をピークにその量は減っていき、最後は無くなってしまいます。
カテキンを体内にためておくことができないのですね。
ですから、カテキンの健康効果を維持できるようにするためには、1日何杯かをこまめに飲むのがおすすめされています。
甘い物を食べるとき以外のタイミング
甘い物を食べるときに緑茶を飲むということもよい方法です。
そもそも、甘い物に緑茶はとても相性が良いですよね。
渋めの緑茶は、和菓子はもちろんですが、ケーキなどの洋菓子にもぴったりです。
しかし、血糖値を下げるという意味では、甘い物を食べるときだけではなく、夕方に飲むのが効果的だと言われています。
ある研究では、朝に緑茶を飲むグループと、夕方に緑茶を飲むグループとに分けて血糖値の変化を比べたものがあります。
朝緑茶を飲んだグループは、食後血糖値の上昇を抑える効果はあまりなかったようです。
それに対し夕方に緑茶を飲んだグループは、食後血糖値を抑える効果を確認できたというのです。
とはいえ、先ほどのように緑茶のカテキンの性質から、緑茶は一日何杯かを時間をおいて飲むのが効果的ということから考えて、朝も夕方も飲むということになります。
一日に一杯だけ緑茶を飲むという場合は、夕方がお勧めということですね。
まとめ
緑茶にも、コーヒーに劣らない健康への効果がありますね。
私はコーヒーが好きなので、一日に何杯も飲むのですが、緑茶も同じく好きでして、緑茶もできる限り飲むようにしています。
緑茶はペットボトルなどで、比較的簡単に買えますので、日常に取り入れるのは比較的簡単なのではないでしょうか?