アンチエイジングしているけれど甘いおやつがどうしても食べたい。そんな時にコーヒーを一緒に飲む理由とは?
甘いおやつ
甘い物、特に白砂糖をたくさん使ったおやつはおいしいですよね。
チョコレート、ケーキ、パンケーキ、アイスクリーム・・・
甘い、おいしいスイーツを上げろと言われれば、いくらでもできます。
しかし、健康促進やアンチエイジングなどを考えた場合には、甘いおやつというものは、やはり避けた方がよいものです。
それに関しては、異論を唱える方はいらっしゃらないと思います。
健康のために食べない?
甘い物は避けるべき食べ物ですが、どうしても食べたいときってありますよね。
そもそもスイーツやおやつなどは、生きるために必要な食べ物ではありませんが、食べることで幸せを感じることができます。
幸せを感じることは、健康にもよいことですし、毎日の生活も楽しくなります。
甘い物をこれからの人生、一切食べないという宣言をして、これから生きていくとイメージしたらどうしょう?
とてつもなく強靭な精神力を持っている人なら可能かもしれません。
しかし、ほとんどの人にはそんなことは不可能でしょうし、甘いものを我慢し続けることによって、とんでもないストレスを感じることになるでしょう。
ですから、大量に甘いおやつを食べることは、もちろん健康に害をもたらしますが、適当な量なら食べても問題はないと思います。
できればコーヒーを
甘いおやつなどを食べるときには、できればコーヒーを一緒に飲むことをお勧めします。
コーヒーを飲むことで、血糖値の上昇を抑える効果が期待できる、というのがその理由になります。
なぜ甘いものが良くないの?
甘い物が健康に良くないというのは、様々な原因があります。
すぐに思い浮かぶのは、やはり糖尿病です。
甘いものを食べ過ぎると、糖尿病になりやすくなる、ということは誰もが疑いようのない事実ですよね。
甘いものを避けるべきというのは、やはり糖尿病にならないようにするため、というのが大きな理由の一つです。
そのほかにも、血糖スパイク、糖化など様々な弊害が、甘いものを食べ過ぎることによって起こってきます。
これら甘いおやつの弊害を一言で表すとすると、血糖値の急激な上昇にあると言えそうです。
血糖スパイクについてはこちらを参考にしてみて下さい。
コーヒーを甘い物を食べるときに飲むべき理由
では、甘いおやつを食べるときに、コーヒーを飲むべき理由とはいったい何なのでしょうか?
コーヒーに関しては、その健康効果が見直されて、かなりたくさんの研究報告があります。
そしてその中にコーヒーと糖尿病の関係を調べた研究があります。
それは同時にコーヒーと血糖値に関する研究でもあります。
ちなみに糖尿病の検査は、健康診断では空腹時血糖が図られるだけで、他の項目はありませんよね。
しかし、WHOの審査基準として「75-g経口ブドウ糖負荷試験」というものがあります。
こちらの方がより、血糖値について詳しい情報を得ることができるそうです。
この検査は、検査当日の朝まで10時間以上絶食した空腹のまま採血し、血糖値を測ります。
次に、ブドウ糖液(ブドウ糖75gを水に溶かしたもの、またはデンプン分解産物相当量)を飲み、ブドウ糖負荷後、30分、1時間と2時間後に採血し、血糖値を測るという検査です。
この検査によってわかるのは、食べた後の血糖値が測定できること、さらにどれだけ血糖値を下げるインシュリンが正常に分泌されているかなど、たくさんの情報を得ることができます。
この検査においては、負荷後2時間血糖値は、通常であれば140を超えることはないと言われています。
この負荷後2時間血糖値が、200を超えたら完全に糖尿病ということになるのですが、140以上200未満は「耐糖能障害」と診断されることになります。
耐糖能障害というのは、血糖値を下げる機能が十分ではない、つまりごはんを食べると血糖値が上がりやすくなる、ということになります。
このコーヒーと耐糖能障害について調べた研究の結果があり、甘い物とコーヒーの関係を考えるうえで、とても有益な情報です。
この研究では、耐糖能が比較的悪い人を対象に行われたのですが、コーヒーを毎日飲むことで、食後の血糖値を効果的に下げることが示されていました。
習慣的に飲んでいる人にこの効果が見られたようですが、コーヒーは食後に高くなった血糖値を効果的に下げる効果があるということですね。
クロロゲン酸
コーヒーには、抗酸化作用のあるクロロゲン酸が含まれています。
詳細はこちらからご覧いただけます。
このクロロゲン酸も、血糖値の上昇を抑える効果があると言われています。
今回はマウスを使った実験ですが、食事と一緒にクロロゲン酸を摂ったマウスは、血糖値の上昇が緩やかになったというのです。
まさに理想的な結果ですね。
この実験では、食後にクロロゲン酸を与えられたマウスの血糖値の上昇は緩やかにはならなかったという報告が同時に上がっています。
この実験は食後すぐの血糖値のみの結果で、食後どのように血糖値が下がるかは測定されていないようです。
なぜ血糖値の上昇が抑えられるのか?
なぜコーヒーに含まれるクロロゲン酸を摂ることで、それも食事中に摂ることで血糖値の上昇を抑えることができるのでしょうか?
まず、食事に含まれている糖質は、酵素によって分解されていき、最後にはグルコースにまで分解されて吸収されます。
クロロゲン酸は、この分解の過程で働く酵素の活性を抑える効果があると言われています。
そのため、グルコースにまで分解されるスピードが遅くなるため、血糖値の上昇がスムーズになると言われています。
また、クロロゲン酸が腸内で働くと、デンプンが細かく分解された腸に吸収されるのを阻害する効果もあると言います。
コーヒーの飲み方
今までの研究結果を見てみると、コーヒーには血糖値の上昇を阻害してくれたり、血糖値をスムーズに下げることを助けてくれる効果がありそうです。
では、そのコーヒーをどのように飲めば、これらの効果を得ることができるのでしょうか?
やはりコーヒーはブラックで飲むのが良いですね。
まず、血糖値を上げない目的で飲んでいるのですから、コーヒーに砂糖を入れるのはあまりよくないでしょう。
牛乳などを入れることについては、研究報告はあまりないようですが、砂糖を入れなければ問題ないのではないかと思います。
そして、マウスの研究で、食後にクロロゲン酸を摂取しても、血糖値の上昇は緩やかにならなかった、ということから、コーヒーの効果を最大限に期待するのであれば、食中つまり食べているときに、一緒に飲むというのが理想的ということになります。
ですから、甘いものを食べたいときには、できればブラックのコーヒーを一緒に飲むということが、血糖値を抑える、下げるということから考えるととてもよい組み合わせということですね。
ちなみに、コーヒーはデカフェ、つまりカフェイン抜きのコーヒーでも、血糖値に関しては普通のコーヒーとそれほど変わらない結果が出ているようです。
まとめ
私はコーヒーが好きなので、一日に何杯も飲んでしまうのですが、この結果はとてもうれしいですね。
しかし、糖尿病を防ぐというような効果は、やはり運動や正しい食生活が基本になります。
そのうえでコーヒーの効果が期待できるということですね。
いくら甘い物を食べたとしても、コーヒーを飲んだから大丈夫、というような免罪符のような使い方はできないので、そこは勘違いされないようにしてください。
甘い物、スイーツ、おやつは程々に、コーヒーと一緒に楽しみましょう。