梨を食べて夏バテ予防。健康、アンチエイジングの効果も期待できる理由とは?
梨の旬
そろそろ梨がおいしい季節になってきましたね。
私は梨が好きでして、この季節がとても楽しみなんです。
正確には9月頃が旬になるのですが、そろそろスーパーなどに梨が出始めています。
おいしい梨ですが、実は健康にとても良いフルーツなのですよ。
水分
梨のおいしさは、やはりそのみずみずしさにありますね。
ジューシーな梨ほど、おいしく感じるものです。
水分が多く含まれているほどおいしく感じる梨ですが、その90%ほどがやはり水分でできています。
これは、夏の暑い時期に失われやすい水分を補うという意味でも、とてもありがたい果物なのですね。
自然の見えないバランスのようなものを感じてしまいます。
暑い日が続いていると、どうしてもエネルギー代謝が活発になるために、水分が不足しやすくなってしまいます。
そうなると、血液の中の水分も少なくなってしまうため、血流が悪くなることで血圧が高くなってしまうことがあります。
そうなると、血栓ができやすくなってしまったり、心筋梗塞や脳梗塞などの原因になってしまう可能性があります。
梨の水分補給は、こういった高血圧やその他の病気を予防するためにも、とても重要なものなのですね。
カリウム
梨にはカリウムが含まれています。
果物や野菜には、カリウムが豊富に含まれているものが多いのですが、この梨もその一つです。
カリウムは、体内のナトリウムのバランスを整えてくれる効果があります。
現代の食事は、どうしても味が濃くなっているように感じます。
特に外食をすると、味が濃いような気がしてしまいます。
薄味でなければならないものは、そのように味付けされていると感じますが、やはりお客様を集めるためには、薄味よりも濃い味でないといけないのでしょうね。
濃い味付けの料理をたくさん食べると、やはり塩分を摂りすぎてしまうことが良くあります。
そうなると、体内にナトリウムがたくさんある状態になってしまうため、高血圧になってしまうことがあります。
高血圧は、先ほども出てきましたが、それが原因で様々な病気を引き起こすことがあります。
カリウムは、余分なナトリウムを体外に排出してくれる効果がありますので、梨を食べることで、高血圧を予防する効果が期待できるのです。
さらにカリウムは、ナトリウムバランスを整えることで、水分量の調整も行う効果があります。
そのため、むくみの解消にも効果がありますよ。
アスパラギン酸
アスパラギン酸は、体内でのエネルギー生成を促進し、疲労を回復させたり、毒性を持つアンモニアを体外へ排出する働きがあるアミノ酸の一種です。
アンモニアは尿から排出されるため、アスパラギン酸には利尿作用があるとされています。
夏の暑い時期に利尿作用で体温を下げる働きもあるとされている優れた成分です。
また、カリウム、マグネシウムなどのミネラルを細胞に運び込む役割も担っています。
このアスパラギン酸は、その名前からイメージできるかもしれませんが、アスパラガスにたくさん含まれているものです。
そして、梨にもこのアスパラギン酸が含まれています。
このアスパラギン酸は、スポーツドリンクにも配合されているアミノ酸で、エネルギー生産を促進する効果がありますので、疲労などからの速やかな回復が期待できます。
アスパラギン酸は熱に弱い性質があるのですが、梨の場合は生で食べることがほとんどだと思いますので、アスパラギン酸を効果的に摂取することができます。
アスパラギン酸がたくさん含まれるアスパラガスについては、こちらを参考にしてみてください。
アスパラギン酸の不足
逆にこのアスパラギン酸が不足してしまうと、エネルギーの生産がうまくできなくなってしまうことから、疲れやすくなってしまうと言われています。
また、アンモニアの排出もアスパラギン酸は担っていますので、アンモニアが効果的に対外に排出されないことから起こる、様々な病気になってしまう可能性があります。
食物繊維
梨には食物繊維が含まれています。
食物繊維が含まれているということは、ご想像の通り腸内環境を整える効果があります。
食物繊維は便の量を増やしてくれるため、便通を整えることで腸内環境を整えることができます。
また、食物繊維が腸内細菌の善玉菌の餌となることで、善玉菌が増えることになり、これも腸内環境をよくすることになります。
腸内環境は、私たち人間の免疫機能にとても重要な臓器です。
免疫機能に関わる細胞の6割以上は腸に存在するとも言われています。
ですから、腸内環境が乱れてしまうと、免疫機能も低下してしまうことになります。
新型コロナウイルスの特効薬やワクチンなどがない今、私たちの武器はこの免疫力だけの状態ですので、しっかりと腸内環境を整えておきましょう。
ソルビトール
梨に含まれているソルビトールは、果糖の一種と言われる糖質です。
清涼感を感じさせる甘みが特徴で。ソルビトールには整腸作用もあると言われています。
食物繊維と合わせての整腸作用ですので、腸内環境を整えるために、梨は最適の食物と言えそうですね。
ソルビトールは大量に摂取すると下痢になってしまうことがありますので、あり得ないほどに梨を大量に食べるのはよろしくないです。
ただし、普通に食べる程度であれば全く問題ないと言われています。
タンニン
梨に含まれるタンニンは、ポリフェノールの一種です。
ポリフェノールですので、その期待される効果は抗酸化作用ですね。
老化は身体の酸化が原因で起こってしまうものがたくさんあります。
肌のシミやたるみ、くすみなどもやはり酸化が大きな影響を与えています。
そのため、タンニンのような抗酸化作用を持つ物質を摂ることがとても大切になるのですね。
そこで梨の出番ですが、梨にはタンニンが含まれているため、抗酸化作用も期待することができるわけです。
クエン酸
梨にはクエン酸も含まれています。
クエン酸は酸味を感じさせる成分ですが、梨のさわやかな酸味はクエン酸によるものもあります。
クエン酸は、疲労回復にとても効果が高いと言われていて、このクエン酸もスポーツドリンクに配合されていることが多いです。
そして、クエン酸は胃液の分泌・胃の活動促進作用があり、それにより食欲を増進させる効果があると言われています。
夏から秋にかけて食べることで、夏バテ予防にも効果があるということになります。
アスパラギン酸と合わせて、このクエン酸も疲労回復に効果があるということで、夏から秋にかけての梨は理想的な食べ物ですね。
食べ方
梨を食べるときには、皮をむいて食べることが多いと思います。
皮は少し硬いので、向いて食べる方がおいしく感じますからね。
しかし、栄養の面から考えると、皮をむくのはちょっともったいないです。
それというのも、たくさんの栄養が皮、そして皮と実の間にたくさん含まれているからです。
皮をむいて食べる場合は、できる限り皮を薄くむいて食べるようにしましょう。
皮ごと食べるのも、少し歯ごたえがありますが、とてもおいしいですよ。
ぜひ梨の豊富な栄養をすべて体内に取り入れましょう。
まとめ
夏から秋にかけて旬を迎える梨ですが、その成分を考えるとその時期に必要なものがすべて詰まっているような気がする果物ですね。
やはり旬というものは、しっかりと意味があってのことなのだということを改めて感じさせるものです。
夏バテ防止、また健康やアンチエイジングなどの効果が期待できる梨を、旬の時期においしく味わいましょう。