読書好きけんの雑記ブログ(ヘルシー志向強め)

日々思いついたことをシェアしたいと思っています。読書で得た知識も備忘録を兼ねて、わかりやすく感想をアップしようと考えています。

肉だけダイエットは健康に良いの?肉に関する研究から考えてみた。

肉が健康に悪いデータは実はない?

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肉類が健康に良くないということがよく言われますし、誰もがそれを知っているのではないかと思います。

 

肉類、牛肉や豚肉、鶏肉だけをたくさん食べれば、当然健康に良くない結果が出るわけですが、それが理由で肉類が健康に良くないというのは、少し乱暴な気がしますね。

 

ここでは、環境負荷などに関しては、ちょっと無視したところで話を進めたいと思います。

 

環境負荷について

 

assorted color cattles

 

食肉を作るためには、家畜に餌を与えたり水を与えたりする必要がありますし、呼吸によって二酸化炭素を吐き出すことから、環境破壊につながると言われています。

 

例えば、牛肉1kg食べるごとに、車で100km走るのと同じ量の温室効果ガス(温暖化の原因となるガス)が排出されるとの計算があります。

 

そして牛肉をたくさん消費するアメリカの場合を見てみると、飼料用の穀物を栽培するために、全米の農地の約半分が使用されていると言われています。

 

さらに7,600万kgの農薬と77億kgの窒素肥料、そして大量の水が消費されている状況ですので、環境への負荷は相当に大きいものです。

 

これら牛肉を生産するために必要な穀物などを、発展途上国などに分けることができれば、餓死する人達を救うことができるではないか、というのが肉食が良くないと言われる理由になることがあります。

 

温室効果ガスなどは、本当に二酸化炭素などが原因なのか、ということが実は科学者の間でも議論されている最中のようです。

 

科学的にはまだ確証はないというのが現状のようなのですが、マスコミの先導やお金を稼ぐことができるためか、すでに証明されたかのように活動されています。

 

温室効果ガスについては、疑問がある状況ということになりますが、それが事実だとすれば、確かに牛はたくさんの温室効果ガスを出します。

 

そして、穀物などを発展途上国に送ることができれば、飢えている方たちを救うことができるということは事実であるため、それを理由に肉を食べるのを減らす、ということは重要なことかもしれません。

 

そのため、環境負荷を理由に肉をたくさん食べるのは良くない、という議論には反論ができないでしょうね。

 

しかし、今回はこの環境への問題などは考慮しないで考えてみたいと思います。

 

つまり、健康に良いのか悪いのかということで考えてみたいということです。

 

データの読み方を都合よく解釈している

 

fruit lot on ceramic plate

 

肉が健康に良くないと考えている場合、よく研究結果が示されているのですが、そのデータをよく見てみると、都合よく解釈されていることが多いです。

 

2014年に発表されたデータでは、食事の内容と病気の発生率、死亡率に関連があるのかどうかが報告されています。

 

これは数千人を一定期間にわたって追跡しているようで、かなり信頼できる内容になっているようです。

 

肉食をすべきではないと考える人がこの報告を見て、たんぱく質の摂取量が多いことが、あらゆる病気による死亡率の大幅な上昇、なかでもガンや糖尿病による死亡率の大幅な上昇と関連することが見いだされたという引用をしているようです。

 

しかし、この研究で示された内容は、肉食が身体に悪いという内容とは全く違ったものです

 

全体としては、50歳以上のすべての人を考慮すると、たんぱく質の摂取量と、あらゆる原因による死亡、心血管疾患による死亡、がんによる死亡のそれぞれに関連がないことが見いだされた、という報告になっています。

 

このデータからどうして、肉が身体によくないという結論を導き出したのでしょうか?

 

それは、肉類が健康に悪いという結果は、50~65歳までの人に限って見ることができたデータです。

 

その年齢層では、たんぱく質の摂取量が多いことと、死亡リスク、特にガンや糖尿病による死亡リスクとの間に関連がありました。

 

しかし、65歳以上の人に対してはデータは逆のことを示しています

 

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たんぱく質の摂取量が多いことは、あらゆる原因による死亡率、またがんによる死亡率の低下に関連がありました。

 

その結果として、この研究の研究者たちはこのように結論づけたそうです。

 

これらの結果から、中年期にたんぱく質の摂取量が少なく、その後の高齢期にたんぱく質の摂取量が中程度かそれ以上だと、健康寿命や寿命が最大限に延びる可能性が示唆される。

 

つまり、肉食が身体によくないと結論付けるデータは、ごく一部の年齢層のデータだけを抜きだして、都合よく解釈されている可能性が高いということになります。

 

このデータを忠実に健康に反映させるのであれば、50~65歳までは肉食はやや控え、65歳以上からは食べる肉の量を増やすように提言されなければならないはずです。

 

しかし、肉食が悪であるかのように主張する場合、そのような事実はあまり明かされることなく、健康に良くないという部分だけを強調して発表することが多いです。

 

healthyounger.hatenablog.com

 

また、相対リスク、絶対リスクなどの問題もありますので、肉食が健康に良くないという研究結果は、まだ出ていないというのが現状である、というのが正確に報道されるべきものです。

 

じゃあ肉は身体によい?

 

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では、肉をたくさん食べれば食べるほど健康に良くなるのか、というとそういうデータもまたないのが事実です。

 

赤身肉、脂肪の少ない肉を食べることはむしろ健康に良い、という研究報告があるために、肉は健康に良い物だという人もいますよね。

 

しかし、赤身肉が健康に良いというデータを報告している研究もあれば、まったく逆の結果を報告している研究もあるのが事実です。

 

ですから、肉食が健康に悪いというデータが乏しいために、肉食が健康に良いからどんどん食べろ、という結果には当然ならないわけです。

 

肉をたくさん食べると体重が減る?

 

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肉が健康に悪いという結果はデータとしては乏しいのですが、確実にわかっていると思われる結果はあります。

 

肉をたくさん、特に肉だけを食べていると健康に悪影響を与えるということです。

 

healthyounger.hatenablog.com

 

様々な研究報告があるのですが、必須アミノ酸であるメチオニンの中間代謝物であるホモシステインの悪影響には注目する必要があります。

 

それらの結果を考えると、肉だけダイエットと呼ばれるようなダイエットは、確かに体重が落ちるのですが、健康への悪影響については、好意的に見てもそれは研究段階のようです。

 

悪影響の方が大きいのではないか、と私個人としては考えています。

 

肉だけダイエットも実は、炭水化物を抜くダイエットと同じように、肉や野菜をたくさん食べて炭水化物を減らすということが基本になるのですが、このダイエットをやってみようと考える方の多くは、やはり肉好きの方が多いです。

 

なぜなら、肉好きにとってはこのダイエットは楽勝のダイエットですからね。

 

このような場合は、食べるべき野菜の量は不足して肉だけを食べている状況になっている場合がほとんどです。

 

テレビなどでも肉類だけを食べて痩せた、ダイエットに成功したということが紹介されますが、見た目があまり変わっていないように感じることが多いです。

 

個人的な意見ですが、身体についた脂肪を燃やすためには、やはりエネルギーが必要になりますが、炭水化物も重要なエネルギー源です。

 

その脂肪を燃やすために必要な炭水化物が不足していると、肉だけを食べて痩せたとしても脂肪が効率的に減っていないことから、見た目にあまり変わらない、というような状況になるのではないでしょうか。

 

アンチエイジングや美容、健康促進を心がけている場合は、見た目の美しさがとても重要になりますよね。

 

肌に張りがあって、活動的で若々しい、そんな理想的な状況を望んでいるはず。

 

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そこを目標とするのであれば、肉だけダイエットは選択肢から外れそうですね。

 

まとめ

 

体重を落としたい、ダイエットをしたいという場合、短期間で一気に体重を落としたいというのであれば、肉だけダイエットをやってみるのも一つの選択肢です。

 

しかし、長期にそれを続けることは、健康への悪影響が心配と考えざるを得ませんね。

 

肉は適量食べることで、健康への被害がなく、むしろ健康に良い可能性があるというのが研究によって報告されているのが現状ですから、食べ過ぎないようにすることが大切です。

 

ところが、どんな肉でも肉好きにはとてもおいしいものですから、食べ過ぎないようにするということが一番難しいことではないでしょうか?

 

たんぱく質の適量は、肉、卵、豆腐などすべてを含めて、手のひらに乗る程度の量と言われています。

 

厚みも手のひらの厚み程度と言われていますので、意外と少ないので、そこは注意が必要ですね。

 

適量がどれほどのものなのか、自分の手を見ながら考えれば、基準があるためわかりやすいのではないでしょうか。