「じゃがいもを食べると太る」は誤解では?
じゃがいもは太るから我慢?
じゃがいもはとてもおいしい野菜ですよね。
野菜が好きではない子供でも、じゃがいもが好きな子は多いはず。
日本ではじゃがいもは、あまり主食として料理されることはありませんが、海外では米ではなく、じゃがいもが主食になっているところもたくさんあります。
やはり世界でも愛されている野菜ということでしょうね。
しかし、このじゃがいもはダイエットを考えている方々にとっては、避けるべきものだというイメージがついてしまっているようです。
その理由は、やはり炭水化物がたくさん含まれているため、太りやすい食材だというイメージからでしょうね。
糖質制限食などでダイエットを行っている方も、じゃがいもを避ける方が本当に多いです。
糖質制限食を実践している方は、じゃがいもだけでなく人参などの糖質がたくさん含まれていると考えられる野菜を避けますよね。
小麦粉とか片栗粉のようなものも避けるので、たとえばカレーを食べることができないようです。
カレーにはじゃがいも、人参、玉ねぎそしてカレーのルーには小麦粉などが使われているために、食べられるのは肉だけになってしまうようです。
それはもはやカレーではありませんが。
その状態が心地よいのであれば、どんどん続ければよいのですが、そうでないなら我慢しないで、じゃがいもや人参などを食べればよいのにと思ってしまいます。
じゃがいもは、上手に食べれば太りやすい食材ではなく、むしろ食べるべき食材になると私は考えています。
なぜ食べるべきなのか?
じゃがいもをダイエット中に上手に取り入れるべき理由はどこにあるのかというと、やはり食物繊維がたくさん含まれているところにあります。
じゃがいもには、100gあたりの8.9gの食物繊維が含まれています。
それに対して白米は同じ100gでも、食物繊維の量は1.5gとじゃがいもより少なくなります。
食物繊維がたくさん含まれているということで、体内に糖質が吸収される速度を緩やかにしてくれる効果があります。
白米の場合は、食物繊維が少ないため比較的早く糖質が体内に吸収されることになりますが、じゃがいもには食物繊維がたくさん含まれているために、それが糖質の吸収を妨げる効果を生むからです。
糖質の吸収が早いと、血糖値が急激に上昇してしまうことになり、その血糖値を下げようとしてインシュリンが大量に分泌されます。
それで血糖値が急激に下がるのですが、そこで処理された糖質の多くは脂肪として蓄えられることになります。
血糖値が急激に上昇することは、肥満につながってしまうため、ダイエットをしている場合は、糖質を避けようとするわけですね。
しかし、糖質が急激に吸収されなければ血糖値も緩やかに上昇することになり、インシュリンの分泌も抑えられることから、肥満にはつながらないとも考えられるわけです。
その意味でいえば、じゃがいもは食物繊維が豊富に含まれている理想的な食べ物と言えそうですよね。
そして、食物繊維がたくさん含まれていることで、腸内環境が整います。
食物繊維は、私たち人間はほとんど消化できないものですので、大部分がそのまま腸に届くことになります。
食物繊維は腸内で水分を含むことで膨張しますので、便の量を増やす効果があります。
その結果、便通が整うことで便秘を防ぐことができるため、腸内環境を整えることができるわけです。
さらに、食物繊維は腸内で善玉菌の餌となることから、腸内の善玉菌を増やす効果も期待できます。
腸内で善玉菌が増えることは、私たちの身体を痩せやすい体質にしてくれると言われています。
ですから、腸内環境を整えることは、ダイエットが成功しやすい体質になるということにもつながるわけです。
食物繊維を含んだじゃがいもを避けることは、痩せにくい体質になるという結果になるかもしれませんよ。
もちろん、それ以外の食材で食物繊維をとっていれば別ですが。
カロリーが低い
じゃがいもは、意外かもしれませんがカロリーが低い食材です。
同じ量の白米と比べても、そのカロリーや約半分と言われていますので、かなりカロリーが低いことがわかりますね。
つまり、ダイエットしたいなら白米食べないでじゃがいもを食べろということにもなりそうですね。
じゃがいもは、カロリーが低いうえに食べ応えもあり、食物繊維がたくさん含まれていることから、腹持ちが良いと言われているため、むしろダイエットの味方とも考えられる食材なのですよ。
カリウムが豊富
じゃがいもにはカリウムが豊富に含まれているため、体内のナトリウムバランスを整えてくれます。
ナトリウムを多くとる、つまり塩分をたくさん摂ると、当然体内のナトリウムバランスが崩れてしまうことになります。
ナトリウムバランスが崩れてしまうと、私たちの身体はナトリウムの濃度を下げようとして、水分を蓄えるようになってしまいます。
余計な水分がたくさん体内に残ってしまうのですから、単純にその水分の量だけ体重が増えますし、むくみの原因にもなってしまうわけです。
しかし、じゃがいもに含まれているカリウムは、体内の余計なナトリウムを排出してくれることで、ナトリウムバランスを整える効果があります。
その結果、体内から余計な水分も排出されることになりますので、むくみの改善にもなりますし、ダイエットにも一役買ってくれるわけです。
じゃがいもで太るのは?
ここまで見てきた通り、じゃがいもには太る要素があまり見当たりませんね。
しかし、じゃがいもを食べて太ったという場合は、どのような理由が考えられるのでしょうか?
それは、単純にじゃがいもを食べえすぎたから、ということが言えます。
いくらじゃがいもが太りにくい食材だと言っても、炭水化物を含んでいますし、たくさん食べればカロリーもたくさん摂取することになるわけです。
そうすればじゃがいもに限らず、どんな食材でも太ってしまうことになります。
まあ、じゃがいもだけをたくさん食べ続けた、という方はあまりいらっしゃらないと思いますが、じゃがいもを含めて食べた食事が食べすぎだったということですね。
そして、次の理由の方がじゃがいもには問題になるかもしれません。
じゃがいもは、油との相性が抜群であるということです。
ポテトチップスやフライドポテトなどをイメージすると、その意味がすぐに分かると思います。
私たちは、塩と炭水化物と油が一緒になっていると、とんでもなくおいしく感じるようで、ポテトチップスやフライドポテトなどは、まさにそれにぴったりと当てはまってしまうわけです。
油と相性ばっちりのじゃがいもですが、そうなると当然ですがカロリーが跳ね上がってしまうことになります。
ポテトチップスの袋にカロリーがかかれているので知っている方は多いと思いますが、一袋で1食分のカロリーになってしまうことも多いですよね。
しかも、ポテチを1袋食べようと思えば簡単に食べられませんか?
他にも、じゃがいもとマヨネーズ、じゃがいもとバターなどは鉄板の組み合わせだと思いますが、これまたカロリーが跳ね上がってしまうために、食べ過ぎには注意が必要になります。
ですから、じゃがいもの味付けには注意が必要になりますね。
肉じゃがなどの日本食で食べるのが一番良いのではないかと思います。
まとめ
じゃがいもは高カロリーで太りやすい、というイメージは捨てるべきだということが分かったのではないでしょうか?
ダイエットをしている場合は、じゃがいもはむしろ積極的に食べるべき食材かもしれません。
ただし、油との相性の良さには注意が必要ですが。