鶏むね肉は安くてありがたいだけじゃない!疲労回復効果が凄い!
鶏のむね肉はなぜ安い?
鶏の胸肉は安いので、とてもありがたい食材ですよね。
私は、鶏もも肉が好きなのですが、やはりちょっと値段が高めですので、鶏むね肉を良く買います。
理由は安いからということもありますが、私は鶏むね肉も好きなので、もも肉よりも買う機会が多いというだけです。
もも肉がむね肉よりも安ければ、もも肉を頻繁に買うと思います。
ところで、むね肉はもも肉よりもどうして安く買うことができるのでしょうか?
むね肉はもも肉よりもパサパサしていてまずいから、もも肉よりも売れなくて安く売られているのでしょうか?
それも多少の理由にはなっているようで、もも肉には適度に脂肪が含まれているため、調理しても柔らかく仕上げることが比較的簡単です。
しかし、むね肉は脂肪があまり含まれていないことから、調理の過程で水分が失われてしまってパサパサの仕上がりになってしまいます。
日本人の多くは、牛肉ではさしがたくさん入っている、脂肪がたくさんあって柔らかい肉が好きなため、もも肉に人気が集まってしまうようですね。
理由は味の問題以外にも、取れる肉の量も原因になっています。
鶏一羽から摂れる量は、もも肉よりもむね肉の方が多いため、むね肉の方が安くなっているようです。
むね肉は100gが100円以下になっていることもあったりして、本当にありがたい食材ですので、私としてはありがたいです。
ちなみに海外では、脂ののった肉はあまり好まれないところもあり、そのような国ではむね肉の方がもも肉よりも高いところもあるようです。
むね肉に含まれるたんぱく質
鶏のむね肉は健康に良いということが、いろんなところでいわれていますが、やはり注目すべきは含まれているタンパク質です。
タンパク質は、私たちの身体を作る上でとても重要な栄養素であるということは常識です。
筋肉、髪の毛、内臓、血管など身体のあらゆる部分がタンパク質を材料として作られています。
それだけではありません。
身体を機能させるためには、様々な酵素やホルモンを作り出す必要がありますが、その材料としても使われています。
さらに免疫細胞の材料にもなりますので、タンパク質が不足すると、免疫がうまく機能しない可能性があります。
身体のありとあらゆるところでタンパク質は必要になるのですね。
そのタンパク質を鶏のむね肉はたくさん含んでいます。
むね肉100gに対して、タンパク質は22~23g含まれています。
ボディービルダーの方などは、タンパク質をたくさん含んでいるということから、ささみを良く食べますが、含まれるタンパク質の量は、むね肉とそれほど変わらない量です。
それほどむね肉にはタンパク質がたくさん含まれているのですね。
ちなみに、もも肉は100g当たり18~19g程度ですので、タンパク質はむね肉の方が効果的に摂れるということになります。
むね肉でタンパク質を補給するのは理想的
私は、鶏のむね肉でタンパク質をとることは、とても理想的な方法だと考えています。
その理由は、むね肉にはあまり脂肪が含まれていないことです。
タンパク質をたくさん摂ろうとすると、肉類で摂るという発想になるかと思います。
しかし、肉類をたくさん摂ってしまうと、タンパク質は確かにたくさん補給できますが、脂肪もたくさん摂ってしまうことが多く、結果的にカロリーオーバーとなって肥満につながってしまう可能性がありますね。
その点、鶏のむね肉には脂肪があまり含まれていないにもかかわらず、タンパク質は豊富にふくまれているという理想的な食材だと思います。
むね肉のタンパク質は良質
さらにむね肉に含まれているタンパク質は、とても良質なものです。
タンパク質は、たくさんのアミノ酸が結合してできているのですが、アミノ酸にはたくさんの種類があります。
そのため、タンパク質と言っても、私たちが吸収しやすいタンパク質、吸収しづらいタンパク質があります。
鶏のむね肉には、身体に必要なアミノ酸がバランスよく含まれていて、比較的吸収しやすいと言われいてます。
イミダゾールジペプチド
そして、鶏のむね肉に含まれていて、私たちの身体にとても有益な成分がイミダゾールジペプチドです。
あまり聞いたことがない名前ですよね。
この成分は特に渡り鳥が遠くに長い時間飛んでいくために、とても重要な働きをしています。
地球上で最も長距離を飛ぶといわれる渡り鳥は、キョクアジサシという鳥なのですが、なんと、1年間に8万キロメートルも飛ぶというから驚きです。
8万キロというと、地球の赤道がおよそ4万キロメートルですので、地球2周分も飛ぶことになります。
そんなことができるのは渡り鳥の翼の付け根に、このイミダゾールジペプチドが豊富に含まれているからだと言われています。
イミダゾールジペプチドという名前は長いためか、一般的にイミダペプチドと呼ばれているようです。
鶏は渡り鳥ではありませんが、むね肉にイミダゾールジペプチドが豊富に含まれています。
イミダゾールジペプチドは、人間の疲労の回復にも非常に効果的であることがわかっています。
ちょっと詳しく見てみると、イミダゾールジペプチドは、食事などで消化吸収されると体内で、β‐アラニンとヒスチジンの2つのアミノ酸に分解されます。
この2つのアミノ酸が血液によって体中に運ばれていきます。
イミダゾールジペプチドでなく2つのアミノ酸になって循環していくことが重要です。
なぜなら、疲れの現場である脳や筋肉にはこのアミノ酸を再合成する酵素がたくさんあるため、分解されているものを再びイミダゾールジペプチドに戻すことができるからです。
せっかく吸収したイミダゾールジペプチドは、必要のない場所で消費してしまわないで、必要なところにピンポイントで届けたいのですが、それが2つに分解されることで可能になっているのです。
イミダゾールジペプチドは、疲れた場所にピンポイントで効く、とても優れた成分ということが言えそうですね。
ですから、朝起きるのがつらい、休日にしっかりと休んだはずなのに疲れが抜けていない、というようなことがある場合は、イミダゾールジペプチドをとるためにむね肉を食べるというのが良いかもしれませんね。
抗疲労に関する研究を行っている大阪市立大学の研究チームの研究の結果では、イミダゾールジペプチドの疲労回復の効果が報告されています。
その研究では、イミダゾールジペプチドを4週間摂取するグループと、しないグループとに分け、4時間の自転車こぎ運動を行ってもらったそうです。
なかなか過酷な研究ですね。
その結果、イミダゾールジペプチドを取っていないグループは、摂取したグループよりも疲労感を1.5倍感じていることがわかりました。
さらに実験終了後4時間後には、なんと2倍も疲労感を感じていたそうです。
イミダゾールジペプチドは、今食べたからすぐ効く、という性質のものではなく、摂取後最も効果を発揮するのが2週間後だと言われています。
ですから、習慣的にむね肉を食べるようにすると、イミダゾールジペプチドの効果を上手く取り入れることができそうですね。
まとめ
鶏むね肉は、とてもお手頃な食材なのですが、そのパワーは侮れませんね。
お手軽なだけに、継続的に食事に取り入れることも難しくなく、またいろんなレシピに鶏むね肉を使うことができますので、ぜひイミダゾールジペプチドの効果を取り入れていきたいものです。
最近ではコンビニでもサラダチキンなど、むね肉を手軽に変えるのもありがたいです。