肉だけダイエットで健康的に痩せられる?
肉だけダイエットは効果あり?
肉だけダイエットの人気が相変わらず高いようです。
肉だけダイエットというのは、いろんなやり方があるようですが、本当に肉だけを食べるという、肉好きにはたまらないダイエット方法もあるようです。
糖質制限で肉だけしか食べない、というのも肉だけダイエットに分類されるのかもしれません。
肉が好きという方は多いので、このダイエット方法はまさに極楽という感じで、肉だけダイエットの知識もあまりないままに取り組んでしまう方も多いようです。
私も肉は好きですが、肉だけをずっと食べ続けるということは、もう拷問に近い気がしてしまいますが。
肉だけダイエットを行うと、確かに体重自体は減ると言われています。
その理由はいくつかあります。
まず、肉は消化しづらく吸収しづらいという特徴があります。
そのため、肉を消化するたくさんのカロリーを消費するということになります。
肉を食べた後に、身体が暖かくなるということを経験されたことがあるかもしれません。
肉をたくさん食べた後は、長い時間体温が上がっている、ということが研究によって報告されているのですが、実際肉をたくさん食べた後というのは、長い時間身体が暖かいということを私は感じます。
ちなみに、朝食にタンパク質を摂るべきと言われることがありますが、それは朝食でタンパク質を摂ることで、体温がしっかりと上昇することによって、これから活動するぞというモードに身体がスムーズに切り替わるから、というのが理由の一つになっています。
そして、タンパク質を摂ることで、消化に時間がかかるため、消費カロリーが増えるということも理由になっているようです。
私としては、朝食は食べたい、お腹が空いていれば食べればよい、と考えていますので、常にタンパク質を摂るべきとは考えていないのですが、朝食を常に摂るという方は、タンパク質多めの食事の方が良いのかもしれませんね。
最近では、朝食がまるでおやつのように甘いものが多いように感じますが、それはあまり良くないのでは、と常々考えているのですが、そういったものを食べるよりは、タンパク質と野菜のような朝食の方が望ましいでしょう。
朝食はこのぐらいにして、肉だけダイエットに戻りたいと思います。
肉は消化に時間がかかるのですが、それが意味するところは、肉を消化するためにはそれだけたくさんのエネルギーが必要になる、ということです。
必要とされるエネルギ―は圧倒的に多くて、脂肪を燃やすときに必要なエネルギーは4%、糖質は6%。これに対し、肉は30%のエネルギーを必要とすると言われています。
なんと三大栄養素の他二つよりも、5~7倍ものエネルギーを必要としています。
ですから、肉だけを食べることで、エネルギー消費を増やすことになり、体重が減るという理屈ですね。
そして、肉だけダイエットを行うことで、タンパク質を補給することになりますから、適度な運動を行うことで、筋肉も維持することができます。
痩せやすい身体になるためには、基礎代謝を高めることが必要なのですが、やはり基礎代謝を高める一番の方法は、筋肉量を増やすことです。
その意味だけで考えれば、肉だけダイエットは効果があると言えそうです。
肉だけダイエットは取り組むべき?
肉だけダイエットに取り組むかどうかは、個人の考えですので良い悪い、というべきことではないかもしれません。
自分にあっていると考えられる場合は、継続するのが良いのかもしれませんし。
しかし、一般的な考え方から言うと、肉だけダイエットはどう考えても健康的な痩せ方ができないように感じます。
その理由として最初に考えられるのは、体臭がきつくなっていくということがあります。
肉だけを食べていると、糖質が全く入ってこないため、体内でケトン体というものが生成されます。
糖質がないとエネルギー不足になってしまって脳も働かなくなります。
しかし、このケトン体がきつい体臭の原因になると考えれます。
ケトン体は酸性なので、ケトン体が増えると身体も酸性に傾いてしまうことになります。
肉だけダイエットを行うと、ケトン体が増え、身体も酸性に傾き体臭がきつくなるという流れによって引き起こされます。
ダイエットに取り組む方というのは、美しく痩せたいという方がほぼ全員でしょう。
中には健康診断などで体重を減らすように指摘されたから、仕方なくダイエットするという方もいらっしゃるかもしれせんが、それにしても美しく痩せたいはずですよね。
しかし、ダイエットをしていて体臭がきつくなってしまったら、美しさも大幅減ですよね。
さらにケトン体が身体を酸性に傾けるということは、本来弱アルカリ性であるべき私たちの体内に異常が起きているということになります。
肉だけを食べると、本来あるべき身体ではなくなってしまうのであれば、やはり健康的なダイエットはできない可能性があります。
腸内環境
そして、最もダメージを受けてしまいそうなのが腸内環境です。
腸内環境を整えるためには、やはり食物繊維がとても重要です。
食物繊維は腸内で膨らんで便の量を増やしたり、さらには腸内の善玉菌の餌となることで、腸内環境を整えてくれる重要なものです。
しかし、肉だけダイエットを行うことで、食物繊維が全く入ってこない場合、腸内環境は劣悪な環境になってしまう可能性があります。
腸内環境には善玉菌や悪玉菌、日和見菌がいるわけですが、悪玉菌は肉を中心とした動物性のものが大好きです。
その結果、腸内は悪玉菌でいっぱいになってしまう可能性があります。
そして、食物繊維が不足していれば、腸内で便の量も十分に増えることができないために、便秘気味になってしまう可能性があります。
便秘になると、これまた悪玉菌にとってはとてもありがたい環境になってしまいます。
肉だけダイエットを行うことで、腸内環境が劣悪になれば、あらゆるところに悪影響を及ぼしてしまいます。
肌荒れがひどい、ニキビや吹き出物が治らない、口内炎ができやすいなどがありますし、さらには風邪をひきやすくなった、と感じることもあるかもしれません。
体内の免疫にかかわる細胞は、腸内に6割以上存在すると言われているため、腸の健康というのは免疫にとってもとても重要なものです。
しかし、その腸の環境が劣悪なっていると、免疫のパワーが下がってしまうということは、すぐにイメージできると思います。
免疫機能が下がってしまうことで、どうしても風邪をひきやすくなってしまいますし、さらには他の重大な病気の引き金になることもあります。
ですから、肉だけダイエットで腸内環境が乱れてしまっては、健康的に痩せるということは難しいと言わざるを得ません。
腸内環境が悪くなると、体質も痩せにくい体質になってしまうと言われていますので、その意味でも注意が必要になりますね。
まとめ
肉だけダイエットに関しては、肯定的な意見、否定的な意見が対立しているように感じます。
これは糖質制限ダイエットと同じような構造でしょうか?
どうもどちらも極端で、私たちの意見が絶対に正しい、という感じで一歩も譲らないという印象を受けてしまいます。
私としては、どちらも間違っている部分があるし、正しい部分もあり、相互で補いあっていけばよいと思うのですが、どうもそうはいかないようです。
私たちは、肉だけダイエットの良いところだけをいただいて、日ごろの食生活に活かしていくべきでしょう。
肉にもたくさんの健康に良い成分が含まれていますから、上手に付き合っていきましょうという感じですね。