温活で代謝を上げてアンチエイジング
冷えるほど老廃物がたまる
自分の身長や体重を言うことができても、自分の平均体温を言える方は、妊活中の女性以外には、あまりいらっしゃらないかもしれません。
約50年前は、日本人の平均体温は36.8度あったそうです。それが今では約0.7度ほど下がった、36度ぐらいが平均になってきているようですね。
35度台の10代、20代も珍しくなくなっています。
夏でも冷えを感じる方が多くなっています。冷房に耐えられない方とか多くないでしょうか?
真冬に半そでの欧米人
アメリカ人は常に半そでを着ていておしゃれに無頓着だな、というイメージを持っている方がいらっしゃるかもしれません。
確かに、おしゃれに無頓着な方もいらっしゃるかもしれませんが、実は半そでで年中過ごせるほど、体温が高い人が大勢いるそうです。
ごつい腕にタトゥーが見えるようなことが良くありますが、寒くないのかと心配になることが特に冬にはよくあります。
私の心配など必要なく、ただ暑いから半そでなんですね。
体温が高いと、そこまで違うというのは少し驚きです。
体温と血流
平熱、平均体温を上げるためには、血流がとても重要になってきます。
私たちの身体に流れる血液というのは、身体を構成する60兆個もの細胞に栄養と酸素を必要な場所に送り届け、老廃物を持ち帰るという作業を行っています。
またその血液の中に免疫力を持った白血球があって、身体の隅々までパトロールして、体内のウイルスや細菌だけでなく、がん細胞を見つけると攻撃して死滅させてくれます。
さらに、体内でつくられた熱を全身に伝えることで体全体を温めているのも血液です。
人は外気温が変化しても体温を一定に保つ機能を備えています。
真冬の寒い中でも体温はほぼ一定ですよね。
これは、脳の視床下部にある体温調節中枢が体温調節を行っているからです。
皮膚にある温度センサーを通じて寒さを感じると、自律神経の働きにより血管を収縮、血流を減少させ体内の熱が奪われないようにしたり、筋肉を収縮させ震えを起こして熱を産生したりします。
逆に暑さを感じると、自律神経による血管の拡張や発汗によって放熱し、体温の上昇を防ぎます。
これらのことから、平均体温が下がると血流が悪くなっていることになり、栄養と酸素がいきわたりにくくなるだけでなく、老廃物も溜まってしまうため太りやすくなり、免疫力も低下して、発病しやすくなってしまいます。
体温を下げる生活とは
私たちの生活は体温が高かった50年前と比べて、大きく変わってきています。
- 便利な日常生活による筋肉量の低下
- エアコンによる発汗機能の衰退
- 旬を無視して、1年を通じて身体を冷やす食べ物や加工食品を食べる。
- ストレスによる自律神経の乱れ
- シャワーだけの入浴習慣
残念ながら、ここ数十年で人間は、これらのような動かずに生活する方法ばかりを生み出してきてしまっています。
なので気が付けば、便利さや快適さと引き換えに、美しさや健康を損なう低体温に陥りやすい生活を行っているのが現状です。
特に最近では、座ったまま長時間過ごしている方が、本当に多くなってきているようです。
アメリカの研究では、平均的なアメリカ人は、1日に8時間を座って過ごしているのだとか。
このような状況を続けることで、低体温に陥っている方が、かなり多くなっているわけです。
これらたくさんのデメリットがある低体温を撃退する温活によって、アンチエイジングを始める方が、芸能人などを含めて増えているようです。
温活と言っても、難しいことを行う必要はなく、意外と簡単に行えます。
温活の具体例
- 暖かい飲み物を飲む
氷を入れた冷たい飲み物は避けましょう。
また、コーヒーや緑茶や牛乳なども身体を冷やす飲み物です。
白湯や紅茶などは、身体を温めるとても良い飲み物です。
- 身体を温める食べ物を食べる
身体を温める食べ物は、簡単に見分けるとすれば、寒い時期に取れるもの、寒冷地で育つものは身体を温めます。
逆に南国や熱帯の地域で取れるものは、身体を冷やすものだと考えるとわかりやすいです。
また、地中にできる作物は身体を温めるものと考えることができます。
- 筋肉をつける
基礎代謝を上げて、太りにくい体質を手に入れるには、筋力をつけることが一番です。
そして筋肉をつけることは、同時に温活にも、とても重要なことなのです。
血流は筋肉がたくさんあると、良くなるからです。
特に静脈の中の血液は、筋肉のポンプで戻ってくるものが多いです。
ということは、血液を心臓に押し戻すための筋肉が足りなければ、血流は当然悪くなってしまいます。
- 湯船につかる
入浴をシャワーだけでなく、湯船につかったり、マッサージをするのもお勧めです。
入浴剤などを使うのもお勧めです。
- 血液をサラサラに保つ
血液の流れがよい状態であれば、全身を巡ることが容易です。
しかし粘度の高い、いわゆるドロドロ血液になってしまうと、体の末端に張り巡らされている毛細血管までは届きにくくなってしまいます。
その結果、体の隅々まで酸素や栄養を運んだり、老廃物を回収したりすることができません。
糖分や脂質などを取りすぎる、ジャンクフードばかり食べていると、血液がドロドロになってしまい、血流が悪くなってしまう可能性があるのです。
- インナー重ね着
服を重ね着をすることで温かな空気の層が生まれます。
暖かい層がたくさんあるほうが身体を温めるのに効果的です。
厚手のアウターを1枚着るよりも、インナーを何枚か重ね着しましょう。
暖房の効きすぎた部屋や電車の中で汗をかいても、インナーを着ておけば体温が奪われる前に汗を吸い取ってくれます。
- 足元を温める
足元は心臓から最も遠い部分になりますので、血流がどうしても悪くなりがちです。
足元と上半身の体温が、1℃以上違うという方も多いようです。
冷えを感じる場合は、特に足元を温めることを心がけることが重要です。
- サウナに入る
サウナに常に入れる方は少ないかもしれませんが、サウナは年に数回入ることでも健康への効果があると言われています。
日々の入浴はもちろんですが、機会があればサウナに入るのもお勧めです。
代謝アップのために水をたくさん飲むのは?
美容やアンチエイジングのために、水をたくさん飲む、1日に3リットル飲むという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
しかし、これは冷えを生んでいる可能性があります。
「1日に水を2ℓ飲む」系の美容法は、運動して汗をかく生活とセットにすれば大丈夫ですが、そうでなければ冷えの原因となるからです。
汗もかかない状態で無理に大量の水を飲んでも、細胞に水が溜まってむくみ、血流を悪化させて冷える、という悪循環に陥る可能性があります。
運動と水分摂取はセットに行うのが理想です。
あまり汗をかかないという方の場合は、水分補給は飲みたくなったら、少しだけ飲むという程度で十分です。
まとめ
温活を行うことで、血流が良くなっていくことで、様々な効果を期待することができます。
まず、血流が良くなることで、老廃物がスムーズに排出されることになり、身体のアンチエイジング、美容の効果が期待できます。
また、血流が改善されることで、免疫力が高くなるため、風邪をひきにくい、病気になりにくい身体になります。
体温が上がることで、基礎代謝がアップしますから、痩せやすい身体になる、ということも期待できます。
ダイエットしているけれど、効果をあまり感じないという場合は、身体が冷えるような食生活や習慣を行っていないかをチェックする必要があるかもしれません。
体温が高いほうが、ダイエットの効果もやはり高いですから。
また体温が高いと、気分も安定してくよくよすることも少なくなります。
このように正しい温活を行えば、メリットは計り知れないということです。
そして温活は今からでも取り組めるものがたくさんありますので、気軽に取り組んでみてはいかがでしょうか?