姿勢を良くする。正しくできていますか?
ソファーが快適?
姿勢を良くするということは、子供のころから親に注意されたり、学校の先生に注意されたりした経験が誰にでもあると思います。
姿勢が良いということは、日ごろのパフォーマンスを向上させるために必須の条件ともいえるのですが、私を含めてあまり意識していない方が多いですよね。
姿勢を整えるためには、何に座るかということもとても重要になります。
なかなか良い姿勢をキープできない場合は、姿勢によくないものに座っているからかもしれません。
特によくないと思われるのはソファーです。
ソファーというのは、座り心地がとても良いので長時間座ってしまうものですよね。
私もソファーが好きなのですが、あまり長時間座り続けるということは良くないと言われています。
もちろんソファーの種類はたくさんあるため、すべてが姿勢によくないとは言い切れない部分があるかもしれませんが、長時間座らないようにすることが大切です。
ソファーが姿勢によくないのは、ソファーの座る部分が普通の椅子よりもかなり低い部分にあり、さらにかなりクッションがきいていて柔らかいために、座ると膝が股関節よりも高い位置になりやすいですよね。
そうなると、どうしても背中は丸くなってしまうために、腰に負担がかかる姿勢になるのです。
ですから、できればソファー禁止が良いのですが、それは難しいかもしれませんので、ソファーには長時間座らないということを意識されるとよいと思います。
腰に負担がかかるとパフォーマンスが落ちる
良いパフォーマンスを心がけたい場合、まずは姿勢を正すということから始めるべきなのですが、その理由は腰を考えるとわかると思います。
腰痛になってしまうと、パフォーマンスを落としてしまう、ということはイメージしやすいと思います。
スポーツなどは腰が悪いと、成績にダイレクトに悪影響を与えてしまいます。
そして、デスクワークや勉強にも腰が悪いと悪影響が出る、ということはイメージできるのではないでしょうか?
腰が悪くて椅子に座っているのがつらい状況で、パフォーマンスを向上させるなど不可能ですよね。
そして、その腰を悪くしてしまう原因が、姿勢の悪さなのですね。
良い姿勢とは
良い姿勢を保つということは、なんとなく背中などに力みを感じてしまう、という方がいらっしゃいますが、それは正しい姿勢とは言えません。
正しい姿勢というのは、無駄な力が入っていない状態であり、そのため長時間その姿勢を続けても疲れにくいものです。
無駄な力を入れて、背中をまっすぐにしようとすると、当然疲れてしまって、その姿勢を長時間続けることができないため、それは間違った姿勢ということです。
正しい姿勢は、人体の脊柱の形状をキープできている状態です。
私たち人間の脊柱は、首と腰の部分が前方に出るように曲がっていて、胸の部分は後に曲がっているものです。
脊柱全体は緩やかなS字を描いていますよね。
これは人間が、直立歩行ができるように進化したものと言われていて、そのS字をキープすることができる姿勢が正しい姿勢ということになります。
なぜこのような形状になっているのかというと、私たちの頭は脳が大きいため、かなり重くなっています。
成人の場合は大体5キログラムぐらいあると言われています。
5キログラムのウェイトを持ち上げてみるとわかると思いますが、相当重いですよね。
それが直立歩行の場合は、一番高いところにあるわけです。
首は頭を支えるために筋肉がありますが、とてもそんな重さを常に支えておくことはできません。
そこで、脊柱のS字カーブが頭部の重さの負荷を分散することによって、維持することができます。
ですから、S字カーブを維持できる姿勢の場合は、一番効果的に頭部を支えることができるわけなので、一番リラックスできる姿勢のはずなのです。
逆にS字カーブが維持できていないと、負荷が分散できないため背骨のいろんなところに無理な力がかかるため、腰痛などを引き起こしてしまいます。
そうなるとあらゆるパフォーマンスはガタ落ちになってしまいます。
「気をつけ」は悪い姿勢
小学校で必ず「気をつけ」の姿勢を習うと思うのですが、ここに姿勢を維持できない原因があるのではないかと私は思います。
気をつけの姿勢をすると、必ず身体をまっすぐにしようとして、背中や足、腹筋など身体のいたるところに力が入ります。
力が入るということは、良くない姿勢なのですが、気をつけが正しい姿勢だと習ってしまっているため、それを維持しようとするわけです。
その癖が大人になっても残っているため、姿勢を正そうとすると無理な力が入ってしまうのではないか、と考えています。
しかし、正しい姿勢というのは、背骨のS字カーブが自然にキープされている状況ですので、頭の重さを自然に支えている状況。
つまり、一番自然な状態であり、一番リラックスできている状況なのです。
力がどこかに入っている時は、「あっ、姿勢が悪いな」と考えて、一番リラックスできるところを探すことで、姿勢を正すことができます。
良い姿勢を心がけるために
では良い姿勢を心がけるためには、何に注意すればよいのでしょうか?
先ほどの背骨のS字カーブを維持するということから考えると、リラックスできている状況を作り出すことが重要なのだろうと想像がつきますよね。
その通りで、できるだけ自然に力が抜ける状況を作り出すことが大切です。
とはいっても、全身を意識するのはちょっと難しいので、注意する部分を限定してもよいと思います。
その場合は、首と腰に力が入っていないか、ということを気に掛けることです。
姿勢が悪い時には、この2つの部分に特に負荷がかかりますので、逆にこの部分に負荷がかからなければ、姿勢が良い状況だということが言えます。
いつもこの部分が、リラックスして自然な状況にあれば、身体はリラックスしてパフォーマンスも高い状況を維持できそうですよね。
最近はPCを使う機会が多かったり、スマホを使う時間が長いために、頭部が前に出ている姿勢が多いです。
そうなると、首に無理な負担がかかってしまっている状況であり、それを支えるために腰にも負担がかかってしまうのです。
特に、PCやスマホを使っているときには、姿勢が悪くなっていないか、ということをチェックするようにしてください。
姿勢が悪いと、どうしても余計な力がかかってしまうために疲れやすくもなってしまいます。
最近疲れやすくなってきている、という経験がある場合は、姿勢が悪くなっていないか、ということを確認してみる必要があるかもしれません。
姿勢が悪いと、余計な力みが入ってしまうことになりますので、エネルギーも不必要なところで消費されるため、疲れやすくなるのですが、まさか姿勢ごときで疲れないだろうと思っていると痛い目に遭うかもしれませんよ。
まとめ
日ごろのパフォーマンスを高めたい、能力を最大限に出したいという場合は、姿勢を正すということが第一条件になります。
誰にでも取り組めますし、今からでも取り組むことができるのが、この姿勢を正すということです。
多くの方が間違っている正しい姿勢の作り方を真似するのではなく、如何に背骨を自然に維持してリラックスできるか、ということに注力してください。
首と腰がリラックスできるようになれば、疲れにくい身体にもなりますので、さらにパフォーマンスが向上するかもしれませんよ。