失敗は脳にとって不可欠なもの 正しく失敗と向き合って脳のアンチエイジングを
失敗と脳について
脳のアンチエイジングは、脳を使うことで行うことができるわけですが、どのように使うのが良いのでしょうか?
人間の行動というのは、脳がつかさどっている部分が大きいことから、脳自体は人の体験によって進化していると言われてます。
例えば、失敗したときに失敗に使われた脳の関連回路に電気信号が流れにくくなり、失敗する以前よりも失敗しにくい脳に変わっていくのです。
成功している人は、失敗をたくさんしている、ということを聞いたことがあると思いますが、それは脳の構造がそのようにできているからかもしれません。
ですから、脳のアンチエイジングを行いたいのならば、失敗を恐れることなく、いろんなことにチャレンジするのが良いということが言えます。
あらゆる行為行動は、人とは違うことに気が付いて、それを追求していき、その中で失敗をしながら、それを糧として本質を見極めながら、それを世に投じることです。
その過程で、より良い物に変えていくという作業ができるかどうかが重要ということですね。
そうすることで、脳もその回路を新しい物に変えていくため、脳がより良い状態になっていくということになります。
ですから、失敗を恐れる人は、脳の機能を高めることができませんので、アンチエイジングも十分にできません。
何事も恐れることなく、挑戦していきたいものですね。
とはいっても、全く同じ間違いを犯している場合は問題です。
同じ失敗を漫然と何度も繰り返しているということは、残念ながらダメな脳と言わざるを得ません。
なぜなら、失敗が脳神経回路に適格に活かされていないからです。
失敗して良いのは、それを糧にして脳の神経回路に同じ過ちをさせないことを学べるときだけです。
そうでない失敗は、全く意味がありません。
なぜなら脳がその失敗から学んで、その神経回路をより良い物に変えていくことができないからです。
失敗にくよくよしすぎる
さらに、残念なことですが、失敗に心を痛めすぎても学習効果を阻害してしまうことがあります。
当然失敗したら、普通の人は心を痛めるものです。
失敗に心を痛めない人というのは、脳が学習そのものを拒否してしまうので、問題ですが、失敗をいつまでもくよくよと思いすぎるという場合は、学習してせっかく消した失敗の神経回路を復活させてしまうのです。
ですから、失敗については心を痛めて、そしてくよくよしないことがとても重要です。
自分がどうもくよくよしやすいなと思ったら、セロトニンやドーパミンを分泌しやすくするような生活を心がけることです。
- 真夜中に携帯端末などを見ることをやめる
- 早起きして太陽の光を浴びる
- ビタミンBや葉酸を含む食品を食べる(卵など)
これらを心がけることで、分泌量を増やすことができる。
ドーパミンは、適度な運動を行うことで分泌されます。
運動の重要性は、大企業でも認識され始めています。
これらのことを心がけることで、くよくよしない心を徐々に獲得することができますよ。
失敗は潔く認めて、反省することが重要です。
しかし、くよくよすることなく、脳が解決してくれると考えて、清々しい気持ちで寝るのが一番の方法です。
失敗する回路を、脳が学習してそこに電気信号を流れにくくしてくれるはずですから。
他人のせいにしない
そして、合わせて大切なことがあります。
それは、失敗を他人のせいにしないということです。
失敗から脳はたくさんのことを学び、刺激を受けることで成長していきます。
それは、アンチエイジングにも当然とても良いことなのですが、失敗を他人のせいにしてしまっては、せっかく脳が刺激を受けるチャンスをなくしてしまうのです。
なぜチャンスをなくしてしまうのか?
それは他人のせいにしてしまうと、脳は失敗だとわからないから、回路を更新してくれないのです。
それは本当にもったいないことです。
たとえその失敗が100%他人のせいだったとしても、その失敗を防げなかった自分を反省して、相手への憤りを自分の心の痛みに変えるようにしましょう。
とはいえ、これは本当に言うは易し行うは難しだということはわかっています。
誰でも、失敗は他人のせいにしたいものですからね。
しかし、今日からはこの考えは捨ててしまいましょう。
他人の失敗を、自分の痛みをするという資質は、リーダーの条件の一つです。
部下の失敗は上司である私の責任である、ということがきっぱりと言える人を想像してみればわかると思います。
もちろん、英雄になっていく人も、等しくこの資質を持っています。
失敗を糧にできるかどうかは、ここにかかっているといっても過言ではないでしょう。
そして、ここでも失敗に対してくよくよする必要はありません。
失敗をして痛い思いをした夜は、十分に自分のこととして受け止める必要があり、当然悲しい気持ちにもなるかもしれません。
しかし、落ち込む必要はありません。
その失敗をずっと心に抱いているのではなく、自分のこととして考えた後は、寝てしまえばよいのです。
睡眠時には、同化作用が活発になるため、免疫力、骨、筋肉の成長や再生が促されるのですが、同時に脳も眠っている間に60%縮小すると言われています。
そのため、睡眠時に脳は老廃物を排除する効果を高めていると言われ、神経回路も更新されるのです。
ですから、失敗を認めて反省した後は寝てしまうことがとても大切なのです。
ただし、失敗を自分のこととして考えるということは、他人の思惑にあなたがからめとられなければならない、ということでは決してありません。
それは他人にどう思われているかを気にすることを意味しますので、相手の目を気にしてくよくよすることと同じです。
ここが難しいところではありますが、失敗から逃げない、ということと他人に従属するということは違う、ということをしっかりと理解してください。
過去の失敗について
そして、合わせて重要なことは、「過去の失敗」にもくよくよしないということ。
過去の失敗を何度も思い出して、くよくよしてしまうことってありますよね。
- あのときこうしていれば、ああしていれば・・・・
- なんであんなことをしてしまったのだろう・・
そんな気持ちになってしまうことってあると思います。
しかし、過去の失敗をくよくよすることで、せっかく切り離そうとした脳の失敗した神経回路をもう一度つないでしまうことになります。
また同じ失敗をする回路を復活させてしまうことになるのですから、過去の失敗にくよくよすることはやめましょう。
未来の失敗について
さらに、まだ起こっていない「未来の失敗」についてもくよくよしないこと。
この行為は、まだ経験してもいない失敗のための回路を、脳の中に新しく作ってしまう可能性があります。
そのため、何かを始める前に、いろいろと失敗のことを考えて、うまくいかないことを数えたりしないことです。
納得のいく仕上がりではない状況で、勝負に挑まなければならないようなとき、どうしても未来の失敗を意識してしまうものです。
ほとんどどんな時も、完璧な状態でいろんな勝負を始めたり、ビジネスを始めたりすることはできないものです。
そんなときは、失敗を恐れてしまうものですが、重要なことはすべてに勝つ、全勝する必要はないということです。
自分の勝負所を決めて、その勝負に挑めばよいということです。
勝ちに行って負けた人の脳というのは、失敗を糧とすることができるために、成功しやすい脳に変わると言われます。
どんな勝負も自分のできる範囲で最大限の力を出し、絶対に勝負を投げ出すことをしない。
こう考えることで、未来の失敗を作り出しておびえることはやめましょう。
マインドフルネス
過去や未来の失敗について心配したり、クヨクヨしたりすることは、今現在に集中していないから起こることでもあります。
今現在に集中しなければならない状況を作る必要があるのですが、一番簡単なのは忙しく行動することで、今やらなければならないことだけに集中できます。
しかし、常に忙しくしておくということはどう考えても不可能ですから、他の対処が必要になります。
やはり現在に集中するためには、マインドフルネスが効果的です。
マインドルフネスという言葉に、なんとなく難しそうとか、うさん臭いという気がするかもしれませんが、非常に簡単に取り組めますし、効果も実感できると思います。
まとめ
脳は失敗から学ぶ機能を持っています。
そして、その機能を上手に働くようにしてあげることが、自分の人生を豊かなものにしてくれます。
正しい失敗の付き合い方は、脳への刺激を与えることにもなりますので、アンチエイジングにも当然効果を発揮してくれます。
失敗は避けるものではなく、そこからたくさん学ぶことができる、ということを理解していれば、今後の生活にもたくさんの実りがあるのではないでしょうか?