プチ断食、ファスティングが腸内環境を改善する。その理由とは?
ファスティングって?
ファスティングがアンチエイジングや美容のために良いということがよく言われます。
ファスティングというと、日本語では断食のことになりますが、ファスティングというほうがかっこいいのでしょうか、あまり断食とは言われませんね。
呼び方は別にして、ファスティングは確かに効果があるのかもしれませんが、やり方によっては危険な場合もありますので、本格的に、例えば水だけで何日もファスティングするような場合には、専門家の意見を聞きながら行う必要があるかもしれません。
どうしてもファスティングをやりたい場合は、誰にでもできる簡単なものをやるのがお勧めです。
真面目な人の場合は、長期間断食しないと効果がない、というように感じるかもしれませんが、そんなことはありませんよ。
プチ断食、プチファスティングでも十分に効果があるようです。
比較的誰にでも取り組める、私がお勧めしたいプチ断食は、夕食後は水だけで過ごして12時間程度固形物を食べないようにするという方法です。
夕食はできれば6時~7時ぐらいに摂るようにして、それ以降は水だけで過ごし、朝まで何も食べないようにすれば、12時間程度のプチ断食は比較的簡単です。
朝に食欲がなければ、そのまま食べなければ16時間程度のプチ断食となります。
寝ている時間を断食に上手に使うことがポイントですね。
これならだれにも無理がない範囲でできるのではないでしょうか?
プチ断食の効果について
プチ断食といっても馬鹿にできない、たくさんの良い効果があります。
プチ断食をすると、お腹がすいている状態になりますが、そのお腹がすいている状態を作ることがとても大切です。
最近は小腹がすいたと言って、お菓子やジャンクフードを食べ続けていて、お腹がすいている状態がない、という人も多くなってきているようです。
アンチエイジングや美容、そして健康のためにはできればお腹がすている時間を作ったほうが、より効果的にそれらを行うことができます。
プチ断食が腸内環境に与える効果
プチ断食がそれらに良いのは、なんといっても腸内環境を整えることができる、ということにあります。
腸内細菌には善玉菌と悪玉菌と日和見菌がいます。
腸内環境を整えるためには、善玉菌を増やして悪玉菌を減らす必要があります。
そして、この善玉菌と悪玉菌にはそれぞれ好物が違います。
善玉菌は、食物繊維やオリゴ糖が大好きです。
そして、悪玉菌は甘いお菓子、菓子パン、そして肉や魚の動物性たんぱく質などが大好きです。
この好物が違うことがポイントです。
プチ断食を行うことで、夜に何も食べ物が入ってこないため、低くなった血糖値を維持するために、肝臓に蓄えられているグリコーゲンが、グルコースに分解されて利用されるようになります。
ものすごくお腹がすいているにも関わらず、しばらくすると空腹でなくなってくるという経験があると思いますが、これも下がった血糖値を上げるために肝臓がこの働きをしたからなのですね。
しかし、このグルコースが蓄えられていますが、無限に利用できるものではなく、約8時間程度ですべてなくなると言われています。
グリコーゲンがなくなった後は、筋肉や脂肪細胞に蓄えられている中性脂肪が肝臓に集まってきて、分解されてエネルギーとして使用されるようになります。
この状況はちょっとした飢餓状態ですので、意外と危機的な状況になっています。
もちろん12~16時間後には食事を摂るので、絶体絶命というわけではありませんが、ちょっとした危機状態なわけです。
こうした危機的な状況の中で、最も影響を受けてしまうのが腸内の悪玉菌です。
悪玉菌の大好きな糖質や動物性たんぱく質が入ってこない時間が続くので、プチ断食によって腸内の悪玉菌の勢力が弱くなってしまうわけです。
悪玉菌は主にタンパク質を分解して、毒性のあるアンモニアやアミン、硫化水素などの有害物質や発がん性の物質を作り出してしまいます。
それらの有害な物質は、腸にたくさんある血管に流れ込み、体中に運ばれてしまうため、それが少しずつ蓄積していくことで、健康を害するリスクが高くなってしまいます。
そして、当然ですがそのような働きを持つ悪玉菌を増やしてしまうことは、アンチエイジングや美容には大きなマイナスになってしまいます。
様々な研究結果でも、腸内環境の悪化は老化を進める大きな原因になることが報告されています。
ですから、悪玉菌を減らすことが老化を止めて、アンチエイジングを効果的に行うためには必須ということになります。
その方法の一つとして、プチ断食はかなり効果的な方法ということができますね。
消化器官を休息させる
プチ断食は腸内環境を整えるとともに、胃や腸を休ませる効果も当然あります。
通常の食事を行うと、人は7~8時間程度で消化を行うと言われています。
もちろん消化に良い食べ物を食べた場合、また逆に消化に悪いものを食べた場合で、消化に必要な時間は異なってきますが、8時間程度というのが平均的な時間です。
では、常に何かを食べている場合はどうなるでしょうか?
胃や腸は消化のために働いている状態ですが、そこにさらに食べ物が入ってくることになるため、胃や腸はもう不眠不休で働く状態になってしまいます。
そうなると胃や腸の消化器官は、常に残業をしているような状態になりますので、疲れがどっとたまってしまいますよね。
そんな状況がアンチエイジングや美容、そして健康促進のために良いはずがありません。
身体に有益な栄養や成分も、健康に働いてくれる胃や腸があってこそです。
たくさん野菜や果物などの身体によい物を食べたとしても、胃や腸が疲れていると十分に栄養を吸収できないため、食べ物はただ身体の中を通過していくだけ、という全く意味のない状態になってしまう可能性もあります。
そこでまたプチ断食の登場です。
プチ断食で例えば12時間食事の時間を空けたとすると、消化されるべき食べ物はすべて消化されている状態で、さらに食べ物が入ってこないため、胃や腸がしっかりと休息できるわけです。
そのため、食べ物から吸収されるべき栄養や成分も効果的に体内に取り込まれるため、身体に隅々にまでそれらを送り届けることができるわけです。
お肌に届けるべき栄養、内臓に届けるべき栄養、脳に届けるべき栄養など、それぞれが効果的に届けることができるようになれば、それがアンチエイジングや美容に効果的なのは当たり前ですよね。
腸内環境が整うことで、腸内からの有害物質もなくなりますし、胃腸が休息できることから、しっかりと健康のために必要な栄養などを吸収できる身体になれる。
プチ断食にはそんな素晴らしい効果があるわけです。
まとめ
プチ断食の効果は他にももちろんたくさんあるのですが、腸内環境を整える効果と胃腸を休ませる効果は、アンチエイジングや美容にはぜひとも手に入れたい効果ですよね。
当然お付き合いなどがあって、毎日継続することができないこともあると思いますが、プチ断食は毎日続けなくても効果が期待できるのも魅力です。
無理のない範囲でプチ断食に挑戦してみることをお勧めします。
夕食後は水だけで生活するわけですが、ハーブティなどのカフェインを含まない飲み物も飲んでも大丈夫です。
私のお勧めはルイボスティです。
カフェインが入っているコーヒーや紅茶などは、睡眠を妨げる可能性がありますので、夕方以降は飲まないほうが良いでしょう。
ハーブティならばカフェインが入っていないため、睡眠の妨げにならないのでお勧めですね。
ただし、ハーブティに砂糖を入れたり、はちみつなどを入れたりするのはやめましょう。
そうなるとプチ断食ではなくなります。
腸内の悪玉菌が好きなものをもう一度思い出して、ストレートのハーブティを楽しみましょう。