空腹時血糖値を低く維持することがアンチエイジングには不可欠。そのための方法とは?
糖質を控える?
糖質については、糖質制限などが有名になっていますので、控えたほうが良いと考えている方が多いかもしれません。
糖尿病などの治療として、糖質制限食は考えられたと聞いたことがありますが、それがダイエットに効果があるということで、糖質制限ダイエットというものができたそうです。
糖質制限については、今でも研究の途中のようでして、糖質制限ダイエットなどを行う場合は自己責任で行ってください、というような状態のようです。
糖質制限を進めている人は、糖質制限が研究によって有効性を証明している、というように話すことが多いですが、まだまだ研究の途中のようなので、その実践には注意が必要なのかもしれません。
しかしながら、血糖値が高い状態というのは、健康に良くないことは明らかになっています。
血糖値が高い状態が続いていると、当然糖尿病の危険性が高まりますから、それはわかると思います。
この血糖値を下げるために効果的なのは、当然糖質制限食ですから、先ほどの通り糖尿病の方には有効な方法として考えられたのは納得できるところです。
そして、血糖値は一日の中で大きく上下するものです。
食事の後は血糖値は当然高くなりますし、空腹のときには血糖値は低くなります。
また、お風呂に入ったり、運動したりすることでも血糖値は変動するということですので、かなり繊細なもののようですね。
空腹時血糖値
健康診断などでは、必ず血糖値が測定されますよね。
健康診断で計られる血糖値は、空腹時血糖値というもので、その名の通り空腹の状態での血糖値の値です。
通常は健康診断の前日の夕食は軽めにとって、朝食を抜いた状態で血糖値が測定されます。
この空腹時血糖値は、100mg/dlを超えないことが理想とされています。
糖尿病の可能性が高いのが、126mg/dlですが、空腹時血糖値はできるだけ低く保つことがアンチエイジングや健康促進のためには必要なことです。
空腹時血糖値が高いことからくる弊害
空腹時血糖値が高いとどのような弊害が起こるのでしょうか?
糖尿病
当然ですが、空腹時血糖値が高ければ糖尿病になる可能性が高くなります。
糖尿病はそれ自体もよくないのですが、様々な病気を引き起こす原因ともなりますので、予防することが一番重要になります。
そのために、空腹時血糖値は低い方が良いわけですね。
血管へのダメージ
血糖値が高い状態が続くと、血管へのダメージが増えることが指摘されています。
血液中に糖がたくさんある状態が続くと、なんと血管内に活性酸素が発生するというのです。
活性酸素は、アンチエイジングや美容の敵である身体の酸化の原因となるものですが、それが血糖値が高いことで発生してしまうのですね。
血管内で活性酸素が発生すれば、当然血管が酸化されてしまいますので、血管がダメージを受けてしまいます。
血管が酸化することで起こることは、動脈硬化がまず挙げられます。
動脈硬化が進行すると、血流が悪くなってしまいますから、アンチエイジングや美容を期待することはできませんし、様々な病気のもとになってしまうこともあります。
具体的には心筋梗塞や脳梗塞、そして内臓にも血流が悪くなることから、様々な弊害が発生してしまうことが考えられます。
認知症の発症率
そして、最近の研究では空腹時血糖値が高いと、認知症の発症率が高くなることが報告されています。
認知症については、研究が進んでいますが、その原因はまだすべて解明されていないようです。
そんな研究の中でも、認知症の原因の一つとして報告されているのが、脳の糖尿病であるということです。
このことからも、空腹時血糖値は低いことが良いことがわかると思います。
空腹時血糖を下げるためには?
空腹時血糖を下げるためには、何をすればよいのでしょうか?
甘い物、特に甘いジュース類を避ける
甘い物や甘いジュースは、できるだけ避けることが望ましいです。
特に甘いジュースは、糖質を一気に飲んでいるような状態で、その糖質がまた一気に体内に吸収されてしまいます。
その結果、血糖値が一気に跳ね上がるために、血糖スパイクが起こります。
そして、その血糖値を下げるために、インスリンが大量に分泌され血糖値を正常に戻そうとします。
血糖スパイクは、アンチエイジングの敵である酸化や糖化を促進してしまうものです。
そして、その酸化や糖化の影響を、当然ですがインシュリンも受けてしまうことがわかっており、その結果インシュリンが効かずに、血糖値が高いままという状態ができてしまう可能性があるのです。
2型糖尿病の方の場合、糖化されたインシュリンを分泌していることがあるそうです。
インシュリンを正常に働かせるためにも、甘い物、甘いジュースは控えることが大切なのですね。
甘いジュースは、控えて水やお茶、ブラックのコーヒーなどを飲むようにしましょう。
どうしても甘い物を食べたくなったときには、血糖値の上昇を抑えるためにも、緑茶やコーヒーを合わせるなどの工夫をすることが重要です。
運動を習慣化する
アンチエイジングや美容には、運動はもう欠かすことができないことはお分かりだと思いますが、血糖値の観点からも運動はとても重要です。
その理由はGLUT4(グルットフォー)と呼ばれるたんぱく質にあります。
このGLUT4は、いったいどのような働きがあるのでしょうか?
まず食事を摂ることで体内に吸収されたブドウ糖が、血液中に放出されて血糖値が上がると、膵臓からインスリン分泌されます。
このインスリンは血糖を骨格筋や脂肪組織に送り込むための仲介役としての働きをし、骨格筋や脂肪細胞の表面に行き、それらをノックするような感じで血糖があることを、骨格筋や脂肪細胞に伝えます。
これがインスリン伝達と言われるものです。
すると、骨格筋内や脂肪細胞内に潜んでいるGLUT4が、インスリンのノックに応えて血糖を取り込む作業を行い、骨格筋にはグリコーゲンとして貯蔵され、脂肪組織では中性脂肪として蓄積されます。
GLUT4が、最終的には血糖を蓄えることによって、血糖値が正常に保たれるわけですね。
このGLUT4は、インシュリンのノックにこたえることで、細胞の表面に出てくるのですが、通常は細胞内に潜んでいる状態です。
しかし、運動することによってGLUT4は、インシュリンのノックがなくても表面に出てくるということが様々な研究によって報告されています。
運動によって、GLUT4が出てくるので、インシュリンとは関係なく血糖値を下げることができるのです。
有効な運動としては、やはり有酸素運動が挙げられますが、日ごろ座る時間を減らして立つ時間を増やすだけでも、GLUT4の効果は期待できると言われていますので、日常の生活の中で、運動を増やすように意識するだけでも良いようですよ。
まとめ
血糖値が高い状態が続くことは、糖尿病以外にもいろんな弊害がありますね。
血糖値が高いとまずは血管にダメージがあるために、健康への弊害は深刻なものになることが多いです。
認知症の発症率が上がることが報告されていますが、認知症を発症しないとしても、脳へのダメージがあると考えられ、記憶力の低下や学習能力の低下も指摘されています。
そう考えると血糖値を低く維持することは、自分の目標達成にも密接に関わっているのかもしれませんね。
というのも、脳がしっかりと働ける状態でなければ、目標達成も難しいはずですから。
脂質は悪者ではない。重要なのはその質とバランスにある。
栄養の質について
私たちが摂らなければならない三大栄養素というと、
- 炭水化物
- タンパク質
- 脂質
の三つですね。
この三大栄養素は、バランスがとても大切ですので、毎日気を付けているという方も多いのではないでしょうか。
しかし、その質に関してはあまり考えたことがない、という方も多いような印象を受けます。
この3つのバランスが整っていれば、あとは何を食べても大丈夫、ということではないので注意が必要です。
(とはいえ、三大栄養素のバランスを日ごろから考えている人は、やはり健康志向が高いと思いますので、バランスを考えているから、このポテチとコーラを食べても大丈夫、というような人はいないとも思いますが。)
まず最初に質を考えるべきなのは、脂質だと私は考えています。
その理由としては、脂質にはできるだけとるべき脂質と、できるだけ摂るべきではない脂質とが存在しているからです。
脂質のイメージ
脂質というと、どうしても悪者のようなイメージがあるのではないでしょうか?
- ダイエットの敵。
- 身体によくないもの。
- できるだけとらないほうが良い。
代表的なイメージとしてはこのようなものが多いのではないかと予想していますがいかがでしょうか?
ダイエットの敵ということで、脂質、つまり油をできる限り控えている方で、肌がカサカサになってしまっている人もいらっしゃるようです。
脂質は三大栄養素という、とても重要なグループに属しています。
それは身体にとても重要な栄養素だからなのですが、まず私たちの細胞は脂質も使われています。
その細胞に脂質が送られなくなれば、細胞は当然元気がなくなってしまい、ダイエットの結果、肌がカサカサになってしまったり、という残念な結果をもたらしてしまうことになるのですね。
まず、脂質についてイメージを改める必要があります。
悪い脂質とは
悪い脂質というと、一般的にはバターやラードなどの動物性の脂質を上げる方がいらっしゃるかもしれません。
以前は、動物性の脂質よりも植物性の脂質をたくさん摂るべきと考えられていた時期もありましたが、今では脂質のとらえ方が大きく変わってきているようです。
まず、バターやラードなどの動物性の脂質は、大量に食べなければ健康に悪影響はそれほどないと考えられています。
もちろんとんでもなく大量に食べれば健康に影響が出てきてしまいますので注意が必要ですが、それはどの油でも同じことです。
バターやラードなどは控えるべき脂質ではない、ということをまずは頭に入れる必要がありますね。
リノール酸
動物性の脂質よりも避けるべきと考えられているのが、植物性の脂質に含まれているリノール酸です。
さて、リノール酸がたくさん含まれている油と言われて何か思い浮かびますか?
一般的な家庭で一番よく使われているであろう油です。
それは、サラダ油です。
サラダ油は、植物由来の脂で健康によさそうだから使っている、という方も多いのではないでしょうか?
バターやラードを使うのを控えて、サラダ油を使うようにしていたという場合は、脂質の考え方を少し改める必要があるかもしれませんね。
とはいえリノール酸も必要な脂質、必須脂肪酸ですので全くとらないというわけにはいかないところがわかりにくいところです。
リノール酸はなぜ身体によくない
リノール酸の大量摂取は善玉コレステロールを低下させることが報告されています。
その理由は、リノール酸の代謝の過程で作られるアラキドン酸が炎症を引き起こすエイコサノイドをたくさん佃してしまい、それががん発生に結びつく可能性があるという観察や動物実験の結果が報告されたからです。
リノール酸はたくさん摂ると健康に悪影響があるということを覚えておく必要がありますね。
トランス脂肪酸
トランス脂肪酸については、その健康への悪影響はすでに常識になりつつあるような気がします。
トランス脂肪酸対策を行っている、という企業が増えてきていることから、トランス脂肪酸の危険性を知っているという方も多いでしょう。
トランス脂肪酸については、こちらを参考にしてみて下さい。
トランス脂肪酸はできる限り避けるようにするのが一番良い方法です。
どの脂肪酸を摂ればよいのか?
脂肪酸のバランスを考えるときに重要になるのは、オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸のバランスであるといわれています。
オメガ6脂肪酸は、先ほどのリノール酸のほかにたくさんの脂肪酸が含まれています。
実際の脂でいうと、大豆油、ゴマ油、ヒマワリ油、コーン油、紅花油などです。
そして、このオメガ6脂肪酸の特徴は、身体に必要な脂肪酸なのですが、大量に摂ると体内に炎症を引き起こしてしまう可能性があるのです。
オメガ6脂肪酸が体内にたくさんありすぎて、炎症が常に起こってしまっている状態は、とても健康とは言えないのは言うまでもないですよね。
対して、オメガ3脂肪酸は炎症を抑える効果があると言われています。
ですから、オメガ3脂肪酸をできるだけたくさん摂る必要があるわけです。
オメガ6脂肪酸は、普通の生活をしていれば、十分に摂取することができるので、気を付けるべきなのは、摂りすぎないことになります。
なぜなら、オメガ6脂肪酸が含まれる油を先ほどご紹介しましたが、どんな料理にも使われる油だったと思います。
誰もが毎日食べているものに使われている植物油は主にオメガ6脂肪酸のため、足りないことはまず考えられないというわけです。
それに対して、オメガ3脂肪酸はどうでしょうか?
オメガ3脂肪酸は、魚に含まれるDHAやEPAなどが代表的な油です。
また、アマニ油やエゴマ油などもオメガ3脂肪酸に含まれると考えられています。
いかがでしょうか、オメガ3脂肪酸を毎日十分に摂れていると言えますか?
多分言えないと思います。
なぜなら、最近の食生活は欧米化されているため、魚を食べる機会がどんどん減っているからですね。
魚を食べたのは、2週間前だった、というような人は最近はざらにいるのではないでしょうか?
ファーストフードや外食でも、選ぶメニューは肉料理ということが多い人も、オメガ3脂肪酸が圧倒的に足りていないはずです。
オメガ3脂肪酸を摂るために
今の私たちが心がけるべきことは非常に簡単です。
毎日魚を食べましょう。
ただこれだけで、オメガ3脂肪酸の摂取量を増やすことできます。
外食が多くて、なかなか自炊ができない、という場合も外食でメニューを選ぶときには、魚のメニューを選ぶようにすることです。
こうすることで、毎日魚を食べるという目標はクリアしやすいのではないでしょうか?
まとめ
オメガ3脂肪酸の摂取は意識しないと、すぐに不足してしまうのが今の私たちの生活かもしれません。
どこでも簡単にお肉を買うことができますし、外食でも肉料理を簡単に食べることができますから。
しかし、オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸のバランスを考えると、その食生活は少し改める必要がありそうですね。
オメガ3脂肪酸は、積極的にとろうとしなければ、すぐに不足状態になってしまうものです。
何せオメガ3脂肪酸に属するものの種類が圧倒的に少なかったですよね。
まあ、魚の種類を考えればオメガ3脂肪酸の方が圧倒的に数が多くなりますが・・
ですから、日ごろから努めて魚を食べるなどで、オメガ3脂肪酸をしっかりと摂るようにする必要がありますね。
内臓脂肪が増えてきたかも?そんなときに心がける3つのこととは?
腹囲が大きくなってきた
内臓脂肪がたくさんありすぎると、健康に良くないということはもう常識になっていますよね。
健康診断でも、メタボ検診でお腹周りを測定されるはず。
これは、内臓脂肪がどれだけついているか、ということを見るための検診です。
本当はこれだけではなく、空腹時血糖や血圧、コレステロールなども組み合わせてみるため、お腹周りだけを見ているわけではないのですが、お腹周りが大きくなってきた場合はやはり要注意ではあります。
鍛えに鍛えて腹囲が筋肉で大きくなっている人も当然いらっしゃるでしょうから、すべての方が要注意になるわけではありませんが、筋肉で大きくなっているのではないことはご自身でわかりますよね。
その腹囲の基準としては、男性85cm以上、女性90cm以上の人の場合は要注意と言われています。
内臓脂肪の働き
私たちの身体は、内臓脂肪も当然必要な脂肪として体内に蓄えられています。
その量が適切であれば、内臓脂肪は健康にとても良い働きをしてくれるわけです。
- ホルモンの伝達物質の生成、伝達
- 体温の保持
- エネルギーを蓄える場所
- ビタミン類の消化、吸収、運搬
脂肪細胞はこのような働きの他にも、様々な働きを司っており、私たちの身体の健康を支えてくれているわけです。
内臓脂肪の悪影響とは
しかしながら問題になるのは、内臓脂肪が増えすぎてしまった場合です。
身体の健康維持に必要な内臓脂肪が多いとなぜ健康に良くないのでしょうか?
実は、内臓脂肪に限らず脂肪細胞がが増えすぎると、その脂肪細胞が悪玉化すると言われています。
悪玉化する理由は、こちらを参考にしていただくとわかりやすいと思います。
ここでは簡単に解説すると、脂肪細胞がたくさん増えすぎると、脂肪がぎゅうぎゅうに詰まった満員電車のような状態になってしまうことになります。
その結果、炎症などが起こってしまうことで、脂肪から健康に悪影響のある物質が分泌されたりするのです。
アディポネクチンの分泌が低下
内臓脂肪からは、身体によいと言われるアディポネクチンが分泌されています。
アディポネクチンは、こちらの記事を参考にしていただくとわかりやすいと思います。
長寿ホルモンと言われるこのアディポネクチンは、様々な恩恵を私たちに与えてくれる素晴らしいものです。
例えば、動脈硬化を予防してくれる効果があり、血管をしなやかで柔らかい状態をキープしてくれます。
そのため、血流がスムーズになることで、全身に栄養を効果的に運ぶことができるため、アンチエイジングや美容はもちろんですが、健康促進にもとても効果が高いです。
また、アディポネクチンは痩せホルモンとも呼ばれるもので、脂肪燃焼を効果的にしてくれる作用があります。
ダイエットにうれしいホルモンなわけですが、それが脂肪細胞から出てくるというのは少し変な感じがしますね。
しかし、内臓脂肪が増えすぎると、このアディポネクチンの分泌が少なくなってしまうのです。
そうなると、当然動脈硬化が進んでしまう可能性がありますし、その結果、高血圧や心筋梗塞、脳梗塞などのリスクが高くなってしまいます。
さらに、動脈硬化は血管が固くなってしまうことですから、血流が悪くなってしまいます。
血流が悪くなることは、万病をもたらしてしまう可能性があるのはお判りいただけると思います。
栄養が十分に運ばれない可能性がありますし、同時に老廃物がスムーズに除去されないことも十分に考えられます。
ですから、内臓脂肪が増えすぎないようにすることはとても重要なことなのですね。
内臓脂肪を増やさないためには?
内臓脂肪を増やさないためには、何を心がければよいのでしょうか?
運動
内臓脂肪は燃焼させやすい脂肪であると言われています。
お勧めの運動としては有酸素運動ですので、30分程度のウォーキングなどを習慣化されるのが良いのではないでしょうか?
ちなみに、ウォーキングのための時間を設定するというのが理想ではありますが、そんな時間は忙しくて取れないという場合は、日ごろの生活の中で歩く機会を増やしていくというだけでも効果があります。
駅までの距離を早歩きで歩いていく、エレベーターをできるだけ使わないで会談を使うなどを心がけるだけで十分だと言われていますので、日ごろの生活のなかでできる限り身体を動かすように意識しましょう。
お腹がすいたら食べる
食事の摂り方は、内臓脂肪に直結する重要なものであることは、説明する必要もないでしょう。
内臓脂肪が増えるということは、生命維持に必要な分以上のものを食べているという証拠です。
簡単に言ってしまえば食べ過ぎているのです。
そのため、意識すべきなのは、食事では腹八分を心がけることです。
でもそれはかなり難しいかもしれませんね。
腹八分を意識していても、いざ食事となると、お腹パンパンになるまで食べてしまいますよね。
私もその一人です。
そこで、考えるべきなのは、お腹がすいてから食べているかどうかです。
普通はお腹がすくから食事を摂るはずですが、お腹がすいていなくても、時間が来たから食事を摂る、というのが現代の生活ではないでしょうか?
生活のリズムを一定にすることは、健康にとても重要なことなのですが、それで内臓脂肪を増やしていては、健康的な生活とはとても言えません。
そこで、お腹がすくまでは何も食べない、ということを意識することをお勧めします。
小腹がすいたから、お菓子をつまむ、というのは最もやっていはいけないことです。
小腹がすいたら、お茶や水などを飲んで、本当にお腹がすくまで待ちましょう。
炭酸水なども、小腹がすいたときにはお勧めの飲み物です。
ただし砂糖が入っていては意味がありませんよ。
食べ過ぎは次の食事で調整
人はどうしても食べ過ぎてしまいます。
甘い物やおいしいごちそうがあれば、食べ過ぎるなというほうが無理ですよね。
そんな場合は、食べ過ぎた次の食事から調整することが重要になります。
接待やお付き合いで、2軒3軒はしごして、最後はラーメンでしめました、ということがあった場合、また、女子会でたくさん食べすぎてしまった、飲みすぎてしまった、という場合はその次の日の朝食、昼食ですることが重要です。
当然お腹がすいていないはずですし、食欲もないような状況のはずなので、水だけとかフルーツだけとかで十分でしょう。
朝食を食べなければならない、というような感情はこの際捨ててしまった方が良いかもしれません。
現代社会は、食べたいものがどんな時間でも好きなだけ食べられる状態です。
夜中に食べなければならないということも少なくないでしょう。
そんなときには、食べ過ぎたことに罪悪感を感じながら、何もしないということはそれ自体がストレスとなってしまうことがあります。
そうなると、身体の代謝が悪くなってしまうことによって、さらに内臓脂肪がついてしまうという最悪のスパイラルに陥ってしまう可能性があります。
お付き合いや、好きなものをたくさん食べる場合には、スパッと割り切って次の食事から調整するということを前提にして、思いっきり楽しんでしまえばよいのではないでしょうか?
まとめ
もちろん健康維持を心がけていて、三食を時間通りに食べるようにしていて、毎回お腹がすいている状態で食べているという状況は理想です。
しかし、今は飽食の時代と言われていますので、いわば内臓脂肪をためるためには、最適の時代ということになります。
そんな中で、内臓脂肪をためないようにするためには、一回の食事の内容に一喜一憂するのではなくて、1日の食事、1週間の食事で上手に調整しながら生活する必要があります。
それが飽食の時代に健康でいられるようにする、そしてアンチエイジングを心がけていつまでも若々しくいるための方法なのではないでしょうか?
疲れが抜けない、取れない。肌の調子もよくないし・・そんな場合に不足しがちな栄養素とは?
疲れが取れない?
しっかり休んだけれど疲れが取れない、いくら寝ても寝たりない、そんな経験ってあるでしょうか?
掃除や洗濯、食事の準備をしていても、なんとなく身体がだるい。
今日はプレゼンがあるからしっかりと準備をして備えようとしても、なんとなくパワーが出ない、やる気が出てこない。
そして、そのような状態に合わせて、肌の調子がどうも悪いということが合わさっていませんか?
例えば、口内炎がすぐにできてしまう、いくらケアしても肌荒れができてしまう。
そんなときってどうすればよいのでしょうか?
健康には十分に気を使っているつもり
食べ物には気を付けていて、健康に良いものを摂るようにしている。
そして、運動も適度に行っているし、疲れるようなことはしていない、疲れがしっかりと取れるように休息も十分にとっている。
健康には人一倍注意しているつもりだけれど、疲れが取れないことがある。
逆に、健康に気を使っていない友達や同僚を見てみると、それほど疲れているようには見えない。
毎日アルコールをたくさん飲んでいるし、食べ物もコンビニ弁当やファーストフードだけしか食べていないように見える。
夜も遅くまで飲み歩いているようで、とても健康的な生活を送っているようには見えない。
そんな人を見ると、良くないことだとわかっているけれど、どうしても腹立たしく感じてしまいますよね。
それも少なからずストレスになってしまうこともあります。
小さなストレスも、それが続いてしまうと、どうしても健康に悪影響を与えることになります。
健康には個人差がある
健康に関しては、それぞれ個人差が当然ありますので、あなたにはあまりよくない食生活などが、他の人にはまったく問題ない、ということは当然起こりえることです。
ですから、ファーストフードばかり食べていても健康でいる人に対して、腹立たしく感じる必要は全くありません。
とはいえ、そんなことは誰しも理解していることですが、それを感じることを止めることができないから困っているのですよね。
その気持ちは痛いほどわかります。
私も、他人を腹立たしく感じることは本当にたくさんありますから。
正直に言って、この感情をそのまま何とかしようとしても無理ですね。
なぜなら、その感情を持つことは良くないことだと、しっかりと理解しているにも関わらず湧き上がってくるのですから。
感情の問題を解決しようといろいろ行っても、ほとんどのことが役に立たないように感じます。
ですから、私は全く違うことを行うのが効果的なのではないかと思います。
私の場合は、軽い運動を行うことが効果的だと感じます。
こういう場合に限らずですが、何らかのストレスを感じた場合には、できるだけ身体を動かすようにすることです。
理想的なのは30分程度の有酸素運動ですが、そんな時間すぐには取れないことがほとんどですよね。
ですから、デスクを立って屈伸運動や、階段を2~3階分歩いてみたりするだけで、少しそのような感情がまぎれますよ。
気持ちの整理がついたところで
そんなもやもやした気持ちが落ち着いたところで、なかなか疲れが抜けない原因を考えてみたいと思います。
疲れが取れないし、肌の調子もあまりよくない、というような場合は、ビタミンB群が不足している可能性があるそうです。
ビタミンB群とは次のリストの
この8種類のことを言います。
さらに
の3種類を含めることもあります。
ビタミンB群の働き
私たちの身体に必要な三大栄養素はご存知ですよね。
- 炭水化物(糖質)
- 脂質
- タンパク質
この3つが三大栄養素で、私たちはこの栄養素を上手にエネルギーに変えて、毎日の生活を送っているわけです。
そして、この三大栄養素を細胞内でエネルギーに変える過程で、ビタミンB群がとても重要な補酵素としての働きをしてくれています。
わかりやすく例えると、三大栄養素は車に補給するガソリンであり、ビタミンB群はそのガソリンに着火する役割を果たしているのです。
これでお分かりになると思いますが、ガソリンをいくら入れても、着火装置がないのであれば、車は一切動かないですよね。
ビタミンB群もそれと同じような働きをするのですから、いくらしっかりと食事で三大栄養素を摂取したとしても、それを利用するためのビタミンB群がなければ全く意味がない、という状態になってしまいます。
ビタミンB群が不足していることによって、エネルギーが作り出せない状態になっているのですから、疲れが抜けない、取れないというのは当然のことですよね。
さらに、肌が新しく生まれ変わる、粘膜を健康に保つのもエネルギーが当然必要ですから、ビタミンB群の不足によってエネルギーが不足すれば、肌の老化や口内炎がなかなか治らないなどの影響が出てしまうわけですね。
ビタミンB群の補給
ビタミンB群というのは、8種類ありましたね。
(場合によっては11種類)
ここで一つ重要なことを理解しておく必要があります。
ビタミンB群はそれぞれ単独で働くものではなく、それぞれが協力しあって働くということです。
ですから、ビタミンB1だけ、葉酸だけとっていればよい、というものではないのですね。
食事はバランスよく、とよく言われますが、これはいろんな栄養はすべて個別に働くのではなく、上手に連携しながら働くことが理由の一つです。
ですから、ビタミンB群を補給するためには、それを含む食材をバランスよく食べるということがとても大切なんです。
ビタミンB群を含む食材は次のようなものです
- 玄米
- 豆類
- 卵
- ほうれん草
- キャベツ
- 玉ねぎ
- ノリ
- レバー
他にもビタミンB群を含んだ食材はありますので、これらの食材と合わせてさらに多種多様な食材をバランスよく食べるということが重要なのですね。
とはいえ、いろいろ考えるのは面倒ですので、私は野菜をたくさん摂るように心がけて、肉や魚よりも多く食べるようにしています。
食べ方としても簡単なサラダや、具沢山の味噌汁、野菜炒めなど、野菜をたくさん摂れるレシピにすると、比較的簡単に野菜を十分にとれると感じています。
野菜をたくさん入れて、煮たり炒めたりするだけですから、比較的簡単ですよね。
腸内細菌
ビタミンB群を考えるうえで、やはり腸内細菌も避けては通れないものになります。
なぜなら、腸内細菌もビタミンB群を作り出すことができる、とても重要な存在だからです。
ですから、毎日何かの発酵食品を摂るということも、とても大切なポイントになります。
腸内環境を整えるために重要なことは、この発酵食品を摂ることと食物繊維をたくさん摂ることが重要であることは理解されていると思います。
そこでお勧めなのは、やはり具沢山の味噌汁ですね。
味噌が発酵食品ですし、野菜をたくさん入れた具沢山の味噌汁なら、食物繊維も十分にとれるはずです。
ビタミンB群はたくさんありますが、面倒なことをしなければならないのであれば、継続することが難しいですが、逆にビタミンB群は継続的に摂ることが不可欠です。
ですから、できるだけ簡単な方法が良いというわけですね。
というわけで、具沢山の味噌汁はお勧めというわけです。
サプリメント
私としては、サプリメントに頼ることはあまりしたくないと考えます。
できるだけ自然の食材から、ビタミンB群を摂ることにしたいと考えるタイプなのですが、日ごろ忙しくて自炊などしている暇がないという方もいらっしゃるのが現実です。
ですから、そういった方の場合はサプリに頼るのも致し方ないと思います。
ビタミンB群を効率よくサプリから補給する場合は、「マルチビタミンミネラル」というタイプのものや「ビタミンBコンプレックス」というような製品を選ぶとよいでしょう。
まとめ
ビタミンB群の不足は、日ごろのパフォーマンスに大きな影響を与える可能性があります。
疲れやすい、パワーが出ないなどの状況はそれほど深刻ではない、と考えてしまうかもしれませんが、自分の実力を十分に発揮するためには、そういった状況は好ましくないものです。
毎日を意欲的に過ごすという意味でも重要ですので、ビタミンB群の不足には日ごろから十分にご注意ください。
チョコレートの効果!カカオポリフェノールが脳を活性化する?
ポリフェノールを手軽に摂るために
ポリフェノールは私たちの身体の酸化を防いでくれるとてもありがたい存在です。
ですから、アンチエイジングや美容、そして健康促進のためには、やはり常に摂取しておきたいですよね。
ポリフェノールを摂るのは、サプリなどを使って摂るという方法もありますが、私としては食材から摂るのが自然であると感じますし、また健康にもその方が良いのではないかと考えています。
ですから、リンゴやバナナなどの果物をたくさん食べるようにしています。
しかし、果物を食べるというのは、日々の生活の中では難しい瞬間の方が多いですよね。
仕事中や学校などで、いきなりタッパーや弁当箱を開けて果物や野菜を食べ始める、というのはかなり勇気が必要になります。
まったく気にしない、という勇者の方は素晴らしいですし、それを許してくれる環境である場合には、どんどん食べるのが良いと思います。
しかし、一般的にはそれは難しいかと思います。
ですから、そんな場合には手軽にポリフェノールを摂れるものが欲しいですよね。
そこで私はいろんなものを探してみたのですが、やはりチョコレートが一番手軽に摂れると思います。
チョコレートのポリフェノール
チョコレートに含まれるカカオポリフェノールは、身体の酸化を防いでくれるとても優秀な成分です。
カカオポリフェノールの効果などについてはこちらを参考にしてみてください。
ポリフェノールを効果的に摂るために
ポリフェノールって、植物が自分自身を守るために作り出すもので、紫外線などの外敵から守るという意味もあるため、皮やその近くにたくさん含まれると言われています。
そのため、果物や野菜は皮ごと食べるというのが、ポリフェノールを効果的に取り入れるためには重要なポイントになります。
とはいっても、皮があると固くて食べづらいということで、皮をむく人も多いと思いますが、その場合はできるだけ皮を薄くむくようにすることが大切ですね。
そこから考えると、カカオ豆はローストして薄い皮を取り除いてチョコレートにされるため、カカオ豆をほぼすべて使っていることになり、ポリフェノールをたくさん摂ることができる状態になっているようです。
ですから、チョコレートは手軽に摂ることができる食材ですが、ポリフェノールの効果はかなり期待できるということになります。
チョコレートの脳への効果
そして、ポリフェノールの効果はもちろんあるのですが、さらにチョコレートの効果としては、脳への良い効果があると言われています。
その理由は、脳由来神経栄養因子、名前が長いので一般的にはBDNF(Brain-derived neurotrophic factor)と呼ばれる物質にあります。
私たちの脳は神経細胞のかたまりです。
脳の中にあるたくさんの神経細胞が毎日活動することにより、私たちは物事を記憶したり、色々なことを判断したりすることができます。
そうした脳の活動を支えている代表的な栄養分が BDNFなのです。
この栄養分がたくさんあれば、脳は活動を活発化させることができるわけですね。
さて、そのBDNFはタンパク質の一つで、栄養という名前が入っていることからもわかると思いますが、神経細胞の発生や成長、維持や再生を促してくれる重要なタンパク質です。
このBDNFは、脳内で記憶を司る「海馬」に多く含まれていると言われており、そこで神経細胞の動きを活発化させることが様々な実験結果で報告されています。
BDNFを増やすために
BDNFをたくさん分泌して脳の活性化を促すということは、記憶力や学習能力を高めるというのは当然ですが、脳の神経細胞の発生や成長などにも影響があることから、脳のアンチエイジングにもつながると考えられます。
ですから、BDNFを増やすということは、アンチエイジングや美容のため、健康促進のためにもとても重要なことになります。
運動
BDNFを増やすことができるのは、運動であると言われています。
特に有酸素運動が有効であると言われているのですが、詳細についてはこちらを参考にしてみてください。
抗酸化物質
抗酸化物質を摂ることも、BDNFを増やすために必要なことだと言われています。
抗酸化物質を摂ることで、運動しているときにおこる酸化ストレスを抑えることで、BDNFが効果的に分泌できる環境を作り出すことができると言われているからです。
チョコレートを食べる
そして、チョコレートを食べることも、BDNFを増やす可能性があることが実験で報告されています。
チョコレートを食べると、肉体的にはもちろんですが、精神的にも活動的になる人が多いということが実験で分かったのですが、それを詳しく調べてみると、チョコレートを食べることで、このBDNFが増えているということが分かったのです。
この結果から、チョコレートは記憶力を上げたり、学習効果を高めたり、さらには認知症やうつ病の予防にも効果があるのではないかと期待されているそうです。
記憶力や学習効果が高くなるのは、すぐにわかると思いますが、認知症やうつ病に効果があると考えられているのは、認知症やうつ病になるとBDNFの分泌量が少なくなるからです。
どんなチョコレートでもよい?
ここまでの結果を見ると、チョコレート好きにはこれ以上ないほどにうれしいものですよね。
ですから、今日からたくさんチョコレートを食べようと考えるかもしれませんが、そこは注意が必要です。
実はどんなチョコレートでもよいというわけではないようです。
実験で使われているのは、高濃度カカオのチョコレートで、具体的にはカカオ含有量が70%以上のものが目安になります。
ですから、チョコレートを選ぶときには、成分が書かれているところを見て、カカオがたくさん入っているかどうかを確認する必要があります。
私を含めてチョコレート好きの人は、一般的な甘いチョコレートが好きですよね。
ちょっとそのチョコレートの後ろを見て、成分に何が入っているかを確認してみてください。
きっと一番最初に「砂糖」と書かれているはずです。
成分は含まれている量が多い物から順番に書かれるようになっていますので、砂糖が一番最初に書かれている場合は、含有量が多いのはカカオではなく砂糖です。
つまり私たちが日ごろ食べているチョコレートだと思っているものは、実はチョコレート風味の砂糖なのです。
ですから、成分についてはしっかりと確認して、カカオの含有量の多いものを選ぶようにしましょう。
植物油脂
チョコレートの成分を見てみると、植物油脂と書かれていることがあると思います。
この植物油脂には、通常トランス脂肪酸が含まれていることが多いので、注意が必要な成分です。
トランス脂肪酸の健康への悪影響についてはこちらを参考にしてみてください。
トランス脂肪酸を避けるという意味では、植物油脂と書かれたチョコレートはできる限り避けるのがベストです。
どれだけ食べるのが良い?
チョコレートが好きだから、高濃度チョコレートをたくさん食べようと考えるかもしれません。
しかし、それも注意が必要です。
チョコレートをたくさん食べすぎると、疲労感が出てきてしまったり、集中力の低下や頭痛の原因となる可能性があると言われています。
また、ポリフェノールは体内にためることができないため、たくさん食べてもすぐに体外に排出されてしまいます。
そのため、チョコレートも時間をかけて少しずつ食べるのが健康に良いと言われています。
そしてその量は1日25g程度で十分効果があると言われていますので、くれぐれも食べすぎには注意が必要ですね。
まとめ
私はチョコレートが好きなので、この結果にはかなり満足しているのですが、皆さんはいかがでしょうか?
高濃度カカオのチョコレートがこれだけの効果があるのですから、ぜひ毎日の生活に取り入れていきたいですね。
しかし、私を含めて注意が必要なのが、やはり食べ過ぎです。
チョコレート好きには、少なく抑えるということが、やはり一番難しいところです。
ですから、どうしても食べ過ぎるという場合は、さらにカカオ含有量の多いチョコレートに変えるのも一つの方法ですね。
物忘れが多くなった。お肉を食べていますか?脳に効果のあるアラキドン酸について。
物忘れが多くなった
私たちの脳も、身体の一部ですから老化が進んでいくのですが、それが目に見えてわかるものではないので、気が付かない場合が多いようです。
老化に気が付くのは、なんとなく物忘れが多くなったとか、新しいことに挑戦する意欲が少なくなってきた、そういった感じで気が付くことが多いですね。
加齢とともに物や人の名前をど忘れしてしまい、「あれ」とか「あの人」というようなことが多くなってくるのは、やはり老化の一つのようです。
この状態を健忘というのだそうですが、できればこのような状況は避けたいものです。
ちなみにこの健忘は、男女ともに40代から現れてくることが、いろんな研究で分かってはいるのですが、その原因についての詳細は未だわかっていないのが現状のようです。
健忘の原因(仮説)
有力な仮説としては、脳の神経細胞間の情報伝達能力の低下が関係していると言われています。
記憶を脳から引き出すためには、この神経細胞間のやり取りが上手にできていることが前提です。
ですから、神経細胞間の情報伝達がうまくいかなくなると、記憶が上手に引き出せなくなってしまいますので、健忘が起こるのは納得できますね。
脳の神経細胞間の情報伝達能力の低下は、老化の一つですので、脳のアンチエイジングを行うことで、この健忘を改善することは可能だと言われています。
運動
脳のアンチエイジングには、やはり運動がとても良い効果があります。
アメリカピッツバーグ大学の研究が、脳と運動の関係について報告しています。
その実験では、認知症ではない299名の方の1日の歩行距離を調査したところ1週間に9km~14km(1日平均1.3km~2km)歩いている人は歩いていない人に比べて脳の萎縮の割合が少ないということを報告しています。
特に短期記憶に関係している海馬という部分は筋肉と同じように運動によって大きくなることが、この実験以外でも様々な報告があります。
記憶に関して特に効果があると言われているのは有酸素運動です。
記憶力の良さを競う大会、しかも世界大会まであるのですが、記憶力世界一に輝いた人の記憶力を鍛えるためのトレーニングの半分は、なんと有酸素運動だという話もあります。
しかし、有酸素運動でなければ効果がない、というわけではありませんので、筋トレなどに取り組むこともとても有効ですよ。
脳トレはあまり効果がない
一般的に脳トレというと、ゲームやパズルなどを解くようなものではないでしょうか?
こちらに関しても、イギリスのロンドン大学の研究報告があります。
脳トレによってゲームやパズルを解くスピードは速くなるのですが、脳の活性化にはつながらなかったということです。
アラキドン酸
そして、食べ物として注目されているのが、脳の働きを若返らせると言われているアラキドン酸です。
卵やレバー、肉類に多く含まれる脂肪酸です。
また、リノール酸などを体内でアラキドン酸に変えることでも、アラキドン酸を摂取することができます。
このアラキドン酸は、魚にたくさん含まれている『DHA』や『EPA』と同じ、不飽和脂肪酸の一つです。
少し詳しく見てみると、DHAやEPAがn-3系、一般的にはオメガ3脂肪酸と呼ばれているのに対し、アラキドン酸はn-6系、一般的にオメガ6脂肪酸と呼ばれる不飽和脂肪酸に属しています。
オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸の違いは、不飽和脂肪酸の構造の違いによるものですが、両方とも脳の健康維持に欠かせません。
そしてアラキドン酸は、脳の神経細胞をはじめとする細胞膜の構成成分のひとつであり、ホルモンの合成原料のひとつでもありますので、とても重要な脂肪酸なのです。
しかし残念なことにアラキドン酸は、加齢とともに減少してしまう必須脂肪酸です。
そのため、食べ物から摂取することがとても重要になります。
アラキドン酸を多く含む食品(100g中)は次のリストを参考にしてみてください。
- 豚レバー 301mg
- 牛レバー 166mg
- 鶏ハツ 151mg
- 豚バラ肉 109mg
- 鶏もも肉 76mg
- 卵(卵黄) 431mg
食品でアラキドン酸を摂る場合は、1日200mgの摂取を目安にすることが推奨されています。
レバーが苦手な人も多いと思いますが、その場合は牛肉でも摂取できます。
また、当然豚肉からも摂取することは可能です。
この表を見るとわかると思いますが、アラキドン酸は比較的簡単に摂取できるのがわかると思います。
そして、アラキドン酸は酸化しやすいと言われていますので、抗酸化作用のある緑黄色野菜や果物などもしっかりと摂るように心がける必要があります。
肉だけ食べていては老化が進んでしまう可能性があるわけですね。
アラキドン酸の研究について
アラキドン酸の脳への効果についての研究がいくつかあります。
その研究では、男性20人に、アラキドン酸を1ヵ月以上摂取してもらい、摂取する前と後で、脳の情報処理の速さを比較実験したそうです。
すると、脳年齢が7.6歳若返ったという結果になったという報告が出されています。
ここまで劇的な変化は、誰にでもあるものではないかもしれませんが、アラキドン酸の効果はかなり高いことがわかります。
アラキドン酸の効果について
では、具体的にはどのような効果があるのでしょうか?
アラキドン酸には、記憶力を向上させる効果があるとされているのは、先ほどの実験からも分かったと思います。
アラキドン酸は、脳の神経細胞の主要成分であるということが理由になります。
私たちの脳は、成長していくにつれて細胞が死滅して減っていくだけであると考えられていました。
そのため以前は、人間の脳の神経細胞は、3歳までがピークと考えられていたのです。
ところが最近になって、大人になっても脳内で神経新生が起こっていることが徐々に明らかになってきました。
そして神経の新生に関わるだけではなく、アラキドン酸は細胞膜を柔らかくする働きがあるといわれています。
研究によって神経細胞間で伝達物質の放出が起こるときには、細胞膜が柔らかい方がスムーズに情報が伝達されることが報告されています。
これらの効果によって、アラキドン酸は脳にとても良い効果をもたらすことが期待されます。
健忘などの物忘れに効くというのは、この効果によるものなのですね。
アラキドン酸の不足
アラキドン酸は、普通の食事をしている場合には不足することは、あまり考えられない成分です。
食生活が欧米化していることもあり、私たちのアラキドン酸の摂取量は増える傾向にあります。
しかし、過剰なダイエットや健康のことを考えて肉などを食べない、という極端な食生活を送っている場合は、アラキドン酸の不足が起こる可能性があります。
このような場合には、アラキドン酸の不足も考えられます。
そうなると、脳の神経細胞間の伝達がうまくいかなくなるために、物忘れが増えてしまったり、日中に頭が働かないように感じたりすることがあります。
そして、脳の情報の伝達がうまくいかないということは、様々な病気につながる可能性があることは、簡単に想像できると思います。
また加齢とともにアラキドン酸は減ってしまうため、アンチエイジングを心がける場合には、アラキドン酸の摂取には注意が必要です。
年齢を重ねると、どうしても肉や魚などを避けるようになり、あっさりした蕎麦やうどんなどで済ませてしまうことが多くなります。
そのような食事は炭水化物中心になるため、アラキドン酸が不足してしまい、脳の働きが鈍くなってしまい、さらには脳の老化につながる可能性があります。
ですから、年齢を重ねてもある程度の肉類を食べる必要があるのかもしれませんね。
アラキドン酸の過剰摂取
アラキドン酸は、通常の食生活の場合は、不足することは通常考えられません。
食が欧米化している現在では、アラキドン酸の摂りすぎの方が問題になっています。
アラキドン酸は、脳にとても良い効果があるのですが摂りすぎは様々な悪影響があると言われています。
例えば、大腸ガンや前立腺ガン、皮膚ガン、動脈硬化、アレルギー性湿疹、アトピー性皮膚炎などの症状を引き起こすとされています。
こう考えると、アラキドン酸は多すぎてもダメであり、少なすぎてもダメという、なんとも厄介な脂肪酸ですね。
まとめ
年齢とともに味覚があっさりしたものを求めるようになります。
そのため、肉などをあまり食べなくなってしまう方が大勢いらっしゃいますね。
しかし、極端にアラキドン酸が減ってしまうと、記憶力などに影響が出てしまうことがあります。
物忘れが激しくなってきている場合は、食生活の見直しも必要な段階なのかもしれません。
ピーマンのアンチエイジングや健康への効果がすごい。
ピーマンの旬
ピーマンは夏野菜の一つですので、今がちょうど旬になりますね。
時期としては6~8月ぐらいと言われています。
そのため、スーパーではピーマンがたくさん売られているところが多いです。
しかも旬ですので、比較的安い値段で購入できるのがうれしいところですね。
ピーマンが苦手
そんなピーマンですが、その苦さから子供に人気のなさでは、常に上位に入るという、とてもかわいそうな野菜でもありますよね。
大人になってくると、その苦さがおいしくなってくるのですが、私も子供のころはその苦さが苦手で嫌いでした。
母にいつも食べるようにと、ご飯の上にのせられていたのを思い出します。
当時の私は、余計なことをするな、と内心思っていたのですが、今となってはピーマンのおいしさがわかるのは、その時に母に食べされられたのが理由だったのかと、納得するとともに感謝しています。
今私は、ほとんどの野菜を好き嫌いなく食べられるのですが、子供のころは本当に野菜が好きではなくて、母にご飯の上や、取り皿の上に乗せられて、半ば強制的に食べさせられたからかもしれないな、と時々思い出しています。
子供の野菜嫌いは、いつかは克服できると考えて、無理やりにでも食べさせた方が、後々良いのかもしれません。
もちろんアレルギーがある場合は、絶対に食べさせてはいけませんが、アレルギーがない場合は、少々無理やりでも食べさせる方が、後々感謝されるかもしれません。
ピーマンの成分
話がそれてしまいましたが、今が旬のピーマンには驚くほどにたくさんの、健康に良い成分が含まれているのですよ。
クロロフィル
一般的にピーマンというと鮮やかな緑のイメージですよね。
この緑はクロロフィルによるものです。
理科の授業などでは、葉緑素と習うこともある成分です。
このクロロフィル(葉緑素)は、植物や藻類などに含まれる緑色の天然色素で、ピーマンにはその色からわかる通り、とてもたくさん含まれています。
まずこのクロロフィルには、とても強力な抗酸化作用があると言われています。
老化が進む原因の一つは、やはり活性酸素による身体の酸化にあります。
クロロフィルは、酸化の原因となるこの活性酸素を除去してくれる効果があるため、身体の酸化を防いでくれるのですね。
さらにこのクロロフィルの抗酸化作用は、ガン予防にも効果があると言われています。
ショウジョウバエの研究によって、その効果が指摘されてます。
その実験では、発ガン物質とクロロフィルを加えたエサをショウジョウバエに与えた場合と、発ガン物質のみを加えたエサを与えた場合を比べています。
その結果クロロフィルを含んだ餌を含んだショウジョウバエの方が長生きしたということです。
この実験の結果から、クロロフィルを与えることによって染色体異常の発症が抑制され、染色体異常の一種と考えられているガン細胞の発症予防に効果があるのではないかと考えられています。
ショウジョウバエの実験で、そのまま人体に適用できるかはわかりませんが、健康に良いことは確かであろうと考えられます。
また、クロロフィルは、血中のコレステロールを下げる効果があると言われています。
このため、血液の流れもサラサラになる効果があることから、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞などの予防に効果があると考えられています。
そして、血液循環が良くなるということは、アンチエイジングには前提条件ともいうべきものですから、その意味でもピーマンはとても効果があるということになりますね。
血液循環が良いということは、動脈硬化も予防できるかもしれません。
詳細はこちらを参考にしてみてください。
そして、クロロフィルには有害な物質のデトックスの効果もあると言われています。
クロロフィルはマグネシウムを主成分としているのですが、消化の過程で吸収されずに小腸や大腸に届く物質があります。
その物質が、胃腸などに存在する不純物やダイオキシン、有害ミネラルのカドミウムや鉛などの物質も除去する効果があると言われているのです。
ピラジン
ピーマンのあの独特の青臭さとでもいうべき香りの成分がピラジンです。
また、和食の香りにも深いかかわりがある成分で、ミソ、しょう油、納豆にも含まれています。
このピラジンも、血栓を予防してくれるというありがたい効果があります。
血栓を予防するということですから、その結果、また血液がサラサラになる効果が期待できるというわけで、クロロフィルと同じく、心筋梗塞や脳梗塞の予防が期待できますし、アンチエイジングや美容にもとても効果が高い成分だと言えますね。
ビタミンC
ピーマンにはビタミンCが豊富に含まれています。
まずビタミンCは抗酸化作用がありますので、身体を酸化から守ってくれます。
クロロフィルと同じく、抗酸化作用があるということで、かなり抗酸化作用が高い野菜になります。
抗酸化作用はいろんな種類を摂ることで効果が高くなることについては、こちらの記事でご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
そして、ビタミンCはお肌を若々しく健康に保つために必要なコラーゲンの生成に深くかかわるビタミンです。
そのため、アンチエイジングや美容にはビタミンCは欠かせませんね。
加熱調理に強い
ビタミンCは一般的に熱に弱いため、加熱調理で失われると言われることがあります。
しかし、ピーマンに含まれるビタミンCは熱に強いという性質があります。
それは、熱に強いと言われるビタミンPがピーマンに含まれているからです。
そのため安心して調理することができるのもうれしい特徴です。
今日の献立はチンジャオロースですかねww
βカロテン
ピーマンにはβカロテンがたくさん含まれています。
βカロテンは、抗酸化作用があるため、クロロフィルやビタミンCと同じように、身体を酸化から守ってくれます。
そして、βカロテンは体内でビタミンAに変わる成分です。
ビタミンAにはまた、目の健康を守る効能、皮膚や粘膜を正常に保つ働き、発がん防止効果などがあり、健康促進やアンチエイジングなどには重要なビタミンです。
ビタミンAは、油溶性のビタミンでたくさん摂りすぎると、健康に悪影響があると言われますが、βカロテンは必要な分だけがビタミンAに変わるというとてもありがたい性質がありますので、摂りすぎにはならないのが特徴でもあります。
ビタミンE
ビタミンEは、強い抗酸化作用があると言われています。
ここまで見てくると、ピーマンは抗酸化物質のオンパレードですね。
そして、ビタミンEには末梢の血管を拡張する効果もあると言われていますので、血流促進も期待できるビタミンになります。
末梢まで血流がスムーズになるということで、身体の隅々にまで血液が届き、栄養を運ぶことができますので、アンチエイジングや美容には不可欠のビタミンがまたここにありましたね。
そして、末梢にまで血液を運んでくれることから、アンチエイジングや美容の敵、健康にも弊害のある冷え性の改善にも効果を発揮してくれます。
ミネラル
ピーマンには、鉄やカルシウムなどのミネラルも含まれています。
これらのミネラルは、他の食材からも摂取することができるのですが、これだけ豊富なビタミン群と一緒に摂ることができるのはピーマンだけです。
まとめ
ピーマンは苦いからと敬遠している方もいらっしゃるかもしれませんが、この抗酸化物質のオンパレード、ビタミン群のすごさには驚きませんか?
アンチエイジングや美容のためにはもちろんですが、やはり健康促進の意味でも、ピーマンはぜひ食べたい食材ですね。
今はどんな野菜も一年中食べられますが、栄養価が高くなるのはやはり旬の時期です。
旬の味わいをぜひ楽しみたいですね。